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2014年12月

2014年12月25日 (木)

【東京アウトローズ3行情報】 『週刊エコノミスト』など経済メディア、本誌エナリス「粉飾決算」報道を追認・評価へ

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■今週発売の『エコノミスト』(毎日新聞社)が、「全上場銘柄のうち売買代金1位に躍り出たこともある東証マザーズ上場のエナリスが経営危機に陥ってる」(=写真)として次のように報じている。

<会社側が当初否定したネット記事の通りに大幅赤字に転落する見通しとなったことが要因だ。
 記事はニュースサイト「東京アウトローズ」が2014年10月23日付で粉飾決算の疑いを報じたもの。報道を受け同社株は値幅制限いっぱいの前日比300円安となる790円まで売り込まれた。その後、同社が報道内容に反論したことで、株価もいったんは落ち着きを取り戻す。
 しかし、同社は11月9日、同12日に予定していた14年12月期第3四半期(7~9月)決算の発表延期を決定。さらに12月12日に開示された同決算で通期業績見通しを下方修正したのである。連結売上高は期初計画を85億円下回る349億円、最終損益は従来12億6900万円の黒字から21億5000万円の赤字に転落する見通しだ。
 修正の理由は「会計上疑義の生じる可能性のある取引」について過去の売上高の取り消し、完全子会社化した企業の「のれん代」(買収額と買収企業の純資産額の差額」の全額減損処理に伴う特別損失の計上など。つまり、記事の内容がおおむね正しかったことになる。発表当日の株価は上場来安値を更新し、その後も低迷している。>

■また、ネット媒体「Business Journal」(サイゾー)も本誌報道を取り上げ、<「一点の曇りもなくそのような懸念は一切ない」としていた池田元英社長は12月19日、ついに退任を発表した。取引先の離反が進めば、一時は時代の寵児といわれた企業が、深刻な経営危機に陥る可能性も指摘される事態に見舞われている。>と報じた。

■本誌スタッフライターの横関寿寛は、エナリスの「ウソ」を次々と覆していったのは、実はネット社会の「草の根的共同作業」だったことを経済誌「ZAITEN」(=今月末発売)に寄稿した。詳細はZAITENをお読みいただきたいが、そのなかでエナリスは本誌に対して「弁護士名による警告書やブログ管理会社を通じた削除要請」もおこなっていた事実を明かしている。

■こうしたエナリス側の動きを本誌は敢えて公表しなかった。その代わりに一段と取材攻勢を強め、あくまで言論でエナリスと勝負し、撤回させる道を選んだ。これは本誌・半田修平の発案によるもので、戦術的成功をおさめることができた、と自負している。再三表明しているように本誌は、ネットの特性を最大限いかした「戦闘的ゲリラ・マガジン」を目指しているが今回、従来にはない新たな教訓を得たのである。

2014年12月23日 (火)

新興仕手筋「松浦大助グループ」が関与するキング・テックへ闇に消えた「8億円」、ジャスダック上場「SJI」の貸倒損失計上で判明

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■アベノミクスにより株式市場で頭角をあらわしてきた仕手筋「松浦大助グループ」だが、闇に包まれたその人脈の中に浮上する「キング・テック」(東京都文京区=写真、王遠耀社長)に新たな疑惑。ジャスダック上場の「SJI」(石濱人樹社長)からキング・テックに融資された「8億円」が文字通り闇に消えているのだ。

■今月12日、不適切な会計処理問題で第2四半期決算の提出が遅延していたSJIは、監査人の「限定付適正意見」の付いた決算と合わせて、特別損失と為替差益の計上を発表した。その中で目を引くのは、キング・テックへの貸付金の貸倒処理である。

〈当社子会社である恒星信息(香港)有限公司(以下、「SJI-HK」)は、平成25年2月28日に株式会社キング・テック(以下、「キング・テック」)に対して、運転資金支援を目的として、総額800百万円、返済期日を平成25年9月30日とする金銭消費貸借契約を締結しました。
 その後、2度にわたる貸付期間の延長覚書により、現在の返済期日は平成26年9月30日となっております。
 しかし、返済期日に返済が履行されなかったことから当社およびSJI-HKは、本件貸付金の返済の見込みについて、キング・テックに対し照会するとともに、本件貸付金の保全のために、担保提供を依頼しました。しかしながら、キング・テックからは担保となりうる資産の提供は受けられませんでした〉
(12月12日付「特別損失および為替差益の計上に関するお知らせ」)

■この融資には不可解な点がいくつかある。キング・テックは元々、中国最大手のITサービス「デジタル・チャイナグループ」の関係会社として、SJIと業務・資本提携をしていた。社長の王遠耀も役員に就任し、昨年に退任した。そのような関係の深い会社の資金支援を、わざわざ中国経由で行わなければならなかったのか。ちなみに、キング・テックに対する融資はSJIがTOBで買収したSinoCom(香港市場に上場)からもおこなわれていた(前回の記事を参照)。

