カテゴリー「NEC」の9件の記事

2006年11月16日 (木)

NEC中間決算発表は今月21日前後に

9月期中間決算の発表が大幅に遅れているNEC(当初予定10月26日)は、今月21日前後に記者会見を開き、中間決算発表をする模様である。今回このような大幅延期になったのは、「米国監査法人から約10万件に達する会計資料の提出を求められた」(関係者)ためだが、米コンピュータメーカーDellに対してSECが会計問題で調査に入ったことが影響しているという。すでにNECは従来の米国会計基準を日本基準に変更するとしているが、そうなると同社のニューヨーク上場が廃止される可能性もある。

また、経済誌「日経ビジネス」が近く電機メーカーの特集記事を組む予定だが、その中でNECに関しては、関本忠弘氏と西垣浩司氏との「内部抗争」など過去の問題をほじくり返し、批判的な内容になるのではないかと見られる。

2005年10月20日 (木)

NEC、今期中間決算は業績下方修正の見込み

NECは今月27日、05年度中間決算を発表するが、業績は下方修正される見込みだ。7月28日に同社が公表した資料によれば、05年度上期の業績予想値は売上高2兆2500億円、営業利益150億円、純利益140億円となっていた。

しかし、NECは今年度のスタートから躓いている。第1四半期(4月1日~6月30日)がまったくの不振。半導体部門の携帯電話向けなどが振るわず大幅赤字だったほか、全部門で損益が悪化。営業赤字は211億円に達し、4-6月期としては過去最大の赤字幅となった。結局、110億円の最終赤字を出している。
電機業界関係者が次のようにいう。
「第1四半期の赤字をリカバーするだけでも大変で、NECが出した上期の業績予想値は明らかに高過ぎる。下方修正は当然の結果でしょう」

さらに、こうした業績下方修正に〝追い討ち〟をかける格好になったのが、平成電電の破綻である。NECは02年頃から平成電電と取引をスタート、交換機などの通信設備を納入していた。平成電電の「再生申立書」などによると、NEC本体30億円、NECリース12億円余りの債権があり、実質上、焦げ付く可能性は高い。
あるNEC幹部は次のようにいう。
「業績が良ければ、この程度の〝焦げ付き〟は痛くも痒くもない。しかし、業績がねぇ・・・。平成電電に対しては常に〝警戒感〟を持っていたが、一歩対応が遅かった」

しかし、平成電電の内情に詳しい人物は、「NECのほかにも通信設備を納入していたところがあるが、そこは破綻前にうまく逃げている。今ごろ高笑いをしているハズで、NECはボーッとしていただけだ」という。

今回の業績下方修正と平成電電問題があいまって、NEC社内では「ポスト金杉は誰か」が〝最大の関心事〟になっているようだ。

2005年9月20日 (火)

水面下で蠢く、菅直人―シンシア―NECの関係

僅差ながらも民主党代表選挙に勝利し、党内刷新の新体制を固めた前原誠司代表ら執行部に、想定外の〝難問〟が降りかかってきた。9・11総選挙で落選した前衆院議員で菅直人・元代表らにも近い小林憲司氏が、秘書ら2人と共に愛知県警銃器薬物対策課に、覚せい剤取締法違反(薬物所持)の疑いで逮捕されたのだ。

「(政治家として)公選法違反での逮捕ならまだ分かるが、シャブ中や所持じゃ何をかいわんやだな。民主も落ちたものだ」(自民党幹部)。こうした批判が強まる中で、前原執行部は、公私の別や企業との〝不明朗な関係〟を含めて、徹底的な党内浄化作戦を展開することにしている。

こうした動きが強まる中で、党執行部がその対応に〝苦慮〟している一人が、菅元代表である。菅氏には、年金未払いなどのミスもあるが、マスコミを賑わしたのは、数年前の女性スタッフ、戸野本優子さんとの「深夜の密会」騒動である。当時の週刊誌によれば、菅氏は、若くて美人、しかもプロポーションも抜群な戸野本さんと深夜、ホテルの一室に二人きりで明け方まで篭っていたり、度々二人きりになる時間が多く、「男女の仲なのは明白」と、密会写真付きで報道された。菅氏は「ホテルでは、政策の話などをしていた」と弁明したが、永田町では「性策の話の間違いではないか?」と揶揄されたほどだ。

