カテゴリー「エナリス」の21件の記事

2015年5月28日 (木)

【東京アウトローズ3行情報】 エナリス粉飾決算事件のキーマン「岡登和得」を東京地検特捜部が逮捕、問われるエナリス関係者への捜査の行方

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■ジャスダックのハコ企業「石山GatewayHoldings」の粉飾決算事件で、昨日27日、東京地検特捜部は同社社長三木隆一、同社幹部深井憲晃を金商法違反(偽計取引)容疑で逮捕。さらにこの事件に関連して、発電事業に絡み5億円の補助金を詐取したとして、(社)全国発電事業推進機構の総裁、岡登和得を逮捕した。岡登は昨年のエナリス粉飾決算事件のキーマンであり、捜査関係者は「エナリスにも波及するのではないか」と見ている。

■本誌がエナリスに言及するのは半年ぶりではあるが、この間、入手することができた粉飾の中心である「テクノ・ラボ」との取引関係資料を見ると、エナリス側が実態のない取引への協力を依頼し、岡登がそれに消極的に応じた、というのが粉飾の構図であるといえる。

■一例を示そう。岡登側がエナリスに対して2014年5月に送付した「通知文」には、エナリスが紛失した発電機3台の扱いについて、次のように記載されている。
〈コンテナ型ディーゼル発電機ユニット18台となっているが、実際には貴社の保管管理が杜撰であったために3台は見当たらず、実在は15台であった。(2014年)1月31日においても15台であったため、売買代金の変更を持ちかけたが、紛失・盗難情報を隠ぺいして売買契約成立及び支払いの延長を装うように貴社担当者Mに懇願され、仕方なく実態のない取引の延長を装ったものである〉(括弧内とイニシャルは本誌編集)

■今回の岡登逮捕について、マスコミの報道はあくまで石山GatewayHoldings絡みと報じており、エナリスの社名を出しているのは一社もないが、どちらかというとエナリスのほうが岡登の関与は深い。

■この間の捜査当局、それと一体となったマスコミの対応は不公平感が否めない。昨年10月にTBSが証券取引等監視委による石山GatewayHoldingsへの強制調査を報じたが、実は同時にエナリスにも強制調査が行われ、それもパソコンやハードディスク、役員の携帯電話が押収されるなど大掛かりなものだった。エナリス側が言う「反面調査」のような生易しいものでは決してなかった。しかもその際にはTBSの取材クルーも現場に来ていたという。にも関わらず、報じられたのは石山GatewayHoldingsのみであった。

■エナリス粉飾事件は金額の規模、不当な取引の多様性、事件発覚にいたる経緯、監査法人や主幹事証券の関与を含めて、石山GatewayHoldingsの粉飾より悪質かつ組織的であることは明白だ。これが東証からの違約金2400万円でチャラになるならば、まさしく日本の証券市場は「何でもアリ」になる。

■今回、岡登による補助金詐欺の舞台装置であった茨城県神栖市の用地は、リミックスポイントの増資引き受け先である「日本新電力」がもともと所有していた土地でもある。新電力事業をめぐりハコ企業間の闇のネットワークを解明するか、単なる一企業の事件として処理するか、捜査当局の動きは注目である。

【本誌スタッフライター 半田修平】

2014年12月25日 (木)

【東京アウトローズ3行情報】 『週刊エコノミスト』など経済メディア、本誌エナリス「粉飾決算」報道を追認・評価へ

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■今週発売の『エコノミスト』(毎日新聞社)が、「全上場銘柄のうち売買代金1位に躍り出たこともある東証マザーズ上場のエナリスが経営危機に陥ってる」(=写真)として次のように報じている。

<会社側が当初否定したネット記事の通りに大幅赤字に転落する見通しとなったことが要因だ。
 記事はニュースサイト「東京アウトローズ」が2014年10月23日付で粉飾決算の疑いを報じたもの。報道を受け同社株は値幅制限いっぱいの前日比300円安となる790円まで売り込まれた。その後、同社が報道内容に反論したことで、株価もいったんは落ち着きを取り戻す。
 しかし、同社は11月9日、同12日に予定していた14年12月期第3四半期(7~9月)決算の発表延期を決定。さらに12月12日に開示された同決算で通期業績見通しを下方修正したのである。連結売上高は期初計画を85億円下回る349億円、最終損益は従来12億6900万円の黒字から21億5000万円の赤字に転落する見通しだ。
 修正の理由は「会計上疑義の生じる可能性のある取引」について過去の売上高の取り消し、完全子会社化した企業の「のれん代」(買収額と買収企業の純資産額の差額」の全額減損処理に伴う特別損失の計上など。つまり、記事の内容がおおむね正しかったことになる。発表当日の株価は上場来安値を更新し、その後も低迷している。>

