カテゴリー「南青山3丁目」の5件の記事

2009年4月30日 (木)

【真相レポート】〝謎の怪人物〟番場秀幸被告は何故、三井住友銀行堂島支店から巨額融資を引き出せたのか

316本誌既報のように、三井住友銀行堂島支店から84億円もの巨額融資を引き出し、年間売上100億円規模の旅行会社「ホリデー」グループをまんまと手に入れていた〝謎の怪人物〟番場秀幸被告。融資は07年10月10日に実行されたが、この日は、万事に急ぐことが良いとされる「先勝」だったために選ばれたという。

実は当時、番場被告側は一日も早い融資取りまとめをする必要があった。関係者によれば、融資実行に至るまで少なくとも2度、このM&Aはご破算になりかけたという。最初、番場被告は07年6月に、買収金額100億円の「株式譲渡契約書」(=左写真)を提示していた。同年7月12日を期日として、「ホリデー」オーナーの関西アーバン銀行にある個人口座に100億円を振り込む契約だった。ホリデーを含む4社の株式の譲渡先は「ニュービー」(代表取締役氏)とされた。しかし、番場被告は結局、資金繰りがつかず、期日通りに支払うことができなかったという。

そこで番場被告が連れてきたのが公認会計士の堀友嗣氏であった。M&Aを専門的に手がけてきたという堀氏をホリデーのオーナーに引き合わせ、三井住友銀行堂島支店からの融資を前提とする堀氏作成の「買収スキーム」がこの時、新たに提示された。スキームの骨子を簡単に言えば、買収額100億円のうち融資分の80億円は現金、残りの20億円は上場時の株券で渡すというものだった。

314315 オーナー側は検討の結果、この条件を飲むことになる。そして07年9月21日に「株式譲渡契約書」(=左写真)が正式に調印された。今度の譲渡先は「ニューホリデー」(代表取締役・T氏)にかわっていた。同契約書には「平成19年(=07年)9月26日付で発行会社と株式会社三井住友銀行の間で締結した融資契約に基づき、金8、400、000、000円の融資が実行されることを条件として効力を生じるものとする」という一項目が書き加えられていた。

ところが、9月26日の融資直前になって番場被告は、現金80億円の中からニューホリデーの優先株を15億円引き受けてくれないか、と突然言い出した。さすがのオーナー側も度重なる条件変更に怒り、「15億円の話は聞いていない。ご破算にする」と通告。こうして融資実行は一旦流れていたのである。

困った番場被告は、オーナーの説得を何度か試みるが失敗。そこに新たな人物が登場する。「ゴールドマン・サックス証券」戦略投資部のマネージング・ディレクター神田有宏氏(=当時)で、オーナ側との調整を番場被告が依頼したという。数日後、番場被告はオーナーを東京・有楽町のホテルに招待し、神田氏と3人で食事を共にした。関係者によれば、「(この時の)神田氏の説得が効を奏し、オーナーは優先株15億円を出し、現金65億円で納得した」という。実は、この神田氏こそ、番場被告が三井住友銀行から84億円の巨額融資を引き出す際に大きな役割を果たした人物と見られている。周知のように同行とゴールドマンは資本面などで緊密な関係にあり、神田氏の地位を考えれば堂島支店に何らかの影響力を行使しても不思議ではない。

結局、現在に至ってもオーナー側には現金65億円が渡ったのみで、その他の契約は履行されていないという。さらに、驚くべき情報が本誌に舞い込んできた。昨年10月28日に番場被告が逮捕された後、堀氏らは勝手に支配したホリデーの資金を月5分の超高利で密かに融資しているというのだ。関係者によれば、「いくつかの企業に数億円の規模で貸し付けている。2億円ならば毎月の利子だけでも1000万円になります。最近まで毎月、堀さんが直接、利子を取りに回っていました」という。仮にこれが事実なら〝闇金〟にまで手を染めていたことになる。(以下次号)