さて、週刊誌に掲載され、世間、特に既婚女性層からの大々的な指弾を浴びた後、戸野本さんの身の振り方に苦慮していた菅氏はどうしたか?何と、本誌が度々報道している、あの問題企業のシンシア(中西雄三会長)に、「広報部長」として、戸野本さんを入社させたのである。「菅さんは、本当に困っていた。そこに登場したのが、ウラにも顔の効く中西さんさ。何でも、高校の同窓とかいう触れ込みでね。早速、戸野本さんを引き取ったわけだ。その後?(中西氏が、菅氏に影響力を及ぼすのは)想定内のことじゃないですか」(永田町の事情通)

問題企業のシンシアについては、秘かに民主党内の一部でも、「極秘で、調査している」(某幹部)という。
「あの企業は、福島県原町市の産廃処理場建設を巡って介入しているし、その時には右翼、暴力団、エセ同和などが多数入り乱れて、数十億円規模の不明朗なカネの動きがあり、結局、建設されなかった。また、シンシアは東証に上場しようとしたが、野村證券が使途不明金を理由に主幹事の座を降りている。さらに、シンシアは、NECの関本元会長宅に街宣活動を仕掛けた団体に、一億円以上の活動費を提供していた。新聞でも報道された、世間周知の恐ろしい事実です。最近では、横浜市の産廃施設建設を巡り、〝談合入札〟の疑惑が燻っている。これも何時、疑惑が事件に発展しないとも限らない。こうした企業と、菅さんが、何故、親密な関係を結んでいるのか。聞くべき時が来ると思います」(同)

2005年9月14日 (水)

「横浜市不正入札疑惑」追及第2弾 入札は〝儀式〟だった

NEC系産廃会社「シンシア」(中西雄三会長)が今年1月に、落札した横浜市有地(金沢区、35000㎡)。その入札過程が実に不透明なものであったことは既に報じた。

20050914160445れまで本誌は、今回の入札が「シンシアに市有地を実質上払い下げるための〝儀式〟に過ぎなかったのではないか」との疑念を呈してきたが、それを新たに裏付ける資料を入手した。入札が行われる約1年前から「産廃施設のプラン」は横浜市側との間で出来ていたのだ。

04年1月16日、「横浜金沢産業連絡協議会」(以下、連絡協)の理事会が開かれ、「横浜市金沢産業団地発 エネルギーセンター構想」「熱電供給普及促進事業(案)」という計画がまとめられている。この連絡協とは、金沢産業団地内の企業によって構成されている協議会で、まさに同団地内に今回売却された市有地があった。

上記構想によれば、横浜市が市有地を売却するなどの支援を前提に、産業廃棄物処理事業やリサイクル事業を行い、その過程で排出されるメタンガスなどをエネルギー化することで熱電供給普及促進事業を展開する、などとされていた。事業体としては、金沢団地内の企業と、横浜市環境事業協同組合(金沢区の産廃業者12社で構成。以下、環境組合)が出資すると確認されていた。

ある地元関係者が次のようにいう。
「横浜市では、かなり以前から中小産廃業者による野焼きなどが問題となっていた。そのため、老朽化した産廃施設を大きなものに集約したい、という横浜市側の意向があった。それに沿う形で、03年頃から連絡協に入っている某企業が中心となって、金沢団地内の候補地を幾つか物色。市有地の売却についても横浜市側に打診をしていた。この市有地は、舗装材再利用プラントとして使われていたが、事業としては赤字続きで、横浜市も売却を検討していたため、両者の利害が一致したのです」

この当初構想では、シンシアの名前はなかった。しかし、「いつの間にか、シンシアが事業体に入り込んでいた。環境組合のボス的存在である産廃業者が強引に推した結果だ」(前出関係者)という。

そして今回新たに入手したのが、上記の資料(=写真)である。04年4月28日付けの「金沢産業団地熱電供給事業」と題される「庁内会議資料」で、環境保全局大気騒音課が出したものだ。同資料によれば、環境組合、三菱重工、シンシアなどが「5月にも新会社」を設立するとある。また、建設場所も「金沢産業団地内 約3万㎡」と明確に記載されていた。そのほか、環境アセスなどのスケジュール、施設規模、事業収支など具体的な数字も掲げられている。ちなみに事業費は、プラント建設費125億5000万円、用地費40億円などとなっている。