■また、ネット媒体「Business Journal」(サイゾー)も本誌報道を取り上げ、<「一点の曇りもなくそのような懸念は一切ない」としていた池田元英社長は12月19日、ついに退任を発表した。取引先の離反が進めば、一時は時代の寵児といわれた企業が、深刻な経営危機に陥る可能性も指摘される事態に見舞われている。>と報じた。

■本誌スタッフライターの横関寿寛は、エナリスの「ウソ」を次々と覆していったのは、実はネット社会の「草の根的共同作業」だったことを経済誌「ZAITEN」(=今月末発売)に寄稿した。詳細はZAITENをお読みいただきたいが、そのなかでエナリスは本誌に対して「弁護士名による警告書やブログ管理会社を通じた削除要請」もおこなっていた事実を明かしている。

■こうしたエナリス側の動きを本誌は敢えて公表しなかった。その代わりに一段と取材攻勢を強め、あくまで言論でエナリスと勝負し、撤回させる道を選んだ。これは本誌・半田修平の発案によるもので、戦術的成功をおさめることができた、と自負している。再三表明しているように本誌は、ネットの特性を最大限いかした「戦闘的ゲリラ・マガジン」を目指しているが今回、従来にはない新たな教訓を得たのである。

2014年12月19日 (金)

【東京アウトローズ3行情報】 マザーズを代表する新電力事業会社「エナリス」池田元英社長、本誌追及の「粉飾決算」などの責任をとって辞任

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■マザーズ上場の新電力事業会社「エナリス」は本日、取締役会を開き、社長交代を決議。池田元英社長(=写真)は、本誌が追及してきた一連の「粉飾決算」などの責任をとって辞任した。新しい社長には、村上憲郎氏(元グーグル社長兼米国本社副社長)が就任。同社は併せて、第三者委員会の追加報告書などを適時開示している。



2014年12月17日 (水)

【東京アウトローズ3行情報】  ロイター通信「エナリス決算報道」にみる経済メディアの劣化

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■本誌報道を端緒に明らかとなったマザーズ上場「エナリス」(社長・池田元英=写真)の粉飾決算。先週12日に適時開示された第三者委員会の報告書や、過年度の訂正報告書などがあまりに衝撃的な内容であったため、エナリスのヤフー掲示板は一気に跳ね上がり、アクセスランキングはトップを独走した。そして週明けの15日は、朝から売り物が殺到し、終日寄らない状態が続いた。文字通りのストップ安で、前日比100円安の498円で約29万株がようやく比例配分となった。

■こうしたエナリス株をめぐる市場のピリピリとした緊張感に大きく水を差したのがロイター通信だ。15日の前場が終わる直前の11時18分、次のような記事が配信されたのである。「訂正-(発表者側の申し出)エナリス :連結、13年12月当期74.6 %減1.04億円、14年12月期予想91.4 %増8.09億円」

■なんと12日に発表された14年12月期予想21・5億円の赤字が、ロイターによれば一転して8億円の黒字になっているではないか。あまりにも乖離が大きく、しかもストップ安気配という場中に流れたため、一時、市場は混乱におちいった。ヤフー掲示板でも大騒ぎになり、ロイターの同記事を転載した証券会社やエナリスに電話する人が次々とあらわれ、「どうやら間違いらしい」となったのは昼休みを挟んで2時間ほど後のことだった。その間、買いあおりや謀略めいた投稿などを含め様々な情報が錯綜した。

■記事を転載した証券会社などが間違いを認めて、撤回したため、ようやく騒ぎは鎮静化したが、配信元のロイターからは何の説明もなく、市場が終了した夕方になって「奇怪なコメント」が出た。それによると、ロイターの配信した14年12月期予想は2月10日時点の古いもの、というのだ。もはや、これには呆れるしかない。修正された最新予想ではなく、わざわざ何の意味もない古い数値を配信。しかも誤りを認めず、現在に至っても記事を撤回する素振りさえ見せていない。これはもう開き直っているとしか思えないのである。

■ロイターの同記事は、明らかに「誤信」を招くものであり、いまだに掲載を続けるのは「有害情報」でしかない。

2014年12月13日 (土)

