カテゴリー「未公開株」の10件の記事

2010年2月15日 (月)

【真相レポート】木村剛「日本振興銀行」、未公開株「流出ルート」を追う

Kimura2_21月19日、福島みずほ消費者・少子化担当大臣が、急増する未公開株被害について対策チームを作り、警察の摘発強化に向けて動き出すと発表した通り、未だ後を絶たない未公開株詐欺問題。

その未公開株マーケットで常に名前が上がり続けている銘柄として「日本振興銀行」(東京・千代田区、西野達也代表)があるが、同行の未公開株販売ルートに関して不可解な情報が入ったので報告しておく。

同行の未公開株を販売していたのは「(株)ティーシージー」(東京・中央区、松本英雄代表。08年2月15日解散。以下、TCG)という会社。同社は07年前後ころ、埼玉県の会社代表を務めるA氏ら、振興銀行の既存株主から入手した未公開株を、「日本振興銀行ターゲット投資組合」なる投資組合を通じ、「上場間近」「値上がり確実」「銀行の要請あるいは許可を得て販売」などのセールストークで、一般顧客に1株50万円で販売していた(なお、同行の09年12月期の1株当たり株主資本は約15万6000円)。これに対し振興銀は、07年9月の「株主各位及び投資家の皆さま」あてリリースで注意喚起を行い、「同行とは無関係。民事・刑事の両面から法的処置を講じる」などとしていた。

その後、08年2月にTCGは解散し、振興銀は同年12月31日をもって株式不発行会社に移行することになるため、株式の名義書換がTCGの代理人弁護士である楠忠義弁護士(楠忠義法律事務所、東京・世田谷区)が一括して行うことになり、前株式名義人との間で、当時の振興銀・代表執行役である上村昌史氏宛ての「株式譲渡承認請求書」が交付され、TCGから株券を購入した大多数の人物の名で名義が書き換えられた。

ここで確認しておかなければならないのは、TCGは、08年11月に経営破綻した「㈱全国教育振興会」(東京・豊島区)という大学入学資格検定(大検)予備校のイチ代理店を商号変更した会社に過ぎず、同社が未公開株を販売することは、金融商品取引法違反(無登録営業)にあたるということだ。一方、日本振興銀行は同社株の譲渡に関して、「事前承認が必要」で、さらに譲渡制限がなされており、譲渡には「取締役会の承認が必要」としている。しかし、結果として、TCGを通じて振興銀株を購入した顧客の名義変更は行われ、株主として認められた。つまり、「民事・刑事の両面から法的措置を講じる」としていた無登録業者によって販売された株券に対し、振興銀が譲渡を認めたということになる。

618この間の事情について振興銀では、「個別の案件については回答できない。法的措置についてはしかるべき対応を行う」(広報部)という。振興銀にしてみれば、「いくら違法な販売が行われたにせよ、前の株主から『株式譲渡承認請求書』により譲渡の承認を求められたので承認したまで」というのかもしれない。あるいは、販売ルートに関しては振興銀としては「無関係」を通したいということなのかもしれない。が、関係者によると、「(A氏らから仕入れて)TCGが売った株は10株や20株ではなく、被害者も1人2人ではありません。それが一斉に名義変更の事前承認を受けようとしているわけです。どう考えても、いくらTCGの名前がなくともTCGが売った株だとは分かるはずです」という。

名義の書き換えが行われた後のことではあるが、しかも昨年、TCGは別の未公開株販売で当局の摘発を受けている。

<未公開株販売詐欺容疑で会社役員ら逮捕
2009.7.22 14:06
東京都港区の市場調査会社「イー・マーケティング」社長らによる未公開株販売詐欺事件で、東京の派遣代行会社が未公開株の販売業務をしていた疑いが強まったとして、兵庫県警暴力団対策課などは22日、詐欺容疑で派遣代行会社「A&G」社長、高橋英樹容疑者(30)や同中央区の派遣会社「ティーシージー」元役員、松本英雄(40)ら4人を逮捕した。逮捕容疑は、イー社社長の臼井弘文容疑者(53)らと共謀。平成19年2月~12月、東京都町田市の無職女性(62)ら3人に「上場して絶対に株価が上がる」などと電話でうそを言い、約9700万円をだまし取ったとしている。>
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090722/crm0907221407018-n1.htm