大気騒音課は次のようにいう。
「ご指摘の資料は、土地売却の申し出があったため、事業者の方からヒヤリングしたペーパーです。環境保全局のほか、資源循環局、財政局、道路局など関係部局の課長が集まった4月28日の庁内会議に提出しました。その後、関係部局で検討を進めた結果、中田市長の決済をいただき、環境保全局が市有地売却を行うことになったのです」

このように、横浜市側は昨年4月段階で、シンシアが進めようとしている事業全体を把握していた。4月28日の「庁内会議」をきっかけに、同社などから申し出のあった市有地売却へと進んでいくのである。

さらに、6月22日には、連絡協などが構成員となっている「横浜市工業会連合会」が中田市長に対して、「環境関連事業に対する支援について」という要望書を提出。その中には、「廃棄物の効率的な処理や、エネルギー資源確保の効率化を促進するため、関係団体や企業の取組む廃棄物処理等の環境関連事業に対して特段のご支援を講じられるよう要望いたします」とある。これがシンシアへの〝援護射撃〟であることは明らかであろう。

この要望書が提出された1カ月後の7月28日に「横浜金沢シンシア」が設立されている。資本金1億円のうち、シンシアが8000万円、三菱重工と環境組合が各1000万円を出資。「横浜金沢シンシア」の所在地は、横浜市の外郭団体「横浜産業振興公社」が運営する金沢産業振興センターと同じ場所という念の入れようである。

こうした一連の経緯を踏まえれば今回の入札が、横浜市側とシンシアの〝協議〟の上で行われたことは、もはや明らかであろう。
(取材・文 奥村順一)

2005年8月22日 (月)

闇に葬られた「原町共栄クリーン」偽造株券事件

8月3日WEB速報版において、大井署の巡査部長(=当時)が、捜査対象になっていた「原町共栄クリーン」(福島県)の元役員から依頼を受け、2000年3月の捜査会議で立件しないことを決定。その見返りとして、現金150万円を受け取っていた、という収賄事件について伝えた。20050822002428

ある社会部記者によると、「すでに贈賄側(原町共栄クリーン)は時効になっている。当局の主眼は、あくまでも問題の不良警官を逮捕するところにあったようだ」という。しかし、今回の事件発覚によって、いわゆる「原町共栄クリーン」を巡る〝偽造株券事件〟は、警察内部で闇から闇に葬られていたことがハッキリした。

長年この事件を追ってきた筆者としては、一警官の収賄よりも、そちらの方がよほど重大な問題であると考える。そこで、この偽造株券事件について改めて振り返ってみたい。以下は、各種の公判資料などから時系列で事件を再構成したものである。

