« 【東京アウトローズ3行情報】 『週刊エコノミスト』など経済メディア、本誌エナリス「粉飾決算」報道を追認・評価へ | トップページ | 【東京アウトローズ3行情報】 東証1部サンフロンティア不動産、未公開株事件の公認会計士や覚せい剤ASKAの主治医なども関与するペーパー会社との不透明取引、「出資比率」を公表せず »

2015年1月 5日 (月)

【連載】ハコ企業の救世主「Oakキャピタル」検証 ナノ・メディア買収で見せた『ハゲタカ根性』

1

■安倍政権が偽りの景気回復を演出するために株高をあおった結果、本来退場すべきハコ企業が延命し、一般投資家を餌に仕手筋などの勢力が跳梁跋扈する時代が返ってきつつある。こうした手合いの「救世主」として近年、存在感を示しているのが旧地産グループとして知られる投資ファンド、「Oakキャピタル」(東証2部、竹井博康会長=写真)である。

■Oakキャピタルは自社の投資事業を「成長支援投資」や「再生投資」と謳うが、その内実は甚だ怪しい。過去に投資した企業を見ると、ワールド・ロジ㈱、㈱ECIなど上場廃止となったものや、㈱アイフリークホールディングス、㈱フライトシステムコンサルティング、㈱オプトロム、SOL Holdingsなど、後に深刻な問題が露見した企業も少なくない。「ハコ企業投資」がメインなのではないか――そのような疑念をもとに、Oakキャピタルの投資行動を検証したい。

■Oakキャピタルを語る上で特筆すべき案件は、平成25年のマザーズ上場「ナノ・メディア」買収である。同社は伊藤忠の子会社で、携帯向けコンテンツ事業をおこなっていた。これを平成23年6月、ジャスダック上場の「ウェルネット」(26年12月には東証一部に指定替え)が友好的TOBにより同社株の59%を取得、連結子会社化した。当初の理由は、携帯向けコンテンツのナノ・メディアと、電子請求・決済やコンビニ収納代行サービスのウェルネットの両社でシナジー効果が得られるため、というものであった。

■だがその後にウェルネットがおこなったのは更なる転売である。25年2月、ナノ・メディアはOakキャピタルと株式交換契約を締結し、5月にOakキャピタルの完全子会社となり上場廃止。ナノ・メディア株をクローズさせたOakキャピタルには、キャピタルゲインとは別の狙いがあった。ナノ・メディアの事業自体は赤字だが、当時の総資産26億6千万円のうち、現金は23億5千万円もあり、負債は2億1千万円しかない(25年3月末時点)。要は現金の詰まった「宝箱」だったわけだ。

■Oakキャピタルもナノ・メディア買収の際には〈情報産業やデジタル機器を活用した新規事業やIT関連の投資先企業を通して構築したネットワークとノウハウを活用することにより、ナノ・メディアの事業再生に効果的に寄与する〉と絵空事を謳っていた。だが実際に何をやったかというと、ナノ・メディアの現金21億7千万円を配当金として吸いあげたうえ、買収して間もない25年10月までに、ほぼカラ箱となったナノ・メディア株の95%を売却したのである。これをハゲタカの所業と言わずになんというのか。

■さらにこの買収劇の裏には、竹井個人が濡れ手で粟の儲けを得ているというオマケもついている。株式交換でOakキャピタル株24%を手にしたウェルネットと、竹井の資産管理会社「エルエムアイ株式会社」との間で、取得したOakキャピタル株の全てをエルエムアイに譲渡する契約があらかじめ結ばれていたのである。これにより、25年5月にエルエムアイは当時の株価水準の88・05円でOakキャピタル株を取得し、既存の持分と合わせて25・49%の筆頭株主となった。