これに先立つ09年7月10日に、イー社社長の臼井氏と都内金融会社元役員の小菅孝一氏ら6人が同じ詐欺容疑で逮捕されている。『ニューリッチの王国』(光文社刊)の著書があり、富裕層向けビジネスの第一人者としてマスコミでも有名だった臼井氏が逮捕されたとして話題となった同事件だが、販売部隊の一味としてTCGの松本氏らも逮捕されたというものだ。

兵庫県警の暴対課が逮捕したのも、小菅容疑者から山口組系3次団体H組長の口座へ毎月20~30万円の振り込みが確認されていたため、同課では、未公開株詐欺の利益が暴力団の資金源となっていることを突き止めようとしたものと思われる。

ちなみに小菅容疑者は、この事件以前の08年10月にも、YKKの未公開株を販売したとして、金融商品取引法違反(無登録営業)で逮捕されているが、釈放時には、売上益を上納していたH組長が出迎え、総会屋・小峰グループのT氏や某右翼団体代表らとも親交をもつという、未公開株の世界では大物とされる人物。捜査当局では逮捕前から、「小菅グループ銘柄」として、イージーモダンワークス、ランサーテクノロジー、ブレイネ、フジソーテックスなどとの係わりを把握していた模様。すでに会社破綻したものもあれば、現在も販売継続中のものもあるが、いずれも、ここ最近の未公開株マーケットでよく聞く銘柄だ。

これに連座する形で松本英雄容疑者が逮捕されたということで、振興銀株の違法な販売で得た利益の「上納」や、振興銀株が闇社会に流出した可能性も推測したくなるが、「その先(違法な販売で得た利益の行く先)も視野に入れていましたが、昨年末で捜査は終結」(捜査関係者)とのことで、TCGと小菅グループとのつながりは今のところはっきりしていない。
(フリージャーナリスト・重信 悟)

2009年7月 1日 (水)

【ミニ情報】アイディジャパンなど3社の未公開株乱売事件、顧問公認会計士らの事情聴取へ

090612-142050すでに本誌でもお伝えしているように、アイディ、サクセス、ウィナーズ(両社の前身)が特に力を入れて未公開株を販売したのは、生体認証装置メーカー「アイ・ディ・テクニカ」(以下IDテクニカ)だった。その関連会社「アイ・ディ・テクニカ販売」(破産手続き中)の原口浩一・前社長(=写真右の人物)を、埼玉地検特別刑事部は18日に法人税法違反(脱税)で在宅起訴をした。原口被告は起訴事実を認めているという。

起訴状によると、原口被告はIDテクニカの未公開株を1株5万円で1万株5億円購入。投資事業組合などに1株20万円で約4500株を約8億7千万円で売却し、約3億7900万円の利益を得たが、06年3月期の所得に計上せず、法人税約1億1400万円を脱税したとされる。

原口被告は、12日に開かれた債権者集会でも、追徴課税に応じておらず埼玉地検から事情聴取を受けていることを認めていた。ここで問題となるのは、原口被告が親会社の「IDテクニカ」でも常務を務めていたという事実である。アイディ、サクセス、ウィナーズ3社が、1株30~43万円という不当な高値(原価6~9倍)で、主婦・高齢者に詐欺的な販売をしていることを知りながら、IDテクニカ株を3社に売却し続けていた。主婦・高齢者からの問い合わせには、原口被告自ら窓口として対応していたという。今後、脱税に止まらず、詐欺容疑での捜査がどこまで進むのか注目したい。