■そもそも、キング・テックの財務諸表に8億円もの巨額の借入が行われた形跡がないのだ。本誌が入手したキング・テックの決算書によれば、メインバンクである三菱東京UFJ銀行(春日支店)などの銀行負債を含めた有利子負債は、11年9月期約13億3500万円、12年9月期約7億3300万円、13年9月期は約7億円である。このうち、13年9月期の短期借入金は約2億6000万円である。13年2月に借入をおこない、現在まで返済していないのであれば当然、13年9月期のバランスシートに出てくるハズの8億円が、どう読んでも見えてこないのだ。

■キング・テックは今年11月に事務所を移転したが、営業は続いており、同社受付には移転祝いの胡蝶蘭などが飾られ、とても8億円もの巨額の債務不履行をおこしている会社の雰囲気ではない。かたやSJI側も、法的手段などで貸付金を取り立てる様子がない。なお、デジタル・チャイナはSJI株が突如ストップ高となった今月15日と16日に、約14%あった持ち株の殆どを市場で売却している。

■キング・テック側は、「取材などは受け付けていない」と、とりつくしまもない状態である。SJIをめぐる闇は深い。

【本誌スタッフライター 半田修平】

2014年12月22日 (月)

【東京アウトローズ3行情報】  名誉毀損で訴えられた会員制情報誌「FACTA」が反撃を開始、SOL Holdingsと反社会的勢力との接点を「チャンチャラおかしい」と大暴露

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■ジャスダック上場の「SOL Holdings」(社長・宮嶋淳)から名誉毀損などで訴えられている会員制情報誌「FACTA」が、今月号(=20日発売)で大反撃を開始した。「SOLが資金繰り頼った反社 問題株主の実効支配否定の裏で、社長ともどもカンボジアに飛んで元組長にすがった」(=写真)と題する驚愕のレポートがそれだ。

本誌記事の指摘に対して、SOLが11月1日、「当社が『大場武生』なる人物に実効支配されているという事実は一切存在いたしません」と異例のリリースを出したが、FACTAの同レポートは「チャンチャラおかしい」として次のように述べている。

<SOLと大場がグルだった事実を、11月1日のリリースでしらばっくれようとしていることは、簡単に証明できる。アンビシャスの交渉役だった実質的なオーナーHのもとに『ポン手』を持って来た田口伸之介取締役は、Hに対し「宮嶋さんから言われて持ってきました」と伝えている。宮嶋とはSOL社長、宮嶋淳のことである。
 アンビシャスのHは現金2億円を払い、『ポン手』とはいえ、3億円分の手形の裏書きをしていたのだから、当然の権利としてリアルビジョンに役員提案をしようとした。その提案を「決済が終わるまではダメだ、ダメだ」と受けつけようとしなかったのはリアルビジョン取締役の池畑勝治だった。実は池畑はSOLの取締役も兼務していたのだ(11月27日にSOL役員を退任)>

■さらに、同レポートは驚くべきことを指摘している。
<13年、SOLが資金繰りの危機に陥った時、大場、宮嶋、池畑らが連れ立って向かった先はカンボジアだった。彼らは3億円の融資を頼むためにカンボジアに向かった。彼らが頼りにしたのは、かつて武闘派として名を売った元暴力団組長だったのである>

■この3人の「カンボジア行き」の顛末は、もはや同レポートをお読みいただくしかないが、どう見ても「元暴力団組長」とは後藤忠政氏以外に考えられない。FACTAはこの点に関しても写真や契約書の写しなどがあり、絶対的な自信を持っているようだ。SOL対FACTAの「戦い」、今後どう展開していくのか、要注目である。

2014年12月19日 (金)

【東京アウトローズ3行情報】 マザーズを代表する新電力事業会社「エナリス」池田元英社長、本誌追及の「粉飾決算」などの責任をとって辞任

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■マザーズ上場の新電力事業会社「エナリス」は本日、取締役会を開き、社長交代を決議。池田元英社長(=写真)は、本誌が追及してきた一連の「粉飾決算」などの責任をとって辞任した。新しい社長には、村上憲郎氏(元グーグル社長兼米国本社副社長)が就任。同社は併せて、第三者委員会の追加報告書などを適時開示している。



【東京アウトローズ3行情報】 計画倒産で業容拡大を謀る食品卸問屋「泉八」、債務整理引継ぎ弁護士も懲戒請求へ

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■中堅食品卸問屋の「泉八」(社長・鈴木雅治=左写真)は、資金繰りに窮した取引先社長(製菓パンの製造・販売のあこべる社長・内田賢治)を有名弁護士らと共に取り込み、営業権を取った上で計画倒産させる乗っ取りまがい行為をおこなっている。本誌はこの問題を2度報じてきた(過去記事リンク)。この「泉八スキーム」の中心を担っているのは、日弁連の「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」作成者の一人、齊藤誠弁護士(=右写真)である。この件に絡み利益相反行為などで懲戒請求をかけられている。

■今回新たに、齊藤弁護士の元イソ弁で、齊藤から破産手続きを引き継いだA弁護士も内田社長より懲戒請求をかけられることがわかった。A弁護士はこれまでの取材に「泉八のスキームについては何も知らず、単に紹介された案件を受けただけ」と関係を否定していたが、一体なぜか。内田社長がいう。
「当初、齊藤弁護士は『債務整理を私がやると違法になるから、Aにやらせる』と言って紹介してきた。そもそもA弁護士は齊藤弁護士の元で長くイソ弁をしてきて、昨年独立したばかり。齊藤弁護士と泉八は08年からこのスキームでM&Aを手掛けているので、A弁護士がスキームについて知らないわけないんです。齊藤弁護士を通じてA弁護士に渡った着手金もまだ返ってきていない。しかも、齊藤弁護士に対しておこしている懲戒請求の中で、A弁護士だけに渡した私に関する文書が、勝手に出てきている。A弁護士と齊藤弁護士は今も、裏でつながっているのだと思います」