【参考記事】
■〝謎の怪人物〟番場秀幸被告が買収した旅行会社「ホリデー」に新たな脱税疑惑
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/04/post-7bed.html
■三井住友銀行堂島支店、「84億円不正融資」疑惑が急浮上
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/04/post-dfef.html
■都内有名事件物件「南青山3丁目」、入札前に行われていた〝不可解な土地交換取引〟
http://outlaws.air-nifty.com/news/2008/05/post_f337.html
■不発に終わった「南青山3丁目契約書偽造事件」から浮かびあがってきた〝意外な人物〟(1)
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/03/post-cc6c.html

2009年4月23日 (木)

【真相レポート】〝謎の怪人物〟番場秀幸被告が買収した旅行会社「ホリデー」に新たな脱税疑惑

304昨年10月、M&Aの仲介に絡んで所得税3億3200万円を脱税したとして東京地検特捜部に逮捕された番場秀幸被告。ここに来て、同被告もからむ別の「脱税疑惑」が急浮上してきた。

その舞台となったのは「ホリデー」(大阪市北区)。同社は招待旅行の企画などを中心にグループ全体で100億円規模の売上を誇っていたが、07年10月に番場被告らに買収されていた。M&A資金を融資したのは三井住友銀行堂島支店。その経緯については本誌4月11日付レポートで触れたので繰り返さない。

関係者は次のように打ち明ける。
「ホリデーは家電量販店などとタイアップした販促ツアーの企画を得意にしています。要は、家電量販店のお客さんを対象に抽選会をおこない、当選者に日帰り旅行をプレゼントするというもの。しかし、これには裏があって、当選者のほとんどが40代~50代の女性なんです。ホリデー側は予めツアーに宝飾品工場や毛皮工場などへの見学会を組み込んでいて、自社工場で開かれる直販会などで高額商品を売りつけるわけです。一種の催眠商法なんですが、荒利益が7割以上もあるためバカになりません。ホリデーと資本関係にないものを含めると、ツアーで利用される施設は全国に多数あります」

そして冒頭に掲げたのが、このツアーで立ち寄り先となっている施設とホリデーなどとの間で昨年3月31日に交わされた契約書のコピーである。そこには手数料やコミッションなどについて取り決められているのだが、何故か「ニュービー」という会社が契約書に登場する。
307308「本来、こうした手数料などはホリデー側に支払われるべきものですが、番場氏らが乗り込んできた後は、ニュービーの銀行口座に振り込ませる形に切り替わりました。ツアー客がおとす立ち寄り先での売上の5%から10%の額が手数料としてニュービーに送金され、番場氏側にわたっていたと見られます」(前出の関係者)

このニュービーが資本金1000万円で設立されたのは06年6月で、法人登記簿謄本(=写真)を見ると当初、番場被告が代表取締役に就任していた。ところが、翌07年1月に退任し、代わって氏が代表に就任している。先の契約書に署名、捺印しているのもT氏だ。さらに、ニュービーの取締役には元ダイエーホークス球団職員の佐藤賢二氏も名を連ねている。佐藤氏は同球団元代表の高塚猛氏の腹心だったとされる人物である。T、佐藤両氏とも番場被告が「どこかで拾い上げてきた人物」(関係者)だという。

こうして本来、ホリデーに入るべき金が、「ニュービー」(東京・千代田区)を通じて番場被告側にわたっていた疑いが強まっている。「無申告の脱税行為」であった可能性も高い。

306305さらに、ここで注目すべき点は、番場被告が逮捕された直後の昨年12月、まったく同名の会社が大阪北区の「ホリデー」内に設立された事実である。こちらの「ニュービー」の方は資本金わずか30万円。代表は佐藤賢治氏で、取締役には公認会計士の堀友嗣氏が加わっている。そして左写真が設立直後の昨年12月16日に交わされた契約書のコピーである。何故このような〝操作・工作〟が必要だったのか判然としない面もあるが、「どうやら堀、T、佐藤の3氏は、すべての責任を番場氏に押し付けて逃げ出したいようだ。そのため、わざわざ同じ名前のニュービーを設立して番場色を打ち消そうとしたのではないか」(前出の関係者)という。