pbj一方、アイディ、サクセス2社が販売した未公開株の中に「PBJ」(旧ペースブレードジャパン)というタブレットPCメーカーもある。この会社は、現在パソコン市場で急速に売上を伸ばしているネットブックといわれる小型パソコンの先駆けとなったUMPC(マイクロソフトが規格を定めた超小型パソコン)を日本で最初に発売。06年4月4日には新宿・京王プラザホテルでタレントの山田優などを呼んで、派手な製品発表会(=左写真)を開くなど注目を集めたITベンチャー企業だった。しかし昨年1月、東京地裁に自己破産を申請し倒産(負債総額約6億円)。代表取締役の高橋正敏氏(=写真左の人物)についても今年1月9日付で「免責不許可」の決定が出て、高橋氏個人の債務も免責されずにそのまま存続することになった。これは破産管財人の弁護士の財産調査の要請に対し、うつ病を理由に全く応じなかったためだが、高橋氏はPBJの持ち株をアイディ、サクセス両社に売却して5億円以上の利益を得たとされ、IDテクニカの原口被告同様、その金の使途が注目される。

そもそもこの自己破産申請自体が、かなり用意周到に行われた「計画倒産」の疑いが濃く、金融機関も億単位の回収不能な焦げ付きを発生させている。元アイディジャパンの社員は次のように証言する。
「アイディ、サクセスからPBJの未公開株を購入もしくは投資事業組合に出資した主婦・高齢者は、IDテクニカと同様に全国で約2000人います。さらに、会社末期には資金繰りに行き詰まった高橋氏自らが、PBJの持ち株を友人、知人数十人に直接売り歩いていたことも判明しています。アイディ、サクセスの幹部連中が夜逃げした後も、セントラル投資事業有限責任組合でIDテクニカ株の販売・勧誘をしていた原口被告と同様に、高橋氏も十分違法性を認識していたはずです」

すでに、被害者から告訴状を受理している広島県警は、高橋氏らの事情聴取を進めていると見られる。ほかに警察から事情を聞かれているのは、サクセスの顧問税理士でアイディジャパンの法人税修正申告の作業をおこなっていたT税理士、アイディジャパン顧問だったM公認会計士などと見られ、今後の捜査の行方が注目される。

2009年6月16日 (火)

【ミニ情報】アイディジャパンなど「未公開株乱売」事件、埼玉地検が事情聴取を開始

090612142050 すでに本誌でもお伝えしているように、未公開株を乱売していたアイディサクセスウィナーズの3社が特に力を入れて販売していたのは、生体認証装置の「アイ・ディ・テクニカ」(以下IDテクニカ)だった。その関連会社「IDテクニカ販売」(原口浩一代表取締役=写真右側の人物)などの債権者集会が12日、東京家簡裁合同庁舎で開かれた。

IDテクニカの未公開株を3社から購入した主婦・高齢者などは全国に約2000人以上いるが、蓋を開けてみると実際に債権者集会に出席したのは10人ほどと少なかった。これはほとんどの出資者が、IDテクニカでおきている一連の出来事を知らないためと思われる。

債権者集会では、破産管財人の弁護士から財産調査の状況報告があった後、質疑応答に移った。ここで原口氏から次のような注目すべき発言があった。
「07年11月から08年6月まで、関東信越国税局から強制調査を受けていた。会社(IDテクニカ販売)はこのように破産申立をしている状況で、税金も支払っていない。現在、埼玉地検から事情聴取を受けている」

さらに、債権者集会以前に原口氏が破産管財人に語ったところによると、「08年8月から10月にかけ運転資金調達のため、セントラル投資事業有限責任組合に委託して、そこの従業員がIDテクニカの契約社員という形で、既存出資者に1株10万円で買い増しを勧誘。数十人の出資者から約1600万円を集めた」という。さすがに、これについては、原口氏の破産申立代理人の弁護士も「事実ならば極めて悪質」と認める。野村証券出身の原口氏ならば、その違法性を十分認識していたのではないか。