■つまり、内田社長に対して第三者を装っていたA弁護士が、実は「泉八スキーム」の『落とし所』だったと指摘しているのである。ところで、泉八が内田社長から買収した「あこべる」であるが、関係者によると深刻な赤字に陥っているようだ。訴訟問題も然り、一連の騒動は、取引先に対する傲慢な姿勢が生んだ「身から出た錆」と言わざるを得ない。

2014年12月18日 (木)

【政治コラム】  「維新の会」代表・橋下徹大阪市長、「都構想」という亡霊を再び復活へ策謀、「プレ住民投票」という裏技

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■政権維持と党利党略による姑息な総選挙を終え、中1日を置いた火曜日の16日、大阪でこれに輪をかけたような不毛な争いがスタートした。事実上すでに死滅した「大阪都構想」に、「心肺停止であって脳死ではない」とばかりに、橋下徹を党首とする地域政党としての「大阪維新の会」が主導する形で、「都構想」を住民投票にかけようという策謀が動き出したのである。

■「都構想」採用までの手続きでは、大阪府・大阪市特別区設置法定協議会が「構想」のプランとなる協定書を府市の両議会にかけ、採択された上で住民投票をおこない、過半数の賛成が得ることが必要だ。ところが、まずは法定協議会は数で優位に立つ与党の維新サイドが、自民や民主などの野党メンバーを除外して構成。結果、出てきた協定書は初期投資に600億円、大阪市を5つの特別区に分割してできあがった区ごとの年間維持費に20億円という、効果のほどが不明にもかかわらず出費ばかりがかさむ「独断的」かつ「そろばん勘定の成り立たない」ものであった。その強引さに嫌気をさした維新府議・市議が維新から逃げ出したこともあって、府市両議会で否決、「手続き論的」に頓挫していた。

■もちろん市長と議会の二元代表制における議会の意向など歯牙にもかけず、自身のタレント人気が最大の武器である橋下にとっては、住民投票にさえ持ち込めれば勝算ありとの腹がある。そこで出てくるのが、市長権限による「専決事項」の発動だ。だがこれは、緊急で議会の開催が困難な場合などにのみ認められる権限であるため安易に発動できない。だから「裏ワザ」として、市民側からの要望という形で2カ月間で4万3000人(有権者の50分の1)の署名が集まれば、その内容について条例案として議会に諮れる制度を利用して、「住民投票により決めるかどうかの住民投票」(プレ住民投票)をおこなう条例を制定し、住民投票に持ち込もうというものだ。

■だが地方自治法では、条例を制定するにはやはり議会の同意が必要であるし、「都構想」の実現でも法定協議会決定が必要となる。いずれにせよ、議会を通るわけがないのだ。そこで考えられるのが先決事項の発動だ。おそらくは、住民側から出された要望を否決する議会は、民意を反映していないとして専決事項を発動し、本チャンの住民投票に持ち込んでしまおうとのプランだ。一連の過程では、法律解釈と運用の是非が問われるだろうが、流れの中でなし崩し的に進めてしまおうということなのだろう。そのための一里塚として、プレ住民投票のための署名活動が16日に始まったのだ。

■しかし、こんなほの暗い意図が見え見えの茶番劇を繰り返すだけの意義はすでに「都構想」には失われている。本誌11月27日号でも触れたが、当初の「都構想」は大阪市と堺市という2つの政令指定都市を解体、東京23区のような特別区に再編し、政令指定都市と府でバッティングする広域行政を1本化、大胆でスピーディーな政策遂行するというメリットがあった。しかし、構想からすでに堺市は脱退、そのスケール・メリットは失われ、上記のような初期投資と大阪市が一元的におこなっている地域サービスを区ごとに分割するためにランニング・コストが嵩み、何よりも、行政システムの再編は「再編」であっても「創造」ではないので、コストをかけたわりにはリターンは約束されていないというリスクもはらむ。したがって、先に「手続き論的」に頓挫したと書いたが、「実質的」にも頓挫しているのだ。

■維新が想定していた最終的な住民投票を来年4月の統一地方選と同時にという目算は、スケジュール的に困難であるため早くも崩れたが、維新としては来年の6・7月あたりを予定している。いずれにせよ今回のプレ住民投票の開始から統一地方選までは、この「実質的」に死滅した「都構想」の是非をめぐって泥仕合が大阪では繰り返される。

■今回の総選挙では、改選前は12あった大阪での小選挙区の議席を5まで減らすという惨敗だったものの、総数でマイナス1の41の横バイに留めた。戦前の予想では半減という見方もあったがここまで奮闘したのは、自公大勝という報道を受けてのアンダードッグ効果や同じ第三極のみんなが消滅する中での受け皿となったという要素もあるが、多くの比例票につながった橋下人気は依然として不気味なものがある。おそらくは、やはりこれも本誌11月27日号で言及したように、機を見るに敏で上手に「ふわっとした民意」を掬い上げるタレント性が、いまだめくらましとして効果を発揮しているからだろう。

