【ミニ情報】「平成電電」事件〝300億円詐取〟を立件できるかがポイント
●地下鉄銀座線・浅草駅に隣接する「浅草プラザホテル」(東京都台東区)に絡んで、栃木銀行が不可解な「付け替え融資」を行っていた模様だ。関係者によると、「同ホテルは栃木県在住の乗っ取りグループが暗躍。ホテルを所有する管理会社をめぐって株主権確認などの訴訟がおきていた。普通の銀行ならとても融資できる案件ではない」という。
●昨日(5日)、平成電電の佐藤賢治元社長らが逮捕された。直接の容疑は、練馬区の被害者ら3人から約1億円を騙し取ったというものだが、報道などによると、平成電電側は匿名組合13号から通信機器の購入をしておらず、300億円は虚偽の説明による金集めだったと、警視庁捜査2課は見ているという。ところで、昨年12月に開催された同社の債権者集会で、破産管財人は1万9000人から集めた490億円のうち、438億円余りが通信設備の購入に充てられていたと報告していた。また、匿名組合13号からはへーパーカンパニーなどが介在する複雑な取引で2割から4割のマージンが計上されていたものの、取引実態はあったと説明していた。つまり、破産管財人と捜査当局の見方が大きく食い違う事態になってきたのだ。この理由として考えられるのは、破産管財人が全国に3000以上あるNTT局舎に設置された通信設備の「実査」をせず、平成電電の「固定資産台帳」などの経理資料を〝丸呑み〟したためではないかと思われる。
さて今回、警視庁捜査2課が平成電電を摘発した意義はたいへん大きい。周知のように、平成電電は、資本関係がない匿名組合を悪用して資金を調達した。こうした匿名ファンドなどを巧妙に使い、法の網をすり抜けようとするケースが最近、増えている。例えば、日興コーディアルグループによる「利益水増し」ではSPC(特別目的会社)が利用された。また、不動産取引でもファンド組成によって、あたかも資本関係がないように装う事例が急増している。そうした意味でも、匿名組合取引にメスを入れた捜査2課は、投資実態がなかったとされる「300億円」の全容解明を期待されている。
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