粉飾決算!アベノミクスの象徴銘柄「エナリス」ついに「バケの皮」はがれる、社長・池田元英の「辞任」は必至の情勢へ

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■本誌追及により粉飾決算が明らかになったマザーズ上場の新電力事業会社「エナリス」(社長・池田元英=写真)。昨夜遅く、エナリスの不適切な会計処理を調査していた第三者委員会の報告書や、過年度の訂正報告書を開示した。10月23日付の本誌記事発表を発端に、長い間疑惑を否定してきたエナリスだが、ここにきて自社の不正行為を認め、一定の区切りがついた。

■本誌が指摘した「テクノ・ラボ株式会社」への発電機取引や、日本エネルギー建設ののれんのほかにも、複数の取引をめぐり粉飾をおこなっていたことも併せて明らかになった。結果、前期売上は101億円から86億円、純利益は4億2千万円から1億円に修正。のれんの減損などで今期第3四半期は△22億円の巨額赤字を計上した。

■注目は第三者委員会の報告書である。エナリスの疑惑の取引は数多くあるが、そのほとんどに池田社長や久保会長が関与しているのである。その内容は衝撃的で、社長自ら、補助金を実態より多くとるために登記されていない「エナリス・アセットマネジメント」をデッチ上げたり、与信管理上問題のある会社との取引を断行したり、役員会を経ずに貸付を実行するなど、枚挙にいとまがない。危機感を覚え、「この会社には実態がない」と進言する経理担当者たちに耳を貸さず、社長が率先して不正に手を染めていた構図だ。

■エナリスはいま、「社長が嘘つき」という究極的なリスク要因を抱えている会社である。報告書の中では、本誌報道に端を発する一連の経緯の中で、取引先が相次いでエナリスとの取引停止に走っている様が伺える。

〈平成26年11月27日において、平成26年9月30日にGZ社に対して販売した700台のうち、400台がキャンセルとなっている。これは、エナリスにおける会計処理の疑義が問題となったことにより、GZ社の大口販売先がキャンセルされたためである〉

〈エナリスは、GX社から、平成26年12月10日付で、「FALCON SYSTEM機器の返品のお願い」と標題の記載された書面を受領し、GX社が発注したFALCON SYSTEM機器400台の返品依頼を受けた。当該書面には、かかる返品依頼の理由として、「今回の取り組みは、GO社のソリューションである太陽光発電O&Mサービスに鑑み、本ファルコンシステムを活用することを前提にサービス構築を検討しておりましたが、このたびの貴社の風評被害等により検討はサスペンドの状況となり、またGO社からの技術要件を受け、技術的観点からの検討時間も数ヶ月程度要することが判明しましたので、今回のサービス開始が大幅にずれ込むことが予想されます」と記載されていた〉(第三者委員会の報告書)

■本誌としては、今後ともエナリス粉飾決算事件の裏側を取材し、発表していく所存であるが、当面の関心は責任の所在とその取り方に向いていくだろう。まず、自ら不正の中心にいながら、ウソにウソを重ねてきた池田元英の謝罪は必須だ。「アベノミクス上場」を急いて粉飾決算を見逃した監査法人トーマツや、主幹事の野村證券も有責である。そしてエナリスを優良銘柄として持ち上げ、買いを推奨してきた経済メディアやアナリストも自己批判すべきである。

【本誌スタッフライター 半田修平】

2014年12月 9日 (火)

【東京アウトローズ3行情報】 決算遅延の新電力事業会社エナリスへ「驚愕メール」独占入手、全国発電事業推進機構・岡登和得総裁が突きつけた「10項目要求」

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■東証マザーズ上場の新電力事業会社「エナリス」(池田元英社長=写真)は、周知のように、今期第3四半期報告書などの提出が大幅に遅延。その提出期限は今週12日に迫っている。仮にここで再び遅延するようなことがあれば、アベノミクスにのって新規上場しマザーズを代表したハズの「優良銘柄」が、一気に「監理銘柄」へと転落する。同社としても、こうした事態だけは絶対に避けたい、瀬戸際に立たされている。

■本誌が指摘した「テクノ・ラボ(株)」への10億5000万円の売掛金以外にも、エナリスは会計処理で疑義が発生しており、第3者調査委員会(日野正晴委員長)がどのような報告書を公表するのかも同時に注目されている。

■こうしたなか本誌は、エナリスに宛てた一通の電子メール(=写真)を入手した。それは、「一般社団法人 全国発電事業推進機構」(NELET)の岡登和得総裁が今年5月30日、エナリスのN部長へ送付したものである。このメールは社員のM会計士にも同時送信されていた。