①91年8月19日 (株)「原町共栄クリーン」設立。Aが代表取締役、Kが取締役に就任し、発行済株式総数200株を折半で保有。
②92年11月6日 Kが代表に就き、Aが平取に降格(株保有率は以前のまま)
③93年9月頃 Kは発行済株式総数を超える同社株券300株を偽造し、これを担保に多額の資金を借り入れる。
④95年頃 Kは担保に差し入れた偽造株券が第3者に流通していることを知る。そのため、KはAが所持する真正株券100株を回収しなければ、発行済株式総数を超える株券が流通していることが判明し、ひいてはKの株券偽造が発覚するのではないかと思い、知人の暴力団組長にAが所持する真正株券100株の回収を依頼した。同暴力団組長はAに対して、「原町共栄クリーンを買いたいという企業があり、話をつけられそうなので、株券を見せて相手にこちらが株主であることを示したい。株券を預けて欲しい」などと持ちかけ、Aから真正株券100株を騙し取り、これをKに渡した。
⑤97年3月18日付で、Kは、Aが出席した上で取締役会が開催され、株式譲渡を承認する決議がなされたとする内容虚偽の取締役会議事録を偽造。また、同日付でKと中平明美氏との間で、原町共栄クリーン200株の譲渡契約が締結される。翌98年3月、同社に「産業廃棄物処理施設設置許可」が下りる。
⑥98年秋頃 Aは原町共栄クリーンの偽造株券が譲渡され、自分が取締役から外されていたことを知る。
⑦99年3月 西垣浩司氏がNEC社長に就任。
⑧同年6月10日付で、中平明美氏と旧高和(シンシア)の間で、Kから譲渡された200株を1億円で譲るとの旨の契約が締結された。
⑨同年7月1日開催の株主総会で原町共栄クリーンの授権資本を800株に変更を決議。その後、7月29日付で200株を増資。8月31日には中西雄三シンシア会長が原町共栄クリーンの取締役に就任。12月22日付で、さらに200株が増資された。
⑩同年7月初旬 Aは大井署・門田公孝巡査部長に一連の事件を相談。その後、同巡査部長を中心とする大井署知能犯係で捜査が進められる。12月4日、⑤にある取締役会議事録の偽造事件でKが大井署に逮捕される。しかし、12月24日、Kが処分保留のまま釈放され、12月31日にKは騙し取った真正株券100株をAに返還した。
⑪00年1月19日頃 Aは大井署に来署し門田巡査部長に、今度は株券偽造でKを告訴したい旨相談。
⑫00年1月 Aは、原町共栄クリーンを被告として、授権資本を800株に変更する定款変更決議をなした99年7月1日付株主総会決議不存在、および7月29日付200株の新株発行、12月22日付200株の新株発行無効確認訴訟を提起。さらに中西雄三会長など旧高和側役員の選任をなした00年3月31日付株主総会決議不存在およびAが100株の株主であることの確認訴訟を追加提起。
⑬00年2月 NEC本社前などで関本忠弘・元NEC会長を攻撃する「街宣事件」が発生。「全労共」(前橋市)なるエセ左翼団体は、Aの自宅にも街宣攻撃を仕掛けている。
⑭同年2月9日 門田巡査部長とKが上野駅前の喫茶店で会う。Kは、Aの告訴を受理しないように懇願した。また、A側の情報を教えてもらえるように依頼。Kから、多額の資金を得て産業廃棄物処理場の建設を進めていることを聞いた同巡査部長は、Kが金銭を供与するだろうと確信した。そして2月19日、同巡査部長はKから100万円を受領。その後、3月11日、4月5日、6月29日にもそれぞれ会い、100万円を受け取っている。
⑮同年3月下旬 大井署知能犯係内の捜査会議で、同巡査部長は「株券の流れも解明できません。こんなごたごたした事件はもうやりたくないですね。終結したらどうでしょうか」などと発言し、Kの依頼どおり、Aの告訴を受理せず事件を立件しない、という方針を決定させるなどの便宜を図った。
⑯同年3月31日 中西雄三会長が原町共栄クリーンの代表取締役に就任。
⑰同年6月 原町共栄クリーンは安全祈願祭を行って最終処分場建設工事を開始。工事は鹿島が担当。
⑱01年3月 予定地の18%を買い取った「産廃から命と環境を守る市民の会」が工事差し止めを求めて提訴。6月に福島地裁いわき支部が工事中止の仮処分命令。
⑲01年12月 シンシア、原町共栄クリーン全株を埼玉県の不動産会社に譲渡。
⑳02年4月 ⑫にある民事訴訟が、ほぼA側の全面勝訴に。

以上が、いわゆる「原町共栄クリーン偽造株券事件」の主な経過である。ここから様々な問題点が浮かび上がってくるが、今回は門田巡査部長の動きに絞って幾つか指摘しておきたい。

経過⑩にあるように、何故、Kは処分保留のまま釈放されたのか。釈放直後に、わざわざ同巡査部長は、KをAに引き合わせ示談の仲裁役まで買って出ている。そして、Kに株券を返還するよう説得しているのだ。〝民事不介入〟を旨とする警察がここまで普通やるだろうか。何とも不自然だ。何らかの理由で同巡査部長は事件を穏便に処理したい、と考えたのではないか。しかも、関係者の話によると、同巡査部長らは偽造株券が印刷された福島県内の印刷所まで捜査するなど、決して〝手抜き〟をしたとは思えない、というのだ。

そして、経過⑪~⑮である。同巡査部長の収賄容疑となったのは、00年6月29日受領100万円と01年1月10日受領50万円の計150万円だが、それ以外にも00年2月19日、3月11日、4月5日の3回に渡って100万円づつ、計300万円をKから受け取っている。前出の関係者によると、「Kがポケットマネーで出せるような額ではないし、出すような輩でもない。また、シノギのネタにしたんじゃないだろうか」という。Kは450万円もの金をどこから調達したのか。

しかも、奇妙な時系列の一致も見られる。大井署知能犯係内の捜査会議で、「偽造株券事件」を立件しないとの方針が決定された直後の00年3月31日、中西雄三シンシア会長は晴れて原町共栄クリーンの代表取締役に就任しているのである。これは単なる偶然なのか。