348 なお、未公開株を総額200億円以上も乱売していた「アイディジャパン」など3社について、本誌記事(6月10日付)を受け、日経新聞と東京新聞が14日付社会面(=左写真)で詳細を報じた。すでに他の大手メディアも取材に動き始めており、全国に数千人はいるとされる被害者、そして埼玉地検や警察の捜査の行方に注目が集まっている。

【参考記事】
未公開株販売会社「アイディジャパン」など2社、巨額詐欺事件へ
http://outlaws.air-nifty.com/news/2009/06/post-f5a5.html

2009年6月10日 (水)

【ミニ情報】未公開株販売会社「アイディジャパン」など2社、巨額詐欺事件へ

344未公開株の乱売で多くの被害を出した「アイディジャパン」と「サクセスジャパン」。両社の実質上のオーナーは西村博典氏(現在逃亡中)で、未公開株販売の世界では名の知られた大物だった。

2社が販売した未公開株はIT、バイオ関連など様々な分野に及ぶが、特に力を入れて販売したのが「アイ・ディ・テクニカ」(以下、IDテクニカ)という会社。生体認証装置(銀行のATMなどで現在使用)メーカーだったが、今年3月に代表取締役・西條公教氏が夜逃げをして倒産。一方、関連会社の「アイ・ディ・テクニカ販売」とその代表取締役・原口浩一氏(IDテクニカ常務取締役)は東京地裁に破産申し立てをしていた。その第1回債権者集会が6月12日(金)14時から東京家・簡裁合同庁舎5階で開かれることになっている。

元アイディジャパン社員によると、アイディ、サクセス両社からIDテクニカの未公開株を購入した投資家は全国に約2000人いるという。
「昨年10月から年末にかけて資金繰りに行き詰まったのか、原口氏らIDテクニカの社員が片っ端から電話をかけて『購入してくれたら名義変更に応ずるので、1株10万円でさらに買い増しませんか』と勧誘していた」(同)

さらに警察に摘発された「あさひホールディング」、「アイ・ディ・テクニカLPS投資事業有限責任組合」もIDテクニカの未公開株を販売していたという情報もある。IDテクニカには、創業者の井藤久男氏が社長だった時代に、株券がないのに預かり証だけで販売していたほか、資本金の増減に関してアイディ、サクセス両社との不明朗な資金のやり取り、アイディジャパン事業部がIDテクニカの製品を購入して好業績を偽装していた疑いも浮上している。前出の元社員によると、IDテクニカは07年10月頃に国税局から脱税容疑で強制調査を受けていたという。

いずれにしろ、アイディジャパンだけで約3年半の間に約75億円を全国約2500人の主婦、高齢者などから集めていた。さらに、サクセスジャパン、両社の前身の「ウィナーズジャパン」、関連会社「エイワンジャパン」(後に「維新」と社名変更)を含めると、総額200億円以上の巨額詐欺事件に発展する可能性も出てきた。

2008年9月26日 (金)

【ミニ情報】東京・目黒区の「日出学園」、男子生徒が〝恐喝事件〟などで事情聴取

Hinode山口百恵、仲間由紀恵、水野美紀、優香など多くの有名芸能人を卒業生に持つ学校法人「日出学園」(東京・目黒区)。本誌既報のように、同学園は運営する高校に「医歯薬系進学コース」(メディカルコース)を設置、未公開株発行問題などで揺れる「メディカルマインド」(東京・千代田区)との関係が表面化している。

そうした中、同学園の男子高校生数人が都内で複数の恐喝事件を起こしたとして警視庁から事情聴取を受けていたことが関係者の話でわかった。調べによると、男子高校生らは9月上旬に世田谷区内で都立高校の男子生徒に対して「何見ているんだ」などと脅し、現金約2000円を奪い取ったという。その際に顔を蹴るなどの暴行も加えた。

また、別の日にも二子玉川駅近くで私立高校の生徒らを「何見てたんだよ」などと脅し、現金約3000円を奪い取るなどした。警視庁は恐喝と暴行の疑いがあるとみて慎重に調べを進めている。脅し取った現金は飲食代に使用したという。