■A4版で5頁にわたるメールのLogから判断すると、以下のような「連絡対応拒絶についての回答」がN部長からあったのに対して、機構の岡登が返信したものと見られる。

< 岡登様  何度かお電話をいただいておりますが、木崎の件を初めとするすべての弊社業務に関する法的対応については、当社顧問H弁護士(=原文実名)に委嘱することになりましたので、私どもからの直接の対応、折衝等は控えさえていただきます。何卒ご理解のほどお願い申し上げます。>

■これに対して、岡登は「何度も連絡していますが、私が貴社業務案件の当事者では無い事を理由に対応を拒んできた訳ですね」との書き出しで、次のように記している。

< 貴殿(=N部長)、M氏(=原文実名)並びに貴社が法的対応について顧問弁護士に委嘱したのであれば、それぞれの案件毎に法的対応をせざるを得ない事は判りました。法的対応とする業務事案、貴社顧問弁護士への連絡先ぐらい明記するべきではありませんか?
 御周知のとおり、私が貴社より貴社の発電所建設に関するコンサルティングを請けて進めて来た事案、私から貴社に委託した発電所買収に関するコンサルティング業務の清算について、下記の事項を即刻解決する事を求めます。>

■そして岡登は、テクノ・ラボ(株)への売掛金10億5000万円の担保とされてきた小切手についても具体的に言及し、その処理を含めた10項目にわたる要求をエナリス側に突きつけている。これまで明らかにされてこなかった驚愕の新事実もそこにはある。

■本誌は現在、岡登が送付したメールの内容をすべて公開できるよう追加で取材中だ。なお、本誌のエナリス側に対する取材は、同社顧問弁護士に限定されている状況で、同メールについて、弁護士事務所に何度か架電したが、一切返答はなかった。

2014年11月28日 (金)

【東京アウトローズ3行情報】 今週発売の「週刊現代」が本誌「エナリス」報道を取り上げる、「戦いを挑めるネット社会の凄み」

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■今週発売の「週刊現代」(12月6日号)が、本誌の「エナリス」報道を好意的に取り上げている。同号59頁に掲載されている「事情通」(=写真)というコラムで、「戦闘的ゲリラ・マガジン」を標榜する本誌の報道を、「誰もが(略)戦いを挑めるネット社会の凄みを伝えている」と評価してくれた。以下、全文転載します。


< 顧客の省エネ支援、発電から供給までの一貫したサービスを行う電力ベンチャーの雄・エナリス(東証マザーズ)が、外部からの攻撃を受けて、対応に追われている。
 攻撃を仕掛けているのは、経済事件全般に強く、なかでも上場企業の不明朗な会計処理や、「増資マフィア」と呼ばれる証券市場の怪しい人脈を鋭くえぐることでは定評があるWEBサイト「東京アウトローズ」。
「(20)13年12月期の有価証券報告書に記載されているテクノ・ラボという会社への売掛金約10億円は実態が伴っていない」という指摘に対し、会社側は「トラブルはあったが、転売の上、今年12月末までに入金予定」と対外広報した。
 しかし、「東京アウトローズ」の指摘が具体的だったこともあって、株価は急落、会社側は調査委員会の設置を明らかにしたうえで、14年12月期第3四半期の報告書提出期限を2度遅らせ、12月12日とした。
 エナリスの池田元英社長(45歳)は、銀行、政治家秘書、金融会社を経て起業という経歴のユニークさもさることながら、「20年までに売上高1兆円」と言い切る強気の経営者である。
 それが、ひとつのWEBサイトに翻弄され、「凛として」と題して、自社HPで潔白を訴える。これもまた誰もがネットを武器に、戦いを挑めるネット社会の凄みを伝えている。>

2014年11月17日 (月)

マザーズ上場「エナリス」、実態不明の巨額売掛金計上、重要証言で真相明らかに、発電機販売時に「発電所計画」はとん挫していた

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■本誌は、マザーズ上場「エナリス」(社長・池田元英=写真)に対して、財務諸表の疑問点を明らかにするよう再三求めてきたが、いまだに明確な答えを得ることができていない。しかし本誌は今回、取引の内情をよく知る立場にある人物の重要証言を得ることができた。そこで、これまでの現地取材やほかの証言なども加え、一連の問題のコアとなっている「テクノ・ラボ株式会社」への巨額売掛金計上にいたる背景を解き明かしていきたい。