■だがそれも、橋下が冴えを見せるのはアウトサイダーとしてメインストリーム批判する際に限られるもので、為政者として現実を動かす段になると途端にアラが目立つ。「これを言えば誰もが褒めてくれる」言葉を探すのは上手いが、逆境に立って守りに入ると途端に馬脚を現すのも橋下の特徴だ。今回の選挙後の会見でも、当初は粛々と敗戦の弁を述べていたものの、話が投票率の低さになると橋下は記者団に対し、今年3月に強行した出直し市長選が過去最低の23.59%の投票率に終わって批判された逆恨みで、「今回の選挙も無意味と一面に書け」と意味不明の抗弁を繰り返した。

■ましてや「都構想」は橋下政治の1丁目1番地の政策であり、レーゾン・デートルでもある。ところがこれに理解を示す者は、議会だけでなく一般市民にも乏しい。もともとが無理筋な話だけに相当な難局が予想される。だが、明日はどう転ぶか分からないのが政治の世界だ。現時点で確実なのは、あの在特会の桜井との面談をほうふつさせる橋下の弁舌の醜悪が、しばらくは展開されるだろうことだけだ。

【本誌スタッフライター 横関寿寛】

2014年12月17日 (水)

【東京アウトローズ3行情報】  ロイター通信「エナリス決算報道」にみる経済メディアの劣化

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■本誌報道を端緒に明らかとなったマザーズ上場「エナリス」(社長・池田元英=写真)の粉飾決算。先週12日に適時開示された第三者委員会の報告書や、過年度の訂正報告書などがあまりに衝撃的な内容であったため、エナリスのヤフー掲示板は一気に跳ね上がり、アクセスランキングはトップを独走した。そして週明けの15日は、朝から売り物が殺到し、終日寄らない状態が続いた。文字通りのストップ安で、前日比100円安の498円で約29万株がようやく比例配分となった。

■こうしたエナリス株をめぐる市場のピリピリとした緊張感に大きく水を差したのがロイター通信だ。15日の前場が終わる直前の11時18分、次のような記事が配信されたのである。「訂正-(発表者側の申し出)エナリス :連結、13年12月当期74.6 %減1.04億円、14年12月期予想91.4 %増8.09億円」

■なんと12日に発表された14年12月期予想21・5億円の赤字が、ロイターによれば一転して8億円の黒字になっているではないか。あまりにも乖離が大きく、しかもストップ安気配という場中に流れたため、一時、市場は混乱におちいった。ヤフー掲示板でも大騒ぎになり、ロイターの同記事を転載した証券会社やエナリスに電話する人が次々とあらわれ、「どうやら間違いらしい」となったのは昼休みを挟んで2時間ほど後のことだった。その間、買いあおりや謀略めいた投稿などを含め様々な情報が錯綜した。

■記事を転載した証券会社などが間違いを認めて、撤回したため、ようやく騒ぎは鎮静化したが、配信元のロイターからは何の説明もなく、市場が終了した夕方になって「奇怪なコメント」が出た。それによると、ロイターの配信した14年12月期予想は2月10日時点の古いもの、というのだ。もはや、これには呆れるしかない。修正された最新予想ではなく、わざわざ何の意味もない古い数値を配信。しかも誤りを認めず、現在に至っても記事を撤回する素振りさえ見せていない。これはもう開き直っているとしか思えないのである。

■ロイターの同記事は、明らかに「誤信」を招くものであり、いまだに掲載を続けるのは「有害情報」でしかない。

2014年12月15日 (月)

【ジャンク銘柄 今週の注目IR】 エナリス、石山GatewayHoldings、SJI、日本ギア工業、京王ズホールディングス、日本アセットマーケティング、日本道路、リアルビジョン

12月12日
エナリス(東証マザーズ 6079)

石山GatewayHoldings(JASDAQ 7708)

SJI(JASDAQ  2315)

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2014年12月13日 (土)

粉飾決算!アベノミクスの象徴銘柄「エナリス」ついに「バケの皮」はがれる、社長・池田元英の「辞任」は必至の情勢へ

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■本誌追及により粉飾決算が明らかになったマザーズ上場の新電力事業会社「エナリス」(社長・池田元英=写真)。昨夜遅く、エナリスの不適切な会計処理を調査していた第三者委員会の報告書や、過年度の訂正報告書を開示した。10月23日付の本誌記事発表を発端に、長い間疑惑を否定してきたエナリスだが、ここにきて自社の不正行為を認め、一定の区切りがついた。

■本誌が指摘した「テクノ・ラボ株式会社」への発電機取引や、日本エネルギー建設ののれんのほかにも、複数の取引をめぐり粉飾をおこなっていたことも併せて明らかになった。結果、前期売上は101億円から86億円、純利益は4億2千万円から1億円に修正。のれんの減損などで今期第3四半期は△22億円の巨額赤字を計上した。