本誌の取材に対して、日出学園側は「警察から連絡が入っていないので何もコメントできない」と回答している。
(本誌・自治体問題取材班)

2008年9月20日 (土)

【ミニ情報】芸能人も多数通う「日出学園」に右翼の街宣車

Hinode本誌で以前に紹介した「メディカルマインド」(東京・千代田区)。同社が業務提携を結ぶ都内私立高校の保護者との間でトラブルを起こしていたことがわかった。騒動になっているのは目黒区にある「学校法人日出学園」(=左写真)で、芸能人も多数通学しており、追っかけが学校周辺に集まることもあるほど。

同学園がメディカル社と関係を持ったのは4年前。学校改革の一環としてメディカルコースを設置したころからだという。私立学校に詳しい人物は「日出学園の理事の一人がメディカル社と強いパイプを持ち、双方をつないだようだ」と説明する。

メディカル社と日出学園の理事の一部が兼任をしていた事実は本誌の取材で判明しており、その深い関係がうかがえる。関係者によると、保護者とのトラブルが明らかになったのは約2ヶ月前。保護者の一人は「子どもの通うメディカル社や高校のまわりを街宣車が数回来ていたので問い合わせをした。勉強に集中できる環境か甚だ疑問だ」と憤る。

別の関係者によると、事態の沈静化を図ろうと学校側は保護者会を2度開催。会合で学校は「街宣車は来ているが、メディカル社はあくまでも被害者」との主張を繰り返し、「迷惑をかけないために高校で予備校の授業をする」という案を提示。ところが、提案に保護者は「事態の解決に何らなっていない。事実関係を十分に説明しろ」などと猛反発をしているという。

日出学園をめぐっては様々な疑惑が噴出しており、改めて報告をしたい。
(本誌・自治体問題取材班)

2008年6月17日 (火)

【ミニ情報】医系専門予備校「メディカルマインド」に新たな疑惑が急浮上

011Dscn1386本誌既報の医系専門予備校「メディカルマインド」(千代田区三崎町2丁目)。同予備校を経営する「プレメディック」(赤羽根克已社長)なる会社が、平成16年から17年にかけて大量の未公開株を発行したものの、実際の上場計画はなく現在、出資者との間で大きなトラブルになっている。このプレメディック株を販売していたのは「アイディジャパン」という会社だった。国税当局は今年4月14日から3日間、両社に対して税務調査を実施したが、未公開株の発行・販売によって集めた資金の流れを追っていると見られる。

そうした意味で興味深い事実が分かった。上の写真はプレメディックの法人登記簿謄本だが、平成17年5月段階での資本金は3億1000万円だった(赤でマークした部分)。ところが、本誌が入手した「アイディジャパン」の作成文書から計算すると、プレメディックの同時期の資本金は7億7150万円にまで膨らんでしまうのだ。

同文書によれば、平成16年11月9日から17年5月16日までにプレメディックが発行した新株の総数は最低でも6350株。その内訳は
(1)1株券  A001001号~A002900号 1900株
(2)5株券  B001001号~B001160号  800株
(3)10株券 C001001号~C001365号 3650株

012写真の「株式申込証」などの記載内容から、この新株の発行価格は20万円で、資本組入れ額は10万円と分かっている。つまり、10万円X6350株=6億3500万円に、平成16年11月9日以前の資本金1億3650万円をプラスした7億7150万円という計算になるのだ

この食い違いは一体何なのか。ここで即断は禁物だが、仮に販売会社側の「アイディジャパン」が作成した数字が、当時の実態により近かかったとすれば、発行体側である「プレメディック」は意図的に資本金額を圧縮し、登記していた疑惑が浮上する。そもそも、差額の4億円余りはどこへ消えたのか、という大きな疑問が残る。

さらに、関係者は次のようにいう。「アイディジャパンは当初、プレメディックから直接、株券を仕入れていましたが、途中から仲間の会社などを通すようになりました。そうやって利益を分散し、アイディジャパン自体の利益を圧縮する形にしたのです」