すでに国税当局は、こうした「ホリデー」を舞台とした一連の脱税疑惑に重大な関心を寄せている模様だ。(以下次号)

【参考記事】
■三井住友銀行堂島支店、「84億円不正融資」疑惑が急浮上
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/04/post-dfef.html

■都内有名事件物件「南青山3丁目」、入札前に行われていた〝不可解な土地交換取引〟
http://outlaws.air-nifty.com/news/2008/05/post_f337.html
■不発に終わった「南青山3丁目契約書偽造事件」から浮かびあがってきた〝意外な人物〟(1)
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/03/post-cc6c.html

2009年4月11日 (土)

【真相レポート】三井住友銀行堂島支店、「84億円不正融資」疑惑が急浮上

ChikenKokuzei国民新党の結党資金を一部出した「有力スポンサー」とも言われる番場秀幸氏。自身が表舞台に出ることを極端に嫌う人物で、一般にはまったく無名だが、永田町では与野党国会議員の〝タニマチ的存在〟として以前から知られた存在だ。番場氏は、都内などで複数のコンサルタント会社を実質的に経営し、不動産仲介や企業のM&Aをてがけてきた。

マスコミが番場氏の存在に注目し始めたのは昨年5月。東京・九段の超高級マンションに住む同氏が東京国税局(=冒頭右写真)に所得税法違反で告発されたことを新聞・テレビは一斉に報じた。この告発を受けて、東京地検特捜部(=同左写真)は昨年10月、M&Aの仲介に絡んで所得税3億3200万円を脱税したとして番場氏を逮捕した。

M&Aがおこなわれたのは04年で、人気ダイエット食品を販売していた会社など2社が対象となった。買収金額は約41億円に達し、仲介した番場氏は9億5000万円の手数料を得ていたという。この手数料を番場氏は個人所得として申告せず、実質的に経営する赤字の情報調査会社に入金。赤字分と一部相殺されたように仮装していたと見られている。

実は、この番場氏は逮捕される前年の07年、大阪に本社をおく旅行会社のM&Aもてがけていた。招待旅行の企画などを中心にグループ全体で100億円規模の売上がある「ホリデー」(大阪市北区)という会社だ。関係者は次のようにいう。
「ホリデーのオーナは、外資系を含む数社に売却を打診。年商や内部留保などから査定して80億円~120億円という値段はついたが、コンプライアンスの問題などで外資系企業は辞退した。そこで動いたのが番場氏だった。番場氏側の買収提示額は100億円。うち80億円は現金で、残りは上場の際に株式を譲渡するという内容だった。オーナー側はこれを基本的に応諾した」

そして、この買収を実行するために番場氏側が用意したのは「ニューホリデー」というペーパーカンパニーだった。同社は過去に何度も商号変更を繰り返し、所在地も転々としていた。こんなペーパー会社にM&A資金として84億円もの巨額融資を実行したのが三井住友銀行堂島支店である。

前出の関係者によると、この融資は07年10月10日午前11時から午後0時30分までの間、同支店内の応接室で実行されたという。その場に出席したのは、銀行側からは法人営業第二部の部長N氏副部長のS氏の2人。融資を受ける「ニューホリデー」側は取締役で公認会計士の堀友嗣氏のみが出席した。ホリデーのオーナーと秘書室長も立ち会ったが、番場氏は堀氏に同行してきたもののオーナーに簡単な挨拶をしたたけで別室に控えていたという。