■注目は第三者委員会の報告書である。エナリスの疑惑の取引は数多くあるが、そのほとんどに池田社長や久保会長が関与しているのである。その内容は衝撃的で、社長自ら、補助金を実態より多くとるために登記されていない「エナリス・アセットマネジメント」をデッチ上げたり、与信管理上問題のある会社との取引を断行したり、役員会を経ずに貸付を実行するなど、枚挙にいとまがない。危機感を覚え、「この会社には実態がない」と進言する経理担当者たちに耳を貸さず、社長が率先して不正に手を染めていた構図だ。

■エナリスはいま、「社長が嘘つき」という究極的なリスク要因を抱えている会社である。報告書の中では、本誌報道に端を発する一連の経緯の中で、取引先が相次いでエナリスとの取引停止に走っている様が伺える。

〈平成26年11月27日において、平成26年9月30日にGZ社に対して販売した700台のうち、400台がキャンセルとなっている。これは、エナリスにおける会計処理の疑義が問題となったことにより、GZ社の大口販売先がキャンセルされたためである〉

〈エナリスは、GX社から、平成26年12月10日付で、「FALCON SYSTEM機器の返品のお願い」と標題の記載された書面を受領し、GX社が発注したFALCON SYSTEM機器400台の返品依頼を受けた。当該書面には、かかる返品依頼の理由として、「今回の取り組みは、GO社のソリューションである太陽光発電O&Mサービスに鑑み、本ファルコンシステムを活用することを前提にサービス構築を検討しておりましたが、このたびの貴社の風評被害等により検討はサスペンドの状況となり、またGO社からの技術要件を受け、技術的観点からの検討時間も数ヶ月程度要することが判明しましたので、今回のサービス開始が大幅にずれ込むことが予想されます」と記載されていた〉(第三者委員会の報告書)

■本誌としては、今後ともエナリス粉飾決算事件の裏側を取材し、発表していく所存であるが、当面の関心は責任の所在とその取り方に向いていくだろう。まず、自ら不正の中心にいながら、ウソにウソを重ねてきた池田元英の謝罪は必須だ。「アベノミクス上場」を急いて粉飾決算を見逃した監査法人トーマツや、主幹事の野村證券も有責である。そしてエナリスを優良銘柄として持ち上げ、買いを推奨してきた経済メディアやアナリストも自己批判すべきである。

【本誌スタッフライター 半田修平】

2014年12月12日 (金)

【東京アウトローズ 豆ニュース】 中央大学「裏口入学疑惑」一転して「恐喝」の線で捜査か、今週発売の『週刊新潮』ワイド記事に潜む「ポイズン」他2本

★中央大学「裏口入学疑惑」、当局は一転して「恐喝」の線で捜査を進めているとの情報。中大法曹人脈の「虎の尾」を踏んだ結果か。

★大阪に本社がある上場金融投資会社、社長自ら資金繰りに奔走しているため、その姿が界隈で有名になっているとか・・・。

★今週発売の「週刊新潮」P43頁ワイド記事「山口敏夫元代議士が口惜しい伊豆シャボテン公園乗っ取られ劇」に潜むポイズン(=毒)。一見経緯を辿っただけの平凡な記事で、見過ごしがちだが、元ソーシャル社幹部の次のコメント部分に注目だ。「ある大株主に対し、500万株の増資に応じてもらう見返りに、ソーシャル社の子会社の株を預ける約束をし何とか凌いだ」。これは山口敏夫と田邊勝己弁護士を代理人とする大株主の間で、裏約束があったことを示唆するものだ。こうした情報が今ごろ出てくるのは、闇株新聞発行人・阪中彰夫もしくは周辺による田邊弁護士に対する「揺さぶり」と見るべきだろう。「謀略家」阪中の面目躍如というところか・・・。

★インスパイアー(上場廃止)と合同会社エコの間で繰り広げられている「請求異議訴訟」などの地裁判決が11月下旬に予定されていたが、インスパイアー側が裁判官の忌避申し立てをしたため3週間延期。一方、大株主の林功・TNDウエアハウス社長は現在、仮取締役などの選任を申し立てしている模様だ。

2014年12月11日 (木)

【ジャンク銘柄 今週の注目IR】 SJI、オカモト、UBIC

12月10日

SJI(JASDAQ 2315)

オカモト( 東証第1部 5122)

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2014年12月 9日 (火)

【東京アウトローズ3行情報】 決算遅延の新電力事業会社エナリスへ「驚愕メール」独占入手、全国発電事業推進機構・岡登和得総裁が突きつけた「10項目要求」

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■東証マザーズ上場の新電力事業会社「エナリス」(池田元英社長=写真)は、周知のように、今期第3四半期報告書などの提出が大幅に遅延。その提出期限は今週12日に迫っている。仮にここで再び遅延するようなことがあれば、アベノミクスにのって新規上場しマザーズを代表したハズの「優良銘柄」が、一気に「監理銘柄」へと転落する。同社としても、こうした事態だけは絶対に避けたい、瀬戸際に立たされている。

■本誌が指摘した「テクノ・ラボ(株)」への10億5000万円の売掛金以外にも、エナリスは会計処理で疑義が発生しており、第3者調査委員会(日野正晴委員長)がどのような報告書を公表するのかも同時に注目されている。

