【真相レポート】〝謎の怪人物〟番場秀幸被告は何故、三井住友銀行堂島支店から巨額融資を引き出せたのか
本誌既報のように、三井住友銀行堂島支店から84億円もの巨額融資を引き出し、年間売上100億円規模の旅行会社「ホリデー」グループをまんまと手に入れていた〝謎の怪人物〟番場秀幸被告。融資は07年10月10日に実行されたが、この日は、万事に急ぐことが良いとされる「先勝」だったために選ばれたという。
実は当時、番場被告側は一日も早い融資取りまとめをする必要があった。関係者によれば、融資実行に至るまで少なくとも2度、このM&Aはご破算になりかけたという。最初、番場被告は07年6月に、買収金額100億円の「株式譲渡契約書」(=左写真)を提示していた。同年7月12日を期日として、「ホリデー」オーナーの関西アーバン銀行にある個人口座に100億円を振り込む契約だった。ホリデーを含む4社の株式の譲渡先は「ニュービー」(代表取締役・寺崎斉司氏)とされた。しかし、番場被告は結局、資金繰りがつかず、期日通りに支払うことができなかったという。
そこで番場被告が連れてきたのが公認会計士の堀友嗣氏であった。M&Aを専門的に手がけてきたという堀氏をホリデーのオーナーに引き合わせ、三井住友銀行堂島支店からの融資を前提とする堀氏作成の「買収スキーム」がこの時、新たに提示された。スキームの骨子を簡単に言えば、買収額100億円のうち融資分の80億円は現金、残りの20億円は上場時の株券で渡すというものだった。

オーナー側は検討の結果、この条件を飲むことになる。そして07年9月21日に「株式譲渡契約書」(=左写真)が正式に調印された。今度の譲渡先は「ニューホリデー」(代表取締役・T氏)にかわっていた。同契約書には「平成19年(=07年)9月26日付で発行会社と株式会社三井住友銀行の間で締結した融資契約に基づき、金8、400、000、000円の融資が実行されることを条件として効力を生じるものとする」という一項目が書き加えられていた。
ところが、9月26日の融資直前になって番場被告は、現金80億円の中からニューホリデーの優先株を15億円引き受けてくれないか、と突然言い出した。さすがのオーナー側も度重なる条件変更に怒り、「15億円の話は聞いていない。ご破算にする」と通告。こうして融資実行は一旦流れていたのである。
困った番場被告は、オーナーの説得を何度か試みるが失敗。そこに新たな人物が登場する。「ゴールドマン・サックス証券」戦略投資部のマネージング・ディレクター神田有宏氏(=当時)で、オーナ側との調整を番場被告が依頼したという。数日後、番場被告はオーナーを東京・有楽町のホテルに招待し、神田氏と3人で食事を共にした。関係者によれば、「(この時の)神田氏の説得が効を奏し、オーナーは優先株15億円を出し、現金65億円で納得した」という。実は、この神田氏こそ、番場被告が三井住友銀行から84億円の巨額融資を引き出す際に大きな役割を果たした人物と見られている。周知のように同行とゴールドマンは資本面などで緊密な関係にあり、神田氏の地位を考えれば堂島支店に何らかの影響力を行使しても不思議ではない。
結局、現在に至ってもオーナー側には現金65億円が渡ったのみで、その他の契約は履行されていないという。さらに、驚くべき情報が本誌に舞い込んできた。昨年10月28日に番場被告が逮捕された後、堀氏らは勝手に支配したホリデーの資金を月5分の超高利で密かに融資しているというのだ。関係者によれば、「いくつかの企業に数億円の規模で貸し付けている。2億円ならば毎月の利子だけでも1000万円になります。最近まで毎月、堀さんが直接、利子を取りに回っていました」という。仮にこれが事実なら〝闇金〟にまで手を染めていたことになる。(以下次号)
【参考記事】
■〝謎の怪人物〟番場秀幸被告が買収した旅行会社「ホリデー」に新たな脱税疑惑
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/04/post-7bed.html
■三井住友銀行堂島支店、「84億円不正融資」疑惑が急浮上
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/04/post-dfef.html
■都内有名事件物件「南青山3丁目」、入札前に行われていた〝不可解な土地交換取引〟
http://outlaws.air-nifty.com/news/2008/05/post_f337.html
■不発に終わった「南青山3丁目契約書偽造事件」から浮かびあがってきた〝意外な人物〟(1)
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/03/post-cc6c.html
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