原町共栄クリーンの最終処分場建設工事がスタートした00年6月以降は、同巡査部長がKに連絡しても「上京する都合がつかない」などと言を左右にされ、しばらく金銭を授受することができなかったともいう。遊興費に窮した同巡査部長は翌01年1月に、やっとのことでKに50万円を銀行振込させている。実はこの銀行振込から同巡査部長は足がついているのである。

このように見てくると、果たして「原町共栄クリーン偽造株券事件」が門田巡査部長の一存だけで立件されなかったのか、あまりにも不可解な点が多すぎると言わざるを得ない。(取材・文 奥村順一)

【写真】「01年12月にシンシアが撤退した福島県原町市の最終処分場建設予定地、02年撮影」

2005年8月17日 (水)

「横浜市不正入札疑惑」追及第1弾 また訴えられたシンシア

20050817055252NEC系産廃会社「シンシア」(中西雄三会長)の横浜市進出に対して、地元で強い抵抗が起きていることは既に報じた。同社が80%出資する「横浜金沢シンシア」に市有地売却が決まったが、その入札のやり方は実に不透明なものであった。

入札に参加した地元産廃業者A社(海老名市)は、著しい不正があったとして3月に民事訴訟を起こしていたが、このほど本誌は訴状を入手した。それによると、A社は横浜市だけでなく、横浜金沢シンシアも訴えていることが分かった。A社は、自分たちに「市有地の売買契約を締結する地位」があり、その確認などを求めている。

これまで入札の詳細な経過はよく分からなかったが、今回の訴状入手によって判明した。その印象をあらかじめ述べておくと、まさに官製談合の臭いがプンプンする「疑惑の入札」であった。以下、訴状に沿って経過を記すが、筆者の責任において一部要約した。

①A社は入札直前の今年1月28日、入札保証金として1億円を納付することを社内で決めた。また、入札金額については、他の参加業者がいなければ横浜市から提示されていた参考価格を基準とした26億円で、他の業者がいれば1億円の入札保証金額から入札できる最大限の33億3333万3333円とする方針が決定された。
②入札当日の1月31日、A社は社長ら3人で受付開始時刻の午前9時30分頃、入札会場に到着。担当職員から、一度入室したら出ることはできない旨の説明を受けた。
③入札会場の受付には、前方に女性1人、後方に男性2人の担当職員が座っており、A社社長らが入札参加申込書の写しと保証金振込領収書を女性職員に提出。後ろにいた男性職員らも同書類を点検した。
④その後、男性職員のうち1人が、入札会場である514会議室の廊下を挟んだ別の部屋にいた女性職員を呼び寄せ話をした後、この女性職員は男性職員から渡された紙を持って一旦会議室を退室した。しばらくした後に戻ってきたが、また同女性職員が退室するなど、A社社長らは受付で20分以上も待たされ、受付が終了したのは午前9時55分ごろであった。
⑤受付終了後、A社社長らは入札会場内の衝立の奥の席に案内される。そこからは受付が見えなかったため、他の業者の受付状況はまったく分からなかった。
⑥その数分後、衝立が外され、入口側の席に他の業者1社(横浜金沢シンシア)がいることが分かった。そのため、A社社長らは、あらかじめ決めていた方針通り33億3333万3333円で入札することにした。
⑦A社の受付手続に時間を要したため、予定時刻の午前10時を数分過ぎてから入札が開始され、A社と他の1社が入札箱に入札書を投函した。
⑧入札終了後、横浜市の担当職員らは、入札箱を衝立の裏側に移動させ、A社社長らの見えない所で開札を行った。
⑨午前10時30分過ぎごろ、担当職員は、A社と他の1社であった横浜金沢シンシアの社名と、入札金額33億3333万3333円が読み上げられ、2社とも同額であるとの結果が発表された。
⑩担当職員は入札金額が同額であることから、クジ引きによって落札者を決める、と述べた。しかし、クジの具体的な方法についての説明はないまま、入札台の上で、単に2本の線が記入され一部紙で覆われた紙を示され、担当職員からの指示で、A社が先に上の線の横に社名を書き、その下の線に横浜金沢シンシアが同じく社名を書いた。
⑪その後、直ちに担当職員は、横浜金沢シンシアが落札者に決定された旨を発表した。