■こうしたなか本誌は、エナリスに宛てた一通の電子メール(=写真)を入手した。それは、「一般社団法人 全国発電事業推進機構」(NELET)の岡登和得総裁が今年5月30日、エナリスのN部長へ送付したものである。このメールは社員のM会計士にも同時送信されていた。

■A4版で5頁にわたるメールのLogから判断すると、以下のような「連絡対応拒絶についての回答」がN部長からあったのに対して、機構の岡登が返信したものと見られる。

< 岡登様  何度かお電話をいただいておりますが、木崎の件を初めとするすべての弊社業務に関する法的対応については、当社顧問H弁護士(=原文実名)に委嘱することになりましたので、私どもからの直接の対応、折衝等は控えさえていただきます。何卒ご理解のほどお願い申し上げます。>

■これに対して、岡登は「何度も連絡していますが、私が貴社業務案件の当事者では無い事を理由に対応を拒んできた訳ですね」との書き出しで、次のように記している。

< 貴殿(=N部長)、M氏(=原文実名)並びに貴社が法的対応について顧問弁護士に委嘱したのであれば、それぞれの案件毎に法的対応をせざるを得ない事は判りました。法的対応とする業務事案、貴社顧問弁護士への連絡先ぐらい明記するべきではありませんか?
 御周知のとおり、私が貴社より貴社の発電所建設に関するコンサルティングを請けて進めて来た事案、私から貴社に委託した発電所買収に関するコンサルティング業務の清算について、下記の事項を即刻解決する事を求めます。>

■そして岡登は、テクノ・ラボ(株)への売掛金10億5000万円の担保とされてきた小切手についても具体的に言及し、その処理を含めた10項目にわたる要求をエナリス側に突きつけている。これまで明らかにされてこなかった驚愕の新事実もそこにはある。

■本誌は現在、岡登が送付したメールの内容をすべて公開できるよう追加で取材中だ。なお、本誌のエナリス側に対する取材は、同社顧問弁護士に限定されている状況で、同メールについて、弁護士事務所に何度か架電したが、一切返答はなかった。

2014年12月 8日 (月)

【注目記事】 東証2部リアルビジョンと資本提携、過払い金バブルの申し子「DSC」の謎に迫る(ジャーナリスト高橋篤史 ZAITEN1月号)

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■先月21日の業績増額修正を機に、株価が急騰している東証2部「リアルビジョン」(沼田英也社長)。医療用画像機器を手がける同社は過去、10期以上の赤字を続けてきた超不振企業で、株価も100~200円台を長く低迷。それが今月5日には年初来高値940円をつけるまで一気に上昇した。いったい何があったのか。

■今回、リアルビジョンの業績予想を大きく押し上げたのは、「株式会社DSC」(霜田広幸社長)の連結子会社化で双方合意に至ったからだ。DSCは、過払い金返還専門の法律事務所をクライアントに急成長した広告代理店で、09年1月期に5億6000万円だった売上高が、13年7月期は73億円にまでなっている。事務所の業績に連動する報酬体系が当たったとされる。

■この子会社化にともなって、リアルビジョンの15年3月期連結業績予想は当然激変し、一気に黒字転換の見通しで、売上高42億円(当初予想11億円)、経常利益2億9000万円(同1億2200万円の赤字)、当期純利益1400万円(同1億2600万円の赤字)とそれぞれ上方修正された。

■しかし、DSCのビジネスモデルなどに疑念を投げかけているのは、経済事件を丹念に追うことで高い評価を得ているジャーナリストの高橋篤史氏である。経済誌「ZAITEN」(15年1月号)で次のように記している。
< (リアルビジョンと)2年前に提携したSOL Holdingsは新株乱発を続ける『ハコ企業』で知られる。しかも14年3月、同社は取得した大量のリアルビジョン株を都内の無名企業に転売しようと目論んだものの、受け取った手形が2カ月後に不渡りになるという前代未聞の不祥事に見舞われている。
 混乱の末、6月下旬に事態収拾でリアルビジョンの社長に乗り込んできた沼田英也社長は旧メディアイノベーション(旧ライブドアマーケティング)の監査役を務めた人物。DSCは上場を目指していた頃、かつてライブドアの監査を担当し有罪判決を受けた会計士に収支計画策定を依頼したことがある。提携劇はライブドア人脈が接点だった可能性もありそうだ。
 今回の提携ではカネの流れも不可解さを深めている一因だ。DSCはリアルビジョンに対し2年間で30億円もの取引を発注する保証をしている。しかし、提携発表の約2カ月前、DSCは逆にリアルビジョンから1億円を借りており、手元資金に余裕があるようには見えない。大量発注の資金的裏付けはいささか怪しいのだ。>

■さらに、同レポートで注目されるのは、DSCを支えている原動力は「武富士OBが複雑に絡み合う人的ネットワーク」である、と指摘している点だ。DSC創業者の兒嶋勝はかつて武富士の支店長だった人物だが、今年5月に突如、社長を辞任、持分のDSC株を謎の海外法人に移している、という。なかなか興味深い内容なので、詳細はZAITEN1月号をご覧いただきたい。

2014年12月 7日 (日)

【ジャンク銘柄 今週の注目IR】 SOL Holdings、リアルビジョン、ソーシャル・エコロジー・プロジェクト、ネプロジャパン

12月5日
石山GatewayHoldings(JASDAQ 7708)

