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2016年2月

2016年2月22日 (月)

【特別レポート】ソフト開発会社・東証2部「ファステップス」の暴走(2)

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■前回はファステップスの強引なM&Aの内情をあばいた。業務内容に全く親和性のない、まつげエクステ販売会社のエムアンドケイの買収と、それにまつわる社長の川嶋による会社の私物化ぶりを指摘した。しかし、それだけではなく同社には更なる問題点がある。


■昨年4月24日、ファステップスは『第三者割当株式の譲渡及び主要株主の異動に関するお知らせ』をIRした。内容は第2位株主のセントラルプロモーション北海道の割当先株式数 461,000 株が(株)みらいエフエーという会社に1億7518万円で譲渡されたというもの。


■つまり、現在のファステップスの第2位株主は、みらいエフエーである。同社は昨年5月にトラスライド(代表取締役 佐々純平)に商号変更している。社長の佐々は別途、エルミックの社長も兼務しているのだが、なぜか、エルミックは同一商号の会社が2つ存在した。まぎらわしいのだが、渋谷区と豊島区にそれぞれ別法人として、登記されていたのだった(豊島区のエルミックは昨年9月に解散している)。

■一方、トラスライドは登記上では渋谷区渋谷3-27-11祐真ビル新館9Fに本社を置いているのだが、エルミックも同所が本店になっている。もう一方の豊島区西池袋1-4-10に登記されていたエルミックは、(株)里→(株)オメガサービス→クロスマインド(株)→PR(株)→エルミック(株)と度重なる商号変更を経ている会社で、まるで、マルチ商法の会社や地面師の常套手段の如く商号がコロコロ変わっているのである。

■この度重なる商号変更をおこなってきた会社の初代社長は大島昇である。大島はここに登場してきた佐々が代表を務める会社の事実上のオーナーである。以下の朝日新聞2014年2月6日の記事を見ていただきたい。

『家庭やオフィスにウオーターサーバーを設置し、ボトル入りの水を届ける宅配水会社の販売代理店が約1億5千万円の所得を隠し、約4400万円を脱税したとして、東京国税局が同社と実質経営者の大島昇・元社長を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことが分かった。同社はすでに修正申告し、納税したという。』

まさに、この人物が大島なのである。この大島が事実上、支配する会社がファステップスの第2位株主になっているである。

■しかも、豊島区の解散したエルミックがクロスマインドという商号だった2008年ころ、事務所が中央区銀座5-15-10第10矢野新ビル8Fにあった。そこは(株)C Cubeコンサルティングという会社があるのだが、同社はファステップスの税理業務を担当しているというから驚きである。

■佐々が代表を務める会社がファステップスの株主になっているが、それはまるで、大島の存在を隠すかのようにうかがえ、実際は事実上のオーナーである大島が上場企業の株主になっているのである。しかも、ファステップスの税務担当会社も関与しているフシがあるのである。この事実を当の川嶋はわかっているのであろうか。もしや、川嶋が率先しているなんてことはないことを期待したい。まさか、これらの事実関係から、過去に脱税で捕まった大島と川嶋が以前から知り合いで、実は裏で繋がっていた可能性があったら、場合によっては上場廃止に抵触するような事態になり兼ねない。

■前回も触れたが、ファステップスが2002年11月19日に東証マザーズに上場し、その後、セブンシーズホールディングスのグループ会社となったころ不透明な金銭(株式と債務)流れがあったことに触れたが、2006年頃から、不可解なグループ会社間の「身内取引」は行われており、ファステップスの株が流出したことがあった。流出先がメサイアホールディングスと小悪魔agehaで有名な破たんしたインフォレストである。両社にファステップスの株式がセブンシーズホールディングスを経由して譲渡された。メサイアへは株式譲渡日に無担保で多額の貸付も実行しているのだが、回収不能となっている。

 

しかも、後日、メサイアが所有していたファステップスの株式が、勝手に売却されていたことも判明した。このように、なぜ無担保融資が実行され、融資したカネも戻らず、回収の努力さえ行わないのか、という通常のビジネスでは考えられない、不可解な事象が過去から繰り返されていたのである。メサイアの代表はNだが、Nがインフォレストの役員にもなっていた時期があり、融資を実行した時期と重なる。昔のことでもあり、インフォレストのように破たんしている会社もあるため、今となっては全額、回収不能である(しかも、無担保)。親会社のセブンシーズホールディングの不手際かもしれないが、その頃から川嶋のずさんな経営ぶりは疑問視されていた。

■そもそも、これまで記したような株主や身内取引といった問題点があるにもかかわらず、川嶋は強行にエムアンドケイを買収した。買収から約3か月経過したが、やはり本誌が指摘した通り、思ったほどシナジーを得られていない状況になっているようだ。ファステップス傘下になってからというものの、エムアンドケイの経営は目標利益に対し、実際は大幅に到達していない可能性が高い。そもそも、買収価格15億円のうち、ほとんどが借入のため毎年の返済もこのままでは、おぼつかなくなってくる。それを受けてか、株価は2015年9月24日につけた高値660円だったのが、買収発表後、あれよあれよと下がり、今年1月18日には、とうとう最安値の267円にまで下落した。買収したまつげエクステ会社の利益も半分、株価も半分。川嶋は企業価値を半減させている事実に気付かないのだろうか。

■また、川嶋は昨年10月頃、ある株主に対し、とんでもない提案が持ちかけた。それは「あなたが保有するファステップスの株式を1億円で買い取る」というもの。ある株主の保有分を1億円で買い取るというのだが、1億円という価格は時価の3倍の値段である(約1700円)。川島氏はある株主に対し1億円での買い取りの代わりに、エムアンドケイ買収やファステップスの経営に口出しをするなということを暗に要求していた。この提案は川嶋が切羽詰まった状況を明らかにしただけであった。

■ちなみに、これらの川嶋の行為が上場廃止基準に抵触する可能性があるか、日本取引所グループに問い合わせたところ、ジャスダック上場廃止基準のその他(公益又は投資者保護)に抵触する恐れがあるとしている。大島が第2位株主企業の事実上のオーナーであることや川嶋による株式買い取りの持ちかけは、あくまでも個別案件のため上場管理部と日本取引所自主規制法人考査部の間で審査されてはじめて処分が決定されることだが、その議題に上がっても不思議ではない行為であることと、十分に考査されるべき事案でもあり、情報提供されてもおかしくはない話なのである。

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