以上が、A社側が訴状の中で明らかにした入札経過である。ここから筆者ならずとも様々な疑念が湧いてこざるを得ないであろう。今回、最も驚いたのは、経過⑩~⑪の横浜市側がとった「クジ引き」の方法である。どちらが落札者になるか説明もしないクジ引きなど前代未聞だ。例えば、線が長いほうが当たりです、という風な事前の説明がなければ公正なクジ引きにならないではないか。しかも、関係者の話によると、「一部紙で覆われた部分は最後までA社側に示されなかった」という。

経過④~⑥における市職員の動きも不可解だ。A社社長らが受付で20分以上も待たされていた間、受付の男性職員から紙を渡された女性職員は、一体誰のところに行ったのか。そもそも、紙には何が書かれていたのだろうか。A社が入札会場に現れたことによって、市職員が水面下で慌しく動いていた様子がここから見てとれる。A社社長らが入札会場の席についた後、数分で衝立が外され、入口側に横浜金沢シンシアがいたというから、同社の受付は僅かな時間で済んだことになる。この違いは何なのか。そして経過⑧~⑨の〝空白の15分間〟である。何故、市職員は衝立の裏側で開札する必要があったのか。

実は、横浜市では2年ほど前にも似たような事件が発生している。この時は3社が同額で入札していた。神奈川県警捜査2課は03年7月、入札情報を洩らしていた市幹部らを競争入札妨害の容疑で逮捕している。しかも、事件発覚前に横浜市は、入札の不自然さを指摘されて内部調査を実施したが、それを指揮していたのが逮捕された幹部本人だった、というのだから呆れる。

まさに、今回の市有地入札は、2年前の事件を彷彿させる。本誌としては今後もこの問題を徹底的に追及していく方針である。(取材・文 奥村順一)

【写真】「今度は神奈川県の産廃業者から訴えられたシンシアのR・Cセンター(東京都品川区)」

2005年8月 8日 (月)

NEC系産廃会社シンシア、横浜進出に地元で強い抵抗

20050808002921

福島県の最終処分場建設(原町共栄クリーン)を巡って、10年来の暗闘が暴力団、右翼、エセ同和によって繰り広げられたことは既に報じた。

この〝暗闘劇〟の中心に位置していたのは、NECが40%以上を出資する産廃会社「シンシア」であり、現会長の中西雄三氏である。中西氏は、関本忠弘NEC元会長を追い落とすため、某エセ左翼組織(前橋市)に巨額資金を提供するなど、西垣浩司氏が社長に就任して以降の〝NECの裏面〟に深くかかわってきた人物である(その詳細については、本誌・編集長の奥村が月刊経済誌「財界展望」02年3月号から長期連載しているので参照していただきたい)。

01年12月、シンシアは少なくとも11億円の使途不明金を発生させ、福島県原町市の最終処分場建設から撤退。しかし、建設予定地はすでに山林も伐採され、工事用道路が虚しく続く広大な禿山と化している。予定地を放置したまま撤退したシンシアに対し、社会的責任を問う声が地元からおきるのは当然だ。

そのシンシアが、今度は横浜市に進出するという。すでに今年1月末に市有地売却の入札が横浜市で行われ、子会社の「横浜金沢シンシア」が落札。しかし、この入札のやり方が実におかしなものだった。驚いたことに、横浜金沢シンシアとA社を加えた2社の入札価格が、33億3333万3333円と同額だったのだ。

しかも、開札は入札者の目の前で封を切るのが一般的だが、今回の入札では仕切りの向こうで入札者の見えない所で開札され、15分近くもかかったという。この〝空白の15分間〟に何があったのか?

「もともと、横浜金沢シンシアの入札価格は空欄だった可能性がある。A社の価格を見て、市の担当者が書き入れたのではないか」(地元事情通)との疑惑まで持ち上がっている。すでに、この担当者は追及を逃れるかのように、他の部署に配置転換になってしまったという。

結局、事前に流れた「談合情報」通り、クジ引きで横浜金沢シンシアが落札。しかし、この結果に激怒したのがA社である。入札に不正があったとして、A社は3月、横浜市に対して「地位確認」を求める民事訴訟を提訴するに至っている。