■話は上場前にさかのぼる。エナリスがテクノ・ラボに販売した発電機はもともと、エナリスが計画していた「茨城発電所」にあったものだ。予定されていた場所は、神栖市南浜の太平洋沿岸である(=写真)。今は見る影もないが、かつてこの地に、18台のバイオディーゼル発電機が置かれていた。この発電所計画のキーマンが、「社団法人全国発電事業推進機構」(=以下、機構)の総裁・岡登和得である。エナリスは岡登の紹介で、18台の発電機を約9億円で購入した。これがことの発端だ。

■発電所建設計画が始まった時期は平成25年初頭で、目論見書などにも記載がある通り、同年10月に運営開始の予定だった。関係者によると、エナリス側からは部長クラスと監査法人トーマツ出身の会計士が出向き、岡登と二人三脚で事業を進めていたという。ところが、東京電力への「系統連系」申し込みの交渉などが難航し、開所予定の10月を過ぎても運営を開始することができなかった。

■つまり実質的に、計画は失敗していたのである。本来であれば即座に開示すべきであるが、上場企業として船出をしてすぐ下方修正を発表するようでは、あまりにも格好がつかない――。一計を案じたエナリスは、池田社長自ら岡登に発電機の買戻しを求めた。これを引き受けた岡登は、名義上の関係会社であるテクノ・ラボに発電機18台を販売する形をとる。そして当時、資金繰りに窮していた岡登は、自分の関係会社から小切手を振出し、それをエナリスが形式的に受け取るにいたった。

■この一連の取引によって、25年12月期業績予想の売上高100億円を達することができた。エナリスは今年10月24日のIRで、「当社がテクノ・ラボ社より発電設備の購入意向を受け」たと述べている。しかしエナリスが、計画とん挫で宙に浮いた発電機の処理に困った末の依頼だった、というのが真相である。さらに、同IRは「26年5月頃テクノ・ラボ社の発電計画について実行性の疑義が生じ」た、としているが、すでにテクノ・ラボに発電機を買い戻させた段階で、「発電計画」の実行性などなく、計画そのものさえなかった疑いが強いのは、一連の経過をみれば明らかだ。

■そして、この「悲劇」は連鎖する。エナリスが購入した発電機18台のうち、3台が消失するという事態も発生しているのだ。現在、エナリスがテクノ・ラボに売った発電機を搬入し、北茨城市に計画している発電所には、現地の作業員によると15台しか残っていない。「一時期、発電機が盗まれたと騒ぎになって、警備の人間が出入りしていた」(南浜計画地周辺の企業に勤める男性)。にわかに信じがたいが、関係者によると工事を受注した業者が、不払いとなっている工事代金の代わりとして3台を持って行ってしまったのだという。

■この神栖市南浜の発電計画をめぐる禍根は、石山GatewayHoldingsとの取引に続く。エナリスは今年10月30日、石山ゲートウェイの子会社であった「株式会社SPC」から昨年12月に神栖市木崎の発電所工事請負契約を締結していたことを明らかにするとともに、代金不払いを訴因とする訴訟を提起した、と発表した。本誌の得た関係者の証言によると、このゲートウェイの工事案件も機構の岡登の紹介であるという。

■ゲートウェイもまた、岡登から発電所建設を持ち掛けられていたのだ。同社ホームページの「GW鹿島発電所株式会社 将来イメージ」に掲載されている発電所の写真は、エナリスと岡登が神栖市南浜で計画していたものである。ゲートウェイは同市木崎にて発電所計画を進めていたが当初、建設工事を請け負った機構の工事が遅延し、計画がとん挫する事態となった。そこで岡登を通じ、発電所を完成させたかったゲートウェイと、売上が欲しかったエナリスの利害が一致したというわけだ。

■エナリスは証券取引等監視委がゲートウェイを強制捜査したことを受け、「石山ゲートウェイホールディングス(株)の粉飾決算の疑いがあり、強制捜査が入ったとの報道がされておりますが、当社は一切関係はございません」と発表している。だが池田本人もゲートウェイ関係者と数回にわたり面談しており、岡登を通じて知らぬ仲ではない。今後、より詳細な裏側が裁判の中で明らかにされるだろう。

■それにしても、よくここまでシラを切り通すものだ。繰り返しになるが、エナリスは当初から「何ら懸念はございません」「一点の曇りもなくそのような懸念は一切ございません」と潔白を主張し、本誌があたかも風説の流布や「反社会的行為」をおこなっているかのように主張してきた。ところが、実際に決算発表が遅延する事態となっている。これについても、会計処理の問題を認めずに「株主の皆様にご安心いただくため」と述べていたが、欺瞞以外の何物でもない。

