
本誌既報の健康器具販売会社「バイオシーパルス」(本社・福岡市、阪本正寿社長)。同社は〝波動情報水〟をマルチ商法によって販売してきたが、5月21日、被害者6人が立ち上がり、約2億円を求める損害賠償請求をおこした。提訴後に原告らは、東京地裁の司法記者クラブで記者会見を開き、バイオシーパルス(以下、BCP)の営業手法について赤裸々に語った。
まず、原告代理人の内田雅敏弁護士は、「なんの効果もない水を売りつけられた」と断罪。被害者を代表して会見に臨んだ女性も、セミナーで「自分の子どもの病気が治ったと発言するようにBCP社員から依頼された」と証言した。BCP側は、末端の会員が勝手に病気が治るなどと言っている、と〝逃げ〟をうっているが、これはマルチ常套手段の言い逃れ。実際は、阪本社長や、BCPグループのNPO代表・酒井氏らもいる場で、「病気が治った」などという〝ニセ証言〟を営業トークに高額商品を売りまくってきたのだ。
ちなみに、このBCPが開くセミナーでは、夜にパーティーが開かれ、ついその雰囲気に呑まれて高額商品を購入する会員もいたという。実際に、被害者代表の女性は、広告塔として山本リンダ、美川憲一、西条秀樹、細川たかしなどの名前をあげ、「ちょっと芸能人を見に行かないかとパーティーに誘われた。パーティーでは芸能人が『水は体にいい』と合間のトークで話していた」と証言した。また、セミナーに参加した男性も、「二日間のセミナーでくたくたになっているところに夜のパーティーが開かれ、芸能人が来て阪本オーナーとの親密さを披露する。そして、終わったあとも囲まれて営業を受ける。それで、ついつい買ってしまう人もいる」と語った。
問題が表面化したBCP側は、マスコミ各社の取材に対し、「誠意をもって対応していく」(5月21日付『産経新聞』)などとしているようだが、「裏では文書をばらまいて、新聞社もリークに踊らされている、と販売店には説明している。その一方で、今年1月に経済産業省の立ち入り検査を受けたことは会員には説明していない」(記者)という。いずれにせよ、今回の提訴で、同社のビジネスは確実に追いこまれてきた、と言えるだろう。
そして、こんな不穏な情報も入ってきた。
「被害者の女性が記者会見に臨む直前には、福岡ナンバーの不審な車が女性をつけ回していた。県警に通報してパトカーが到着する寸前に逃げたという話だ。警察がナンバー照会したところ、それが偽造ナンバーだった」(関係者)
もちろん、BCPとの関係は不明だが、なんともキナ臭い。
【写真=BCP発行の08年1月1日付「パルスニュース」(左)、第1報となった朝日記事の直後にBCP「マスター」たちに送付されたFAX(右)】
【追伸】 経済産業省と九州経済産業局は27日、バイオシーパルスに対して、特定商取引法(不実の告知の禁止)に基づき、28日から6か月間業務停止とする命令を出した。