ここに不正融資につながりかねない重大な問題が潜んでいた。本来出席しなければならない「ニューホリデー」の代表取締役T氏の姿がなかったのだ。堀氏はT氏が出席できない理由を述べ、代表印、印鑑証明書、委任状などを提出。銀行側も堀氏の言葉に納得し、早々に契約書などが取り交わされ、84億円の融資が実行されている。

ところが、T氏は次のような驚くべき証言をしている。
「しばらく音信不通だった堀さんが突然私を訪ねて来て懇願した。不審に思いながらも多少の情もあって、1カ月間だけ名前を貸すことを了承した。しかし、私が融資の当事者にならないことや個人保証は絶対にしないことなどを取り決めた。これは旧知の弁護士に立ち会ってもらい、法的に問題がおきた場合、すべての責任を取る、と堀さんに念書を書かせています」

これまでT氏はニューホリデーから1度も給与を受け取ったことはなく、出社もしていないという。しかし、同社の法人登記簿謄本を見ると、融資直前の07年9月13日に現社名(旧名S・S・U)に変更登記されるのと同時に、T氏の代表取締役就任も登記。以来、現在にいたるまで登記はそのままになっているのだ。同社の取締役はT氏と堀氏の2人のみで、名義を貸しただけのT氏には融資の実態はまったく知らされていなかった。したがって、融資を受ける際に決定した取締役会議での議事録などの書類は堀氏が勝手につくった疑いまで浮上している。「会社法」348条第2項には、「取締役が二人以上ある場合には、株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する」との定めがある。

今回の融資実行後、80億円は買収対象であった「ホリデー」オーナーの同支店扱いの個人口座に入金された。しかし、そのうち15億円は優先株代金としてニューホリデーの口座に再度移しかえられている。つまりオーナー側は当初の約束とは違い現金65億円しか受け取っていなかった。これらは行内でおこなわれる伝票の行き来で、手続きそのものはいとも簡単に終了したというが、その場を仕切っていたのはM&Aの実務に明るい公認会計士でもある堀氏だった。

それまで資本金1000万円に過ぎなかったニューホリデーは融資後、資本金7億6000万円の会社に変貌する。しかし、その代表取締役のT氏は本人の同意もなく登記され続けていた。つまり、同社は実質上、代表取締役が〝不存在〟の状態だったのである。

T氏は「信用していた堀さんに騙された」と悔しさをにじませるが、融資などにあたって代表取締役は「対外的な代表権の行使者」として法的に一段重い責任を担っている。銀行側もこうしたニューホリデーの実態を本当に知らなかったのか、「融資手続きの適法性」が改めて問われる問題と言えよう。

Dscn22241Dscn2216こうして三井住友銀行堂島支店から巨額融資を引き出し、まんまとM&Aに成功した番場、堀両氏は半年後に次の仕掛けに打って出る。支配下においた「ホリデー」を使って、昨年5月に都市再生機構UR)が実施した「南青山3丁目」(=左写真)の入札に応募。同社は入札保証金3億4000万円を積み、約85億円で応札したが、書類不備などを理由に落とされている。関係者によると、番場氏サイドは「(国民新党代表の)綿貫民輔の政策秘書を通じて、何故最高額だったのに落ちたのかURにしつこく質した」という。

実は、番場氏は、サーベラス系不動産会社「昭和地所」がURと隣接する形で所有している「南青山3丁目」の物件を買収しようとした時期があった。ちょうど、「有印私文書偽造事件」(本誌3月6日付記事参照)で実際に「契約書」がつくられた05年当時で、逮捕された宮崎勝儀被告ら側に番場氏は一旦2億円を渡していた。その後、2億円は返還されることになるが、この時、番場氏は「南青山をまとめるウマミを知ったはずだ」(前出の関係者)という。

