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2014年12月 1日 (月)

過年度修正で上場廃止の危機「SJI」、背後に松浦大助グループ関連のキング・テック社が浮上

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■六本木の有名クラブ「バニティ」(現在の店名は「ヴィースクウェア東京・六本木」)の実質的な支配人、松浦大助が関与する銘柄の動向を本誌は適宜報じてきた。具体的には、リミックスポイント(3825)、ストリーム(3071)についてだが、ここで新たに、ジャスダックに上場する情報サービス会社「SJI」(石濱人樹会長兼社長=写真)について言及しようと思う。

■かねてから、SJIには「朝堂院サイドの資金が入っている」という噂が流れていた。実際に、リミックスポイントとストリームの両社を結ぶ人脈の中で浮上する「株式会社キング・テック」(代表取締役・王遠耀)とSJIは、業務・資本・人的関係において関わりが深い。キング・テックは香港にも関係会社がある。そのような経緯から、本誌はこの企業を注視してきた。

■いまSJIは窮地に立たされていると言っても過言ではない。同社は10月10日、過年度の決算において不適切な会計処理がおこなわれた可能性があり、第三者委員会の設置と、提出予定の第2四半期決算の延期を発表した。昨年8月にも監理ポスト入りしており(後に指定解除)、再度の監理ポスト入り・上場廃止の危機が迫っている。

■騒動の発端は、24年7月に買収した中国の子会社「中訊軟件集団股份有限公司(SinoCom Software Group Limited)」(以下、SinoComとする)である。SJIはおよそ100億円を投じて香港市場に上場しているSinoComをTOBで買収し、その後取得したSinoCom株の一部を放出(売却損8億円を計上)、25年2月に香港市場での株取引が再開された。

■ところが、25年に提出予定だったSinoComの24年12月期決算報告について、同社の監査人は監査意見書を提出せず、わずか2カ月後の25年4月に、市場での株取引が停止される事態になった。調査委員会が組織され、経営体制を大きく変更することで今年8月にようやく取引が再開されたが、25年12月期決算は赤字で、SJIはのれんの減損で30億円の特別損失を計上した。SJIはSinoComの保有割合を減らそうと画策しているが、うまくいっていない。無慈悲なM&A失敗劇である。

■SinoComの監査人が問題視したのは、主に不明朗な資金流出である。同社の日本法人「サイノコムジャパン」からキング・テックなどへ巨額の貸付がおこなわれ、その取引が香港市場の開示規則に違反するものとの指摘がされた。
〈調査委員会は、キングテック貸付が取引の実態を有した具体的証拠を見出すことはできなかったとの見解を持ちました。キングテック貸付の目的は、キングテックの不明な『大取引』への融資であり、その取引の証拠は調査委員会によって見出すことはできませんでした〉(SJIが発表した調査委員会の報告書の要約)

■キング・テックがおこなおうとした『大取引』の中身は何かについては、今後の取材によって明らかにしていきたい。ところで、SJIは今年に入って、このほかにも貸付金の貸し倒れを主とした問題が噴出している。30を超える子会社の9割以上が海外法人で、ほとんどが中国国内にあり、厳格な監査は難しいだろう。

■SJIの財務の歪みが顕著になってきたのは、24年以降である。23年3月期は総資産235億円に売上178億円、24年は総資産317億円に売上208億円、25年は総資産458億円に売上294億円、26年は総資産405億円に売上262億円と推移している。この間SJIでは企業売買が盛んにおこなわれており、回転期間などはあまり参考にならないと思われる。

■とくに膨れあがっているのが無形資産だ。23年で12億円(のれん8億2千万円、その他4億円)だったものが、24年で30億円(のれん25億円、ソフトウェア4億4千万円)、25年には107億円(のれん65億円、ソフトウェア41億円)に膨れ上がっている。多くはSinoComに関するもので、のれんは減損処理されたが、40億円近いソフトウェアは残っている。SJIは海外ソフトウェアの償却方法を極めて長く設定しているが、はたして評価は妥当だろうか。

■資金調達の部分も不透明さを増している。「その他負債」は24年に18億円だったものが51億円に膨れあがっている。有利子負債に対する支払利息率は1.9%(24年)、3.5%(25年)、5.1%(26年)と上がっている。負債の一部がかなり高利に設定されている可能性が高い。

■このほか、26年に総資産の4分の1にあたる107億円もの前渡金を計上している。これが第1四半期で売掛金に姿を変えた。四半期報告書には〈前第4四半期に主要取引先の経営体制の大規模変更に起因する納品検収の大幅な遅延が発生したプロジェクト〉との説明が記載されているが、金額の規模に比して具体性にとぼしい説明だ。

■遅延している第2四半期決算の提出期限は今月12日である。第三者委員会の調査結果も同時に出るだろう。SJIの今後の動向に関心を払っていきたい。

【本誌スタッフライター 半田修平】

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コメント

「サイノコムジャパンから本件三社に貸付を行い、本件三社は当社に貸付を行った」「かかる貸付は、いずれも2013年2月28日までに全額返済されている」「資金手配を緊急避難的に行い、各種規則、規程の遵守が徹底していなかった」
http://sji-inc.jp/Portals/0/pdf/2013/20130830_1_other.pdf

要するに会社買収して、子会社にして、その資金を親会社の資金繰りに利用したら子会社の監査が下りず、親会社の監査も下りなくなっちゃったって話。

As King Tech had already spent the loans
obtained from SinoCom Japan, it obtained loans from a non-bank institution at a higher interest rate in order to grant loans to SJI.
http://sinocomsoftware.todayir.com/attachment/2014031315323217_en.pdf
キングテックはサイノコムから借りた金を使っちゃてたからノンバンクから借り入れてSJIに資金を工面した。

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