SOL Holdings(JASDAQ 6636)

12月4日
アルファクス・フード・システム(3814)

T&Cホールディングス(3832)

12月2日
リアルビジョン(東証二部 6786)

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2014年12月 6日 (土)

【注目の本】 『黒幕 巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」』(伊藤博敏 小学館刊)

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■先月18日に小学館から上梓された『黒幕』(伊藤博敏著)が、静かに売れているらしい。情報誌『現代産業情報』発行人・石原俊介の生涯を追ったノンフィクションである。一般には無名の石原を、ネタ元にしていた大手メディアは数知れず、事件記者などの間では知らぬ者がない、という存在だった。

■今では信じられないような話だが、1980年代のバブル全盛期には、企業スキャンダルなどを扱う一群の情報誌が確実に存在した。なかには、ただ新聞記事を書き写したようなものやFAXでバラ撒くだけ、というようなものまであり、まさに玉石混淆の世界だったが、その本質は江戸時代の「かわら版」だと思う。

■月2回、グレーのニュースレターで届く『現代産業情報』は、異彩をはなっていた。他のホッチキスでとめた情報誌とは、装丁からどこか違うのである。本誌・奥村が経済誌の編集部に所属していた時も、『現代産業情報』のネタを何度も後追いした記憶がある。編集部内で回覧されるのだが、ボヤボヤしていると、何頁か抜きとられていることもシバシバだった。それくらい情報の質が、他を圧倒していたように思う。

■あとは、著者の伊藤博敏氏本人のレポートをお読みいただいた方がよいであろう。

2014年12月 4日 (木)

【東京アウトローズ3行情報】 ソーシャル・エコロジー・プロジェクト、阪中-北本ラインによる「粛清人事」が横行

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■本誌既報のように、2年越しの経営権争いに決着がついたソーシャル・エコロジー・プロジェクト(北本幸寛社長)。どうやら先月29日の臨時株主総会直後から、北本ら新経営陣が「占領軍」よろしく同社に乗り込み、山口(敏夫)派とみられる部長クラスの降格など「粛清人事」を早くも開始した。さらに全従業員に向けて、「雇用継続を望むなら前経営陣に対する態度をハッキリさせろ」(関係者)という「踏絵」(=リストラ)を突きつけている模様だ。

■一方、「敗軍の将」山口敏夫と言えば、約500万株の「基礎票」を持っていると見られていたが、実は、臨時株主総会が開催される前に、その大半を市場で売り抜けていたようだ。この辺りは「機を見るに敏」な山口らしい、と言えなくもないが、知らされていなかった周辺からは露骨な不信感の声が洩れている。

■東拓観光側の参謀役・阪中彰夫(=闇株新聞発行人、写真)は、これまで半ば公然と山口敏夫らを刑事告訴する、と言ってきたが、経営権を握った今、はたしてどうするのか。今後の注目点の一つである。

2014年12月 3日 (水)

【東京アウトローズ3行情報】 オプトロム社外取締役「突然辞任」の真相、社内のモラルハザードは相当深刻なレベル

President

■本誌既報の名証セントレックス上場「オプトロム」(三浦一博社長=写真)。植田顕二「京橋グループ」らの仕手筋が、決まってもいないDES(Debt Equity Swap)の有利発行を材料に介入し、「急騰相場」を演出。さる10月31日の臨時取締役会では、執行役員Tの新任などが決議されたが、 その手続きをめぐって同社ボード内で異論が噴出している、という辺りまで伝えた。

■こうした類の情報が外部に洩れてくる、という事態は、社内で相当深刻な混乱、派閥抗争などがおきていることを示唆するものだ。案の定、オプトロムは11月26日、一人の取締役の辞任をIRした。しかも、その辞任理由は「当社グループの事業推進とコンプライアンスについて、当社と本人の意見の相違があったため」、と極めて異例な内容である。

■辞任したW取締役とたいへん親しい関係者は、次のように本誌に証言した。
「10月31日、T執行役員の就任と資金使途の変更についてIRされていますが、この日、臨時取締役会は開催されていません。これを隠ぺいするため、11月7日、後付けで作成された取締役会議事録に署名捺印するようW取締役は求められました。当然、W取締役はこれを拒否したところ、ある監査役からインサイダー疑惑云々の話をされ、暗に署名捺印するよう脅されたのです」

■ちなみにオプトロムは現在、業務改善報告書を名証に提出し、そのなかで適時開示に関しては、取締役会の承認事項となっている。したがって、この証言が事実なら、同社は業務改善報告書の内容に違反する、虚偽の適時開示をしていたことにもなる。

■さらに驚くべきことがある。上記の関係者によれば、W取締役が就任してから辞任するまでの期間中、取締役会議事録は1度も正式に作成されておらず、署名捺印したこともない、というのだ。W取締役は、監査法人に同議事録の有無と自身の署名捺印の有無を照会中で、その結果次第では、有印私文書偽造・同行使で刑事告訴も検討している。

■なお、本誌はオプロトムに質問状を送り、回答期限の本日、再度、電話で確認したが、正式な回答は得られなかった。

2014年12月 2日 (火)