すでに本誌には複数の被害者から情報が寄せられているが、国税当局による今後の解明が待たれるところである。

2008年6月 9日 (月)

【ミニ情報】医系専門予備校「メディカル マインド」で未公開株発行に絡む税務調査

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東京歯科大学や日本大学経済学部など有名大学が軒をつらねるJR水道橋駅前。この一帯の三崎町は古くから「学生の街」として親しまれてきた。しかし、そんな中に、有名大学の医・歯・薬・獣医学部の〝受験・合格〟を請け負う怪しげな会社が存在する。

その名は「プレメディック」(赤羽根克已社長)。同社は現在、医系専門予備校「メディカルマインド」(=左写真)を経営。しかし、同社が発行した未公開株などを巡って大きなトラブルになっているのだ。関係者は次のようにいう。
「この5月には、出資者の人たちがプレメディックを訪問した。ところが、会社側は〝上場とは何の話ですか〟という対応で、最後には神田警察に出動を要請する事態にまでなった。そして、被害者であるハズの出資者の人たちが、逆に警察で事情を聞かれる始末。その後、会社側に電話や内容証明で問い合わせても一切返答なし、という状態が続いているのです」

プレメディックは、本誌6月2日付記事などで報じていた、未公開株に絡む一斉「税務調査」の対象になった1社。法人登記簿謄本によると、同社は平成16年6月1日に資本金1000万円で設立。その際の代表取締役は青山朝彦氏で、もともと新宿区の自宅に本店登記されていた。ところが、同社は約半年後の11月15日に三崎町2丁目(=現在地)に移転している。実は、青山氏は、この半年間に同社所在地である三崎町2丁目の土地・建物など2カ所を続けざまに個人で購入していた。この2カ所の土地登記簿謄本に記載されている根抵当権の状況によれば、青山氏が要した購入資金は数億円と見られる。

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青山氏には失礼かもしれないが、自宅に本店登記せざるを得なかった人物が、わずか半年余りで〝数億円の買い物〟をするというのは、やはり眼を引く。この辺りの〝カラクリ〟について、前出の関係者は次のようにいう。
「プレメディックの上場を謳って多数の投資家から10億円規模の資金を集めた。実行部隊は未公開株販売会社のアイディジャパンなどです。青山氏が、アイディジャパンの会長と赤坂の高級韓国クラブで知り合い、意気投合。未公開株の販売を計画したのです。こうして集められた資金の一部で、青山氏は三崎町の土地・建物を買収したと見られています。しかも、青山氏は就任4カ月目で代表取締役をさっさと辞任。表面上は経営にタッチしていない形になっていますが、今でもプレメディックの6割を占める大株主なのです。そして、この青山氏名義の土地・建物を会社側に賃貸し、いまでも個人収入を得ています」

実際には、何の上場計画もなかったプレメディック。その未公開株が大量に販売され、資金の一部が個人名義の不動産に化けてしまった可能性があるのだ。こうした点について、同社の税務調査に入った国税当局も重大な関心を持っている模様だ。そのため本誌は同社を直撃取材してみた。そうしたところ、1人の男性が応対に出てきたが、「ウチが株を販売したわけではない。右翼の街宣車も来て困っている。外の貼り紙にあるように関係者以外立ち入り禁止なので、出て行ってくれ」と、とりつくしまもない。最後には、こちらの名刺まで突っ返されるという次第であった。

【写真=青山氏がプレメディック株の取得に充当するとして1億1000万円を受領(左)、アイディジャパンがプレメディックに宛てた「株式申込証」(右)】

2008年6月 2日 (月)