このように番場氏は、三井住友銀行堂島支店から巨額融資を引き出し、「ホリデー」のM&Aまでは成功したが、次の利益を求めた「南青山3丁目」ではあえなく失敗。当局による脱税捜査の手が番場氏にひたひたと迫る中で最終的に挫折していた。しかし、番場氏による一連の動きを可能にさせたのが、堂島支店による巨額融資であったことも間違いない事実だ。

金融庁は今月6日、貸し渋り・貸しはがし防止のため金融機関の融資実態を調べる初の集中検査に着手。三井住友銀行にも本格的な検査が入ると見られるが、今回発覚した不正融資疑惑に金融庁がどのように対応するのか注目される。(以下次号)

【参考記事】
都内有名事件物件「南青山3丁目」、入札前に行われていた〝不可解な土地交換取引〟
http://outlaws.air-nifty.com/news/2008/05/post_f337.html
不発に終わった「南青山3丁目契約書偽造事件」から浮かびあがってきた〝意外な人物〟(1)
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/03/post-cc6c.html

2009年3月 6日 (金)

【真相レポート】不発に終わった「南青山3丁目契約書偽造事件」から浮かびあがってきた〝意外な人物〟(1)

Dscn22241Dscn2216昭和60年代のバブル期以降、多くの不動産ブローカーや暴力団関係者が群がった有名事件物件の南青山3丁目」(=左写真)。この土地をめぐっては、国民新党の糸川正晃衆院議員が平成18年3月、中堅ゼネコン「平和奥田」の相談役を名乗る男に脅迫された事件などをきっかけに、一時は、〝全体像〟が解明されるかもしれない、と期待されたこともあった。しかし結局、同事件は個別に処理され、伸びることはなかった。
「断片的な事実がいくつか出てきただけで、(パズルの)ピースは埋まらなかった」(ベテラン事件記者)

こうして多くの謎を残したまま、時間だけが経過していた「南青山3丁目」。事件記者の間でも〝消化不良〟が募る一方であったが、そこに降って湧いたようにおきたのが、ご存知の「契約書偽造事件」だった。警視庁組対4課は1月27日、有印私文書偽造・同行使の疑いで、旧日本住宅公団元職員の宮崎勝儀被告ら3人を逮捕。しかし、翌2月17日に起訴できたのは宮崎被告の「有印私文書偽造」だけで、共犯として逮捕された他の2人は不起訴処分(嫌疑不十分)となった。ここで最大のポイントは、売主=昭和地所、買主=三洋興産とする約89億円の偽造契約書の「行使容疑」で、3人全員を起訴できなかった点である。

その理由については別稿で改めたいが、この契約書をもとに宮崎被告らが都内の不動産会社から3億円の融資を引き出す際、「土地の取りまとめに当初参加していた人物が2億円を出しており、手を引いてもらうため2億円が必要」などと話していることが分かっている。実際、当初参加した人物には2億円が返済されていたが、本誌の取材で意外な事実が判明した。

278 この人物こそ番場秀幸氏だったのだ。と言っても一般には馴染みのない名前かもしれない。しかし、番場氏は地上げやM&Aなどで財を成した、知る人ぞ知る人物で、国民新党の「有力スポンサー」とも見られている。とくに同党の綿貫民輔代表とは親しい間柄とされる。そして、昨年10月28日、番場氏は約3億3200万円を脱税したとして東京地検特捜部に逮捕されていた。

つまり、不発に終わった「南青山3丁目偽造契約書事件」から思わぬ人物が浮かび上がってきたのだ。さらに、番場氏の大きな影響力の下にあるH社(大阪市)が、昨年5月に都市再生機構がおこなった「南青山3丁目」の入札に、応募していた事実も分かった。左に掲げた写真は、H社が入札に際して提出していた書類の一部である。(以下次号)

【参考記事】
都内有名事件物件「南青山3丁目」、入札前に行われていた〝不可解な土地交換取引〟
http://outlaws.air-nifty.com/news/2008/05/post_f337.html

2008年5月29日 (木)

