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2010年2月15日 (月)

【真相レポート】木村剛「日本振興銀行」、未公開株「流出ルート」を追う

Kimura2_21月19日、福島みずほ消費者・少子化担当大臣が、急増する未公開株被害について対策チームを作り、警察の摘発強化に向けて動き出すと発表した通り、未だ後を絶たない未公開株詐欺問題。

その未公開株マーケットで常に名前が上がり続けている銘柄として「日本振興銀行」(東京・千代田区、西野達也代表)があるが、同行の未公開株販売ルートに関して不可解な情報が入ったので報告しておく。

同行の未公開株を販売していたのは「(株)ティーシージー」(東京・中央区、松本英雄代表。08年2月15日解散。以下、TCG)という会社。同社は07年前後ころ、埼玉県の会社代表を務めるA氏ら、振興銀行の既存株主から入手した未公開株を、「日本振興銀行ターゲット投資組合」なる投資組合を通じ、「上場間近」「値上がり確実」「銀行の要請あるいは許可を得て販売」などのセールストークで、一般顧客に1株50万円で販売していた(なお、同行の09年12月期の1株当たり株主資本は約15万6000円)。これに対し振興銀は、07年9月の「株主各位及び投資家の皆さま」あてリリースで注意喚起を行い、「同行とは無関係。民事・刑事の両面から法的処置を講じる」などとしていた。

その後、08年2月にTCGは解散し、振興銀は同年12月31日をもって株式不発行会社に移行することになるため、株式の名義書換がTCGの代理人弁護士である楠忠義弁護士(楠忠義法律事務所、東京・世田谷区)が一括して行うことになり、前株式名義人との間で、当時の振興銀・代表執行役である上村昌史氏宛ての「株式譲渡承認請求書」が交付され、TCGから株券を購入した大多数の人物の名で名義が書き換えられた。

ここで確認しておかなければならないのは、TCGは、08年11月に経営破綻した「㈱全国教育振興会」(東京・豊島区)という大学入学資格検定(大検)予備校のイチ代理店を商号変更した会社に過ぎず、同社が未公開株を販売することは、金融商品取引法違反(無登録営業)にあたるということだ。一方、日本振興銀行は同社株の譲渡に関して、「事前承認が必要」で、さらに譲渡制限がなされており、譲渡には「取締役会の承認が必要」としている。しかし、結果として、TCGを通じて振興銀株を購入した顧客の名義変更は行われ、株主として認められた。つまり、「民事・刑事の両面から法的措置を講じる」としていた無登録業者によって販売された株券に対し、振興銀が譲渡を認めたということになる。

618この間の事情について振興銀では、「個別の案件については回答できない。法的措置についてはしかるべき対応を行う」(広報部)という。振興銀にしてみれば、「いくら違法な販売が行われたにせよ、前の株主から『株式譲渡承認請求書』により譲渡の承認を求められたので承認したまで」というのかもしれない。あるいは、販売ルートに関しては振興銀としては「無関係」を通したいということなのかもしれない。が、関係者によると、「(A氏らから仕入れて)TCGが売った株は10株や20株ではなく、被害者も1人2人ではありません。それが一斉に名義変更の事前承認を受けようとしているわけです。どう考えても、いくらTCGの名前がなくともTCGが売った株だとは分かるはずです」という。

名義の書き換えが行われた後のことではあるが、しかも昨年、TCGは別の未公開株販売で当局の摘発を受けている。

<未公開株販売詐欺容疑で会社役員ら逮捕
2009.7.22 14:06
東京都港区の市場調査会社「イー・マーケティング」社長らによる未公開株販売詐欺事件で、東京の派遣代行会社が未公開株の販売業務をしていた疑いが強まったとして、兵庫県警暴力団対策課などは22日、詐欺容疑で派遣代行会社「A&G」社長、高橋英樹容疑者(30)や同中央区の派遣会社「ティーシージー」元役員、松本英雄(40)ら4人を逮捕した。逮捕容疑は、イー社社長の臼井弘文容疑者(53)らと共謀。平成19年2月~12月、東京都町田市の無職女性(62)ら3人に「上場して絶対に株価が上がる」などと電話でうそを言い、約9700万円をだまし取ったとしている。>
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090722/crm0907221407018-n1.htm

これに先立つ09年7月10日に、イー社社長の臼井氏と都内金融会社元役員の小菅孝一氏ら6人が同じ詐欺容疑で逮捕されている。『ニューリッチの王国』(光文社刊)の著書があり、富裕層向けビジネスの第一人者としてマスコミでも有名だった臼井氏が逮捕されたとして話題となった同事件だが、販売部隊の一味としてTCGの松本氏らも逮捕されたというものだ。

兵庫県警の暴対課が逮捕したのも、小菅容疑者から山口組系3次団体H組長の口座へ毎月20~30万円の振り込みが確認されていたため、同課では、未公開株詐欺の利益が暴力団の資金源となっていることを突き止めようとしたものと思われる。

ちなみに小菅容疑者は、この事件以前の08年10月にも、YKKの未公開株を販売したとして、金融商品取引法違反(無登録営業)で逮捕されているが、釈放時には、売上益を上納していたH組長が出迎え、総会屋・小峰グループのT氏や某右翼団体代表らとも親交をもつという、未公開株の世界では大物とされる人物。捜査当局では逮捕前から、「小菅グループ銘柄」として、イージーモダンワークス、ランサーテクノロジー、ブレイネ、フジソーテックスなどとの係わりを把握していた模様。すでに会社破綻したものもあれば、現在も販売継続中のものもあるが、いずれも、ここ最近の未公開株マーケットでよく聞く銘柄だ。

これに連座する形で松本英雄容疑者が逮捕されたということで、振興銀株の違法な販売で得た利益の「上納」や、振興銀株が闇社会に流出した可能性も推測したくなるが、「その先(違法な販売で得た利益の行く先)も視野に入れていましたが、昨年末で捜査は終結」(捜査関係者)とのことで、TCGと小菅グループとのつながりは今のところはっきりしていない。
(フリージャーナリスト・重信 悟)

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