■一般的に、経営者や創業者がこのような形で大量に自社株を保有するのは、買収防衛や経営に対する責任の表明が理由としてあげられる。だが竹井の場合は取得した株を場で大量に、しかも高値で売りまくるのである。Oakキャピタル株は平成25年7月発表の「Oakキャピタル投資ファンド『150億円』の設立に関するお知らせ」を皮切りに株価が高騰、その前まで80円台だったものが、一時220円をつけた(7月19日)。エルエムアイは、株価が120円~140円で推移していた8月から10月の間に、持分を25・01%から6・87%まで減らしている。竹井が懐を温めたのは言うまでもない。

■しかもこの竹井個人の株取引の原資をOakキャピタルが一部拠出している可能性があるのだ。エルエムアイがウェルネットから取得したOakキャピタル株の代金8億8703万492円(10、074、168株×88・05円)とほぼ同額の9億円が、Oakキャピタルからエルエムアイに同時期に融資されているのである。

■Oakキャピタルと竹井にとってナノ・メディア買収は、まさに「一粒で二度おいし」かったに違いない(一方のウェルネットはこの案件で1億2千万円の損失を出しているのだが…)。「成長支援」「事業再生」の看板をひっさげてはいるが、個別案件をつぶさに見れば、不振企業の生き血をすすり、しかも陰で私腹を肥やす「ハゲタカ根性」が露呈してくる。(以下、次号に続く)

【本誌スタッフライター 半田修平】

« 【東京アウトローズ3行情報】 『週刊エコノミスト』など経済メディア、本誌エナリス「粉飾決算」報道を追認・評価へ | トップページ | 【東京アウトローズ3行情報】 東証1部サンフロンティア不動産、未公開株事件の公認会計士や覚せい剤ASKAの主治医なども関与するペーパー会社との不透明取引、「出資比率」を公表せず »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130981/60925732

この記事へのトラックバック一覧です: 【連載】ハコ企業の救世主「Oakキャピタル」検証 ナノ・メディア買収で見せた『ハゲタカ根性』:

« 【東京アウトローズ3行情報】 『週刊エコノミスト』など経済メディア、本誌エナリス「粉飾決算」報道を追認・評価へ | トップページ | 【東京アウトローズ3行情報】 東証1部サンフロンティア不動産、未公開株事件の公認会計士や覚せい剤ASKAの主治医なども関与するペーパー会社との不透明取引、「出資比率」を公表せず »

「真相レポート」発刊のお知らせ


  • 「東京アウトローズ」創刊から15年。編集長・奥村順一と「財界展望」(現ZAITEN)編集部の元メンバーがここに結集し、新媒体『真相レポート』を発刊します。われわれの強みは、企業スキャンダル、経済事件などの分野で他の追随を許さない情報ネットワークと、何をも恐れない意志力にある、と自負しています。今後の展開にご期待ください。
  • http://shinsou-report.com/

Twitter@奥村順一


  • 編集長・奥村が裏情報などいろいろとつぶやきますので、よろしければフォローお願いします。
  • @TokyoOutlaws | Twitter

内部告発・情報提供を求む

  • 内部告発・情報提供はFAX 03-5837-4872 もしくはtokyo-outlaws@nifty.comまでお願いします。本誌スタッフが取材し、記事化いたします。

アウトサイダーズ・レポート


  • 「東京アウトローズ」でエナリス粉飾決算事件などを報じた半田修平が独立。「総提灯記事化」するマスメディアに対抗し、〈インサイダー〉とは一線を画した言論を展開する。
  • OUTSIDERS report

Twitter@東京アウトローズ


  • マルクス主義を標榜する編集長・奥村順一が独断で展開する「東京アウトローズ」裏バージョン。反米・日米安保粉砕。安倍極右政権打倒、沖縄辺野古新基地建設阻止、在日米軍は即時撤退せよ。多国籍企業を利する「日米FTA」交渉に断固反対。非正規労働者の党と反資本主義潮流を。体制の補完物である大手メディア批判、そして全世界で闘う人民大衆の動きにも眼を向けていきたい、と思います。私たちは独自の視点から大企業・独占資本の不正をあばく「戦闘的ゲリラ・マガジン」を目指します。
  • Twitter@東京アウトローズ

訪問者


「原発利権」白川司郎による言論弾圧弾劾!!

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

広告

無料ブログはココログ