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2014年10月21日 (火)

【真相レポート】  取引先の「計画倒産」で拡大する食品卸問屋「泉八」、背後で指南する有名弁護士の存在が急浮上

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■関東を中心に業務用食材卸売業を営む「泉八」(神奈川県小田原市、社長・鈴木雅治=左写真)は、2008年の売上高約64億円から今年は100億円を上回る急成長企業である。4年後の18年には売上高200億円を目指すなど、拡大の一途だ。だがその裏では、取引先の中小企業経営者を取り込み、「会社乗っ取り」と「計画倒産」まがいの行為をおこなっていることが分かった。

■今年1月に泉八に営業権を譲渡した製菓パン製造・販売の「株式会社あこべる」(以下、旧あこべる)の内田賢治社長は次のように言う。ちなみに、同社は天然酵母パンをスーパーオオゼキや京王電鉄コンビのKショップなどに販売しており、年間5億円ほどの売上があった。
「昨年秋ごろに資金繰りが厳しくなって、取引先だった泉八さんに相談したんです。そうしたら泉八の担当者から、『社長も従業員もうちで雇うから、会社を畳んで事業をうちに譲渡しないか』と持ち掛けられた。そんなうまい話に乗った自分も悪いんですけど、営業権を譲った後に会社から追放され、事業も取られてしまった。残ったのは債務だけです」

■泉八が提案したスキームは次のようなものだった。旧あこべるや内田社長の自己破産を前提に、営業権を泉八が設立した新会社「あこべる株式会社」(以下、新あこべる)に譲渡し、そこが内田社長や従業員を雇用、取引先に対する売掛金も新会社に入金させる。一方、債権者に対しては自己破産の「Xデー」まで、できるだけ新会社設立の事実などを伏せ、負債の支払いを免れるというものだ。

■「新あこべる」は昨年11月に設立され、同月22日に営業権譲渡を受けたと登記されている。販売先には昨年12月上旬に入金先口座変更の通知はされたものの、債権者に「旧あこべる」の破産が知らされたのは、約2カ月後の1月16日だった。その間に事情を察知した信用調査会社『食品速報』は12月25日、泉八による買収を報じたところ、泉八は鈴木雅治社長名で関係者に〈あこべる買収の件が食品速報に載りました。肯定的な内容ですから余り心配はいりませんが、この件は1月20日迄出来るだけ話が広がらない様、特段の注意をお願いします〉と事実上の「口止め」がされている。

■かくして泉八はタダ同然で営業権を取得し、旧あこべるの債権者が破産を知ったころには会社にほとんど金は無く、いまだに貸倒れの状態が続いている。そして内田社長は新会社で一時的に雇用されたが、すぐ追放される。
「1月に破産を通知した直後、あの日、私は泉谷の鈴木社長たちと小田原の旅館で宴会をしていたんですが、電鉄系テナントなどの大口取引先が今回のスキームについて『これは計画倒産ではないか』とコンプライアンスの観点から疑問を抱き、取引を次々と停止したんですね。すると売上が大幅に落ちた。それで私の存在が目障りになったのか、今まで私も目を通していた社内文書が見れなくなり、社内ネットワークにも突然アクセスできなくなった。もう新あこべるに居場所がなくなり、2月末で退社を申し入れました」

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■この違法スレスレのスキームを指南しているのが、泉八の取締役で弁護士の齊藤誠(=左写真)という男だ。金融庁顧問などを務めた久保利英明、三菱商事の監査役を務める国廣正などの有名企業弁護士と共に日弁連の「企業不祥事における第三者委員会ガイドライン」作成に携わっている。内田社長は、齊藤に言われるがまま書類にハンコをつき、完全に意思決定をコントロールされたという。

■齊藤が確信犯的に計画倒産を仕組んでいたことは、今回のスキームにかかわる契約書類などが極めて杜撰なところから明らかになった、と言っていいだろう。内田社長は齊藤に債務整理の委任をしているが、齊藤は泉八の役員であり、「利益相反」行為にあたる可能性もある。また、齊藤が作成した昨年11月22日付「事業譲渡契約書」の譲渡代金は、金額が書かれておらず「●●円」と記載されているのみで、しかも実際に作成された日は12月以降なのだ。「旧あこべる」で営業権譲渡を決議した株主総会議事録も、実際に総会をおこなっていないにも拘わらず齊藤の指示で作られたものだった。

■さらに内田社長は着手金300万円を齊藤に支払っているが、破産の通知直前の1月14日に、昨年まで齊藤の事務所でイソ弁をしていたA弁護士に事案が引き継がれた。その引き継ぎの際に、50万円が弁護士費用としてAに支払われたが、残り250万円がどこかに消えているという問題もおきている。こうした一連の問題で現在、齊藤は懲戒請求をかけられている。

■泉八に取材を申し込んだところ、「旧あこべる」の債権については「事業譲渡契約においては、会社の取引上の債権債務である。売掛金である債権についてはすべて譲り受けるとともに、買掛金に関する債務も、すべてあこべる株式会社において引受けるものであります」と回答した。しかし、ある債権者は「泉八から連絡はないし、何も解決していない」と話す。このほか、契約書類にかかわるコンプライアンスについては、「何らの問題も存在しておりませんので、お断りいたします」と取材を事実上、拒否した。

【本誌スタッフライター 半田修平】

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