【ミニ情報】紙幣鑑別機メーカー「松村テクノロジー」に税務調査

Dscn1376本誌は5月24日付記事で、未公開株販売会社アイディジャパン、ウイズダムキャピタル、AIMアセットマネジメントなど6社に対して一斉に税務調査がおこなわれていた、と報じた。この税務調査は4月14日から3日間、日本橋、麹町、京橋の各税務署が連携して実施。今回対象となった6社の中に、実は、紙幣鑑別機メーカーとして知られる「松村テクノロジー」(松村喜秀社長)も含まれていた。ご存知のように、同社の松村喜秀社長は〝偽札鑑定人〟としてマスコミに度々登場。同社のドル紙幣鑑別機などは、世界各国で高い評価を得ているとされる。

ところが、関係者は次のように語る。「今回の税務調査の対象から外れているが、サクセスジャパンという未公開株販売会社がある。この会社が平成17年に投資事業組合を設立し、松村テクノロジーに出資。そして、『株価の高騰は間違いない』『すぐにも上場する』などと称して、松村テクノロジーの未公開株購入を広範囲に募ったのです」

こうして、サクセスジャパンが設立した「松村テクノロジー投資事業組合」1号から21号までが集めた金額は、19億円に達するという。そして、この松村テクノロジー未公開株の勧誘には、税務調査が入ったアイディジャパン、ウイズダムキャピタルなどの販売会社も関与していたのだ。前出の関係者は、「松村テクノロジーに対する今回の税務調査は、未公開株に絡む投資事業組合の金の流れを究明する目的があったことは間違いない」という。

さらに、松村社長は、未公開株販売会社のトップらと〝親密な関係〟にあった、との情報もある。これまで松村テクノロジーはホームページで、「当社の株主に投資事業有限責任組合が存することは事実ですが、投資組合の出資者の氏名や出資金額等について当社は関知する立場にございません」としてきた。しかし、今回の国税当局の動きを受けて、従前の立場を維持できるのか。こうした疑問点など を本誌は質問状にして同社に送付したが、なぜか回答は完全に拒絶された。

【写真=サクセスジャパンの内部資料、「松村テクノロジー投資事業組合」が1号から21号まで総額19億円を超える出資金を集めていた】

2008年5月24日 (土)

【ミニ情報】都内の未公開株販売会社など6社に一斉「税務調査」

Dscn0394あいもかわらず未公開株購入をめぐるトラブルが世間では絶えない。「上場間近」「公開後の値上がりは確実」などという業者の甘い言葉に、つい購入してしまう一般投資家が意外と多いのだ。しかし、発行会社がいつまで経っても上場しないのはまだ良い方で、業者が「預り証」だけを出して手元には株券も届かず、初めから上場の予定がない詐欺的なケースまである。これが分かった時は〝後の祭り〟で、業者は何処へともなく行方を眩ましてしまうという寸法だ。さらに手口は巧妙化。販売業者と発行会社が共謀して「未公開株詐欺」をはたらく事例も最近は数多く発生している。もちろん、この場合は発行会社そのものが架空で、一見有望そうな事業をデッチ上げるわけである。

未公開株の販売には証券業登録が必要で、悪質な無登録業者に対して捜査当局は徐々に〝摘発の姿勢〟を示し始めている。また、国税当局も未公開株の発行会社や匿名組合投資に対する監視を強めているのが現状だ。そうした中、本誌は、都内の未公開株販売会社アイディジャパン、ウイズダムキャピタル、AIMアセットマネジメントなど6社に対して、一斉に税務調査が行われていたとの情報をキャッチした。この税務調査は4月14日から3日間、日本橋、麹町、京橋の各税務署が連携して実施されたという。対象となった6社の中には、販売会社が取り扱っていた発行体のプレメディック、アイディテクニカなども含まれていた。

本誌の取材に応じた未公開株販売会社の1社は、「たしかに3日間の予定ということでしたが、投資事業組合の支払調書などを提出しただけで、税務調査は1日で済みました。具体的に何か問題点を指摘されたわけではありません」という。

しかし、すでに東京国税局は、今回税務調査の対象となった6社の一部関係者を呼び込んでいる、との情報も流れている。

【写真=かつて未公開株で名を馳せた「アース製薬」の株券コピー】

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