■すでに各方面で論じられているが、エナリスの開示の姿勢には問題がある。重要事実を東証の適時開示で出さずに、自社のニュースリリースで済まし、しかも一度発表したものを改竄している。そもそも、テクノ・ラボに対する売掛金貸倒や、茨城発電所計画のとん挫など、業績に直結する事実の開示は後出しにする一方で、大手企業との提携や実証実験など、株価にプラスの影響を与えるものは幾度も宣伝している。

■奇しくも、今年新規上場を果たし、エナリスと同じくトーマツが監査する「株式会社みんなのウェディング」で11月14日、不適切な会計処理が明らかになった。代表取締役の飯尾慶介は辞任。不正会計が明らかになった企業の社長としては、潔い対応である。それに引き替えエナリスの池田はどうか。本人が関わった案件であるのに、いまだに真相を自ら明らかにせず、往生際の悪さを露呈している。

■日本の三大監査法人のひとつであるトーマツも当然、今回の一連の問題と無関係ではない。エナリスの財務諸表に問題が生じており、問題の取引の中心にOBがいたことも分かっている。監査の適性に疑いがかけられる。また、上場前の騒動である以上、主幹事の野村證券も総括が必要であろう。もちろん、本誌の記事は、公然資料と取材に基づいた科学的なものであり、「風説の流布」と断じた池田の謝罪は必須であることも申し添える。

【本誌スタッフライター 半田修平】

2014年11月13日 (木)

【東京アウトローズ3行情報】 マザーズ上場「エナリス」、本誌が指摘した「会計処理の疑義」で14日の決算を遅延、池田社長は即刻謝罪すべき

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■本誌記事を「風説の流布」と主張し続けている「エナリス」(池田元英社長=写真)は昨12日23時、今年度の第3四半期報告書の提出期限を延長申請したとIR。しかも、その理由は、本誌が指摘した実態不明の「テクノ・ラボ(株)」への売掛金10億5000万円について、「与信管理や会計処理に疑義が生じた」から、と明らかにした。まさに、この間、本誌が指摘、批判してきた記事は真実であり、虚偽などなかったことが、これで満天下に示された。いったい池田社長は、こうした一連の事態をどう説明するつもりなのか。即刻、本誌に謝罪し、「風説の流布」との主張を正式に撤回すべきだろう。

【編集部注=後日、本誌スタッフライター半田修平の正式な「声明」を掲載します】

2014年11月10日 (月)

【東京アウトローズ3行情報】 決算発表を延期したマザーズ上場「エナリス」、今週末14日が提出期限で「監理銘柄」入りの可能性も

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■マザーズ上場の「エナリス」(池田元英社長)が、ようやく今年度の第3四半期決算発表の延期について、同社HPのニュースリリースではなく、適示開示を出した。そのなかで眼を引くのは「(決算を)11月14日で発表することの可否についても監査法人と現在協議」しているという点である。これは、「一切の懸念を払拭しご安心いただくため」精査しているというようなレベルではなく、すでに財務諸表に重大な問題が発生し、監査法人と協議せざるを得ない状況にエナリスが陥っている、と見るべきだろう。

■と言うのは、今週末の14日(金)とは、エナリスの第3四半期(7-9月)報告書の提出期限ぎりぎりの45日目にあたるからだ。仮にここで同社が報告書を提出できなければ、東証の規則により自動的に「監理銘柄」となる。その提出の可否を現在、監査法人と協議中というのだから、これはただ事ではないのだ。

■エナリスが「監理銘柄」となった場合、1カ月以内に報告書を提出しなければ上場廃止が決まる。ただし、これには8営業日の猶予期間が設けられており、12月25日が最終提出期限となる。また、「監理銘柄」は、機関投資家が保有株式を持ってはならないというルールもある(ただし、株式の売買をすること自体は可能)。ある兜町のベテラン記者は次のように言う。「さすがに(大手)マスコミも、この間のエナリスの異常な動きに注目し始めた。14日の結果次第では、一斉に書き出すかもしれない」。

■はたしてエナリスは、14日に決算を発表できるのか。仮に発表したとしても、どのような内容になるのか要注目である。


【追記】14日が金融商品取引法で定める、いわゆる「法定開示」の提出期限だが、エナリスの場合だと関東財務局に延長申請が可能だ。これは速やかに適示開示されなければならない。

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