雑誌「選択」を発行する選択出版で再び内紛が勃発し、選択の株主が逮捕された。一流経済情報誌だった「選択」も創業者であり編集発行人だった飯塚昭男氏が亡くなってからは、いくつもの騒動、事件を起こし、今や総会屋出版社でしかない。
元編集長に対する脅迫事件や元発行人による贈収賄事件を起こすなどとても出版社と思えない事件が相次いだ。それもこれもすべて、選択創業者の飯塚昭男氏没後、湯浅正巳氏が実権を掌握したことから生じたと言われている。飯塚氏が亡くなると実権を取るために湯浅氏は関西の暴力団組長とのパイプを駆使しながら未亡人に対する脅しを繰り返し追放に成功したと言われている。また、元編集長宅へ送られた脅迫文事件にも関与を疑われた。贈収賄事件では、逮捕された元発行人に対し、暴力団組長を使って贈収賄への関与を否定させ、口封じまでさせていたことが裁判で発覚している。
最近では、選択出版と湯浅氏の裏金をプールしているとして麻布十番の老舗フレンチレストランが東京国税局の調査を受けている。このフレンチレストランは湯浅氏が毎日通うフレンチ店として有名で、選択の元編集長からは「湯浅氏個人の飲食代を全て会社支払いにする事は背任横領だ」と指摘されていた。また、側近らにも自らの出自を変えて話し、生い立ちに凄まじいまでのコンプレックスがあると言われている。現在の選択出版は創業家を完全に追放し、湯浅氏本人と次男の次郎氏らに乗っ取られ、経営が行われていると関係者は話す。
そんな湯浅個人会社となった選択出版で新たな内紛から逮捕者が出た。逮捕者は湯浅氏の甥であり選択出版株主の山下佑正氏の知人の男だ。山下氏も自称暴力団を連呼することから選択出版社員からは恐れられている存在だが、そんな山下氏の知人である和歌山県新宮市在住のこの男は、山下氏から選択出版の子会社株を購入していたようだ。ところが最近、湯浅氏との関係で何らかの齟齬を生じたのか、湯浅から一方的に株主と認めないとの連絡を受けたため、その事情説明を受けるために上京したはずだと関係者は話す。男は湯浅正巳氏とのアポイントを取って、先月の10月28日に選択出版を訪ねた。会議室で延々待たされていたところへ突然入ってきた愛宕警察署の警察官らによって「建造物侵入罪」で現行犯逮捕された。
関係者によると、男が凶暴な態度や大きな声をあげたことはなかったが・・・・・と突然の逮捕劇に驚く。湯浅氏は暴力団とのパイプを駆使するだけではなく、警視庁幹部への働き掛けも、マスコミとしての凄みを巧みに利かせているのだ。今回の出来事は株券をめぐる会社の内紛であり、世間では日常茶飯事で起きていることだ。本来であれば民事不介入だが、湯浅氏は親しい元警察官僚の内閣調査室長経由で愛宕警察署にプレッシャーを掛けさせ逮捕まで持っていったようだと関係者は話す。この夏、愛宕警察署では暴力団関係者の逮捕絡みで大きな問題を起こしているとの情報もある。今回の逮捕、内紛劇で「選択」の廃刊が現実味を帯びてきた。