地方自治体では、よくありがちなことだが、こうした疑惑があるにも拘わらず、6月20日、横浜市議会はこの「市有地売却」を通過させてしまった。しかし、土地の引き渡しが行われるのは、上物が完全に撤去される9月以降と見られている。しかも、横浜金沢シンシアは売買代金の10分の1の保証金を積んだだけで、売買代金を完納したわけではなく、所有権の移転登記にはまだ間がある。A社が起こした民事裁判の展開次第では、今後、この問題が二転三転してもおかしくない情勢だ。

実は、本誌は「シンシア横浜市進出」の情報をかなり早い段階から入手していた。「WEB速報版」において、昨年10月31日と12月27日の2回にわたって情報を発信している。
http://www.tokyo-outlaws.org/cgi-bin/new/ezjoho.cgi

その際にも指摘したが、今回の入札は、すでに産廃施設のプランが横浜市との間で出来ており、同市がシンシアに市有地を実質上払い下げるための〝儀式〟に過ぎなかったのではないか。本誌が入手した資料の中には、横浜金沢シンシアの定款と共に、事前に長い時間をかけてつくられたと思われる「事業計画」をチャート化したものが含まれている。

こうなると、中田横浜市政とシンシアの間に何があったのか、ますます大きな疑念が湧いてくるというものだ。

【写真】「横浜金沢シンシアに売却が決まった問題の市有地、昨年10月撮影」

2005年8月 3日 (水)

金杉明信NEC社長が抱える〝危険な時限爆弾〟

20050803000312

NEC現経営陣にとって、やっかいな問題が発覚しそうだ。

東京地裁で7月28日、わいろを受け取ったとして、収賄罪に問われた元警視庁警部補・門田公孝被告の初公判が開かれ、門田被告が起訴事実を認めたからだ。

検察側の冒頭陳述などによると、門田被告が大井署(写真)の巡査部長だった2000年、株券の所有を巡ってトラブルを起こし捜査対象になっていた産廃会社(福島県)の元役員から依頼を受け、同年3月の捜査会議で立件しないことを決定。その見返りとして、現金150万円を受け取っていた、という。

どの新聞報道を見ても、贈賄側の名前は伏せられているが、実はこの会社は「原町共栄クリーン」といって、その経営権を巡って10年来の暗闘が暴力団、右翼、エセ同和らによって繰り広げられた経緯がある。

しかも、事件当時、同社の実質的経営権はNECの関連会社であるシンシア(中西雄三会長)が握っていた(その後、01年12月に埼玉県下の不動産会社に全株を譲渡)。

今回の「贈収賄事件」は、こうした暗闘の過程で起きており、その背後にはNEC本体の産業廃棄物処理を巡る思惑があったとされる。シンシアは「原町共栄クリーン」関連で11億円の使途不明金を出したことなどが影響して、東証上場は見送られている。

今後、門田被告の裁判で、予想もしない〝新事実〟が飛び出さないとも限らず、金杉NEC経営陣は〝危険な時限爆弾〟を抱え込んでしまった格好だ。

2005年7月31日 (日)

早くも「ポスト金杉」体制に動き始めたNEC

2005073100453903年1月、西垣浩司氏が突然、社長の辞任を表明(通常の退任なら株主総会が行われる6月で、この西垣辞任の本当の理由は依然、謎とされている)。

その後を受けたのが、NEC現社長の金杉明信氏である(同年3月に就任)。以来、2期2年、社長を務め3期目に入った金杉氏だが、ここに来て、早くも「来期はない」との声がNEC社内から洩れ始めてきた。

関係者は次のようにいう。
「3000億円を超える大赤字を出した西垣さんに比べれば、金杉さんはこの間、手堅く業績をまとめてきた、とは思う。しかし、NEC復活のための柱を結局、つくれなかった。このままでは、本当に外資に乗っ取られるのではないか、との危機感が社内で高まっている」

先頃、発表された05年4-6月期の連結業績も実は良くなかった。半導体部門の携帯電話向けなどが振るわず大幅赤字だったほか、全部門で損益が悪化。営業赤字は210億円で、4-6月期としては過去最大の赤字幅となった。

買収防衛策の上で、NECが最も気にしているハズの「外国人持ち株比率」も31%に達している。そのため、社内の空気は一気に「ポスト金杉」に動いているという。有力候補として、すでにY氏らの名前が出ているようだ。

【写真】03年1月20日西垣辞任会見(東京、パレスホテルにて)
「左端が一人腕を組み、うつむいたままの西垣氏。中が佐々木会長、右が金杉社長」

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