【ミニ情報】都内有名事件物件「南青山3丁目」、入札前に行われていた〝不可解な土地交換取引〟

Dscn1337でにご存知のように、「南青山3丁目」(=写真)の土地を所有する都市再生機構が23日に予定していた再入札は不調に終わった。同機構側の説明によると、「参加した3社のうち1社の入札が無効になり、もう1社も2回目は辞退しました。そのため再入札をおこなわず、残った1社と見積り合わせをしましたが、最低予定価格に達しませんでした」という。この土地(2508・48平方メートル)は5年ほど前に同機構が買収していたが、その後地上げは進まず、結局虫食い状態のままだった。

今回の〝入札不調〟について、同機構はもっと深刻に受け止めるべきだろう。と言うのは、この土地の買収に要した資金は数百億円を下らないと見られるからだ。同機構の前身「都市基盤整備公団」は平成15年7月、リクルート系不動産会社「ルシエル」からこの土地の大部分を買収。その際、同じリクルート系のファーストファイナンスが付けていた根抵当権の極度額は510億円に達していた。同機構側は買収金額について一切公表していないが、これらのことは登記簿謄本を見れば明らか。極度額510億円の8掛けとしても400億円を超える額になり、根抵当権解除のためには、それに見合った買収資金が必要だったと見るのが自然だろう。

Dscn1353こうして数百億円規模の資金が投下された土地は、5年もの間〝塩漬け〟の状態にあったのだ。さらに、都市再生機構は昨年7月27日、隣接する昭和地所(サーベラス系)との間に何とも不可解な土地交換取引をおこなっていた。左に掲げた南青山3丁目の公図を見ていただきたい。黄色でマークした5筆の土地(166-1、-2、-3、167、175)はUR(都市再生機構)がもともと所有していた。一方、ピンクでマークした2筆の土地(168、169)は昭和地所が持っていた。

このUR5筆と昭和地所2筆の土地が昨年7月に交換されていた。不動産取引において交換そのものは、双方の利害が一致した場合、よくあることである。ところが、このケースは、どう見ても昭和地所側に一方的に有利なものだった。まず、交換された土地の面積がまったく違っていた。昭和地所2筆の面積233・8平方メートルに対して、なんとUR5筆の方は倍近くの443・04平方メートルもあったのだ。両方の土地とも青山通りに面しており、土地単価は変わらないと考えるのが妥当。この交換の〝異常性〟は、金額に換算するとさらに際立つ。仮に、1平方メートルあたり1000万円(07年地価調査で青山5丁目は1150万円という数字がある)と計算しよう。そうすると、昭和地所の23億円の土地が、UR44億円の土地と交換されたことになってしまうのだ。(ちなみに交換直後、この5筆の土地にオランダ所在のサーベラスジャパンインベストメンツツービーヴィが極度額90億円の根抵当権を付けている所を見ると、昭和地所が交換によって手に入れた土地はこの44億円という数字を大きく超えている可能性も高い)。

Dscn1355さらに、下の公図を見ていただきたい。この土地交換後に、昭和地所とURの地型がどう変化したかを示したものだ。黄色でマークしたのが昭和地所のもので、キレイな長方形の地型に一変していることは一目瞭然。一方、ピンクのURは青山通りに面する部分が若干整ったとは言えるかもしれないが、相変わらず虫食いの〝L字型〟のままである。

何故このような面積、地型とも昭和地所に一方的に有利な土地交換がおこなわれたのか。都市再生機構は本誌の取材に対して事実関係は認めたものの、「本土地の交換については、敷地の整備の一環でおこなったものであり、整備プロセスの内容についてコメントできない」との回答に終始した。また、昭和地所側には現在、質問状を送付中で回答を待っている状態だ。

【追記】
後日、昭和地所からは次のような回答があった。「個別の取引内容についてはコメントできません。ただ、今回(の交換取引)は双方にとってメリットがあったと考えております」

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