【ジャンク銘柄 今週の注目IR】 SOL Holdings、リ ア ル ビ ジ ョ ン、Oak キャピタル、オ プ ト ロ ム、SJI

12月1日
石山GatewayHoldings(JASDAQ  7708)

SOL Holdings(JASDAQ  6636)

ネプロジャパン(JASDAQ 9421)

Oak キャピタル(東証第二部 3113)

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2014年12月 1日 (月)

過年度修正で上場廃止の危機「SJI」、背後に松浦大助グループ関連のキング・テック社が浮上

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■六本木の有名クラブ「バニティ」(現在の店名は「ヴィースクウェア東京・六本木」)の実質的な支配人、松浦大助が関与する銘柄の動向を本誌は適宜報じてきた。具体的には、リミックスポイント(3825)、ストリーム(3071)についてだが、ここで新たに、ジャスダックに上場する情報サービス会社「SJI」(石濱人樹会長兼社長=写真)について言及しようと思う。

■かねてから、SJIには「朝堂院サイドの資金が入っている」という噂が流れていた。実際に、リミックスポイントとストリームの両社を結ぶ人脈の中で浮上する「株式会社キング・テック」(代表取締役・王遠耀)とSJIは、業務・資本・人的関係において関わりが深い。キング・テックは香港にも関係会社がある。そのような経緯から、本誌はこの企業を注視してきた。

■いまSJIは窮地に立たされていると言っても過言ではない。同社は10月10日、過年度の決算において不適切な会計処理がおこなわれた可能性があり、第三者委員会の設置と、提出予定の第2四半期決算の延期を発表した。昨年8月にも監理ポスト入りしており(後に指定解除)、再度の監理ポスト入り・上場廃止の危機が迫っている。

■騒動の発端は、24年7月に買収した中国の子会社「中訊軟件集団股份有限公司(SinoCom Software Group Limited)」(以下、SinoComとする)である。SJIはおよそ100億円を投じて香港市場に上場しているSinoComをTOBで買収し、その後取得したSinoCom株の一部を放出(売却損8億円を計上)、25年2月に香港市場での株取引が再開された。

■ところが、25年に提出予定だったSinoComの24年12月期決算報告について、同社の監査人は監査意見書を提出せず、わずか2カ月後の25年4月に、市場での株取引が停止される事態になった。調査委員会が組織され、経営体制を大きく変更することで今年8月にようやく取引が再開されたが、25年12月期決算は赤字で、SJIはのれんの減損で30億円の特別損失を計上した。SJIはSinoComの保有割合を減らそうと画策しているが、うまくいっていない。無慈悲なM&A失敗劇である。

■SinoComの監査人が問題視したのは、主に不明朗な資金流出である。同社の日本法人「サイノコムジャパン」からキング・テックなどへ巨額の貸付がおこなわれ、その取引が香港市場の開示規則に違反するものとの指摘がされた。
〈調査委員会は、キングテック貸付が取引の実態を有した具体的証拠を見出すことはできなかったとの見解を持ちました。キングテック貸付の目的は、キングテックの不明な『大取引』への融資であり、その取引の証拠は調査委員会によって見出すことはできませんでした〉(SJIが発表した調査委員会の報告書の要約)

■キング・テックがおこなおうとした『大取引』の中身は何かについては、今後の取材によって明らかにしていきたい。ところで、SJIは今年に入って、このほかにも貸付金の貸し倒れを主とした問題が噴出している。30を超える子会社の9割以上が海外法人で、ほとんどが中国国内にあり、厳格な監査は難しいだろう。

■SJIの財務の歪みが顕著になってきたのは、24年以降である。23年3月期は総資産235億円に売上178億円、24年は総資産317億円に売上208億円、25年は総資産458億円に売上294億円、26年は総資産405億円に売上262億円と推移している。この間SJIでは企業売買が盛んにおこなわれており、回転期間などはあまり参考にならないと思われる。

■とくに膨れあがっているのが無形資産だ。23年で12億円(のれん8億2千万円、その他4億円)だったものが、24年で30億円(のれん25億円、ソフトウェア4億4千万円)、25年には107億円(のれん65億円、ソフトウェア41億円)に膨れ上がっている。多くはSinoComに関するもので、のれんは減損処理されたが、40億円近いソフトウェアは残っている。SJIは海外ソフトウェアの償却方法を極めて長く設定しているが、はたして評価は妥当だろうか。

■資金調達の部分も不透明さを増している。「その他負債」は24年に18億円だったものが51億円に膨れあがっている。有利子負債に対する支払利息率は1.9%(24年)、3.5%(25年)、5.1%(26年)と上がっている。負債の一部がかなり高利に設定されている可能性が高い。

■このほか、26年に総資産の4分の1にあたる107億円もの前渡金を計上している。これが第1四半期で売掛金に姿を変えた。四半期報告書には〈前第4四半期に主要取引先の経営体制の大規模変更に起因する納品検収の大幅な遅延が発生したプロジェクト〉との説明が記載されているが、金額の規模に比して具体性にとぼしい説明だ。

■遅延している第2四半期決算の提出期限は今月12日である。第三者委員会の調査結果も同時に出るだろう。SJIの今後の動向に関心を払っていきたい。

【本誌スタッフライター 半田修平】

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