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2009年8月25日 (火)

【連載コラム】金融経済評論家 松本弘樹「マネーゲームの罠」

【第16回】ケーススタディ(2) 「NOWLOADING(後篇)」

画像 334matsumoto中川は、名証からの意見として今回の新規増資は受け入れられない、との返事をしてきた。

「え、なぜ?」と私は聞き返すと、
彼の説明は、「(セントレックスの担当者が言うには)東方ネットジャパンは投機的で野蛮な投資家であって、NOWLOADINGという上場会社を市場のおもちゃにする疑いがかかっている」というのである。セントレックスは増資払い込みの直前、株価が乱高下したことを理由に挙げたらしい。

この件に関して(後日分ったことであるが)、私たちはとんでもない濡れ衣を着せられていたことが判明する。私たちは、一切株価に興味がないので、疑うなら徹底的に調べてもらえばよい、と突っぱねた。そして実際、名証は調べたらしいのだが、彼らは私たちには何も返事をしてこなかった。

何故なら株価を乱高下させたのは、何を隠そう中川の関係である、既存大株主の株好きの面々で、彼らはインサイダーまがいの取引をしていた、というのだ。もっとも、中川との関係はそれほど密接ではなかった、とも聞いている。おそらく、名証は取引口座を確認できるので、事実に気づいたのであろう。

こうして名証は、私たちに一切説明もコメントも避けるようになったのである。たしかに、当時のセントレックスはライブドア以降、連続して不祥事が起きて、監督官庁からもきつく指導を受けていた。ここで事を荒立てる、とまた同じような不祥事が露呈してしまうことになりかねない。

セントレックスの担当者はその知識レベルが低く、私は不安を抱いていたが、案の定、ろくに調べもせずに規制の対象にしてしまったのである。しかし私たちは、ハイ、そうですか、と簡単に引き下がるわけにはいかなかった。何故なら、ゲームで株式投資をしているのではないからだ。

個人投資家なら規制のひとつとして受け止めるかもしれないが、事業として投資をし、ビジネスとしてリスクを背負っている以上、それを認めると事業会社として多大な損害を被ることになる。そう判断し、必死の反論に出たのであった。

私たちは実際、名古屋まで出向き、セントレックスの担当者に事実を説明し、説得を試みたが、その努力は上記の理由などからまったく受け入れられることはなかった。しかも悪いことに、味方であるハズの中川と新海が、名証の意見を理由に手のひらを返してきた。とくに中川などは、どこから吹き込まれたのか知らないが、社長の座を脅かされると勘違いして、私たちを避け始めた。そして、セントレックスの発言を利用して、私たちとの契約を全くの白紙に戻そうとしたのである。

具体的には、前述の(2)と(3)に関わる、追加的な新株予約権の発行はしないということ、東方ネットジャパンからの役員受け入れと業務提携は一切白紙に戻す、という決断に至ったのである。当然、私たちと中川側はトラブルになり、以後、弁護士や裁判を通じて闘っているが、実際の証券知識がない裁判所はNOW社側の主張を支持している。
 
しかし、内部の事情通から聞いた話では、中川は当初から2億円の増資実行のみが目的であったこと、どうも中川自身が高額で購入した神宮前の土地の処分で資金繰りに苦しみ、その件に関わる銀行との信用問題がNOW社の存続や増資実行と密接に絡んでいたこと、そして中川は当初、真のオーナーである新海に相談せずに動き、その後、会社が乗っ取られる、との話までするようになり、あわてて新海が阻止する工作に動いたこと、等々を耳にした。

これらが真実だとしたら、全ては彼ら関係者たちの私事であって、そこには会社の将来や働く従業員の事情などは全く考慮されていないことになる。さらに増資を頼まれた当事者の私たちも、根拠のない誹謗中傷を名証などからされ、実際に投資した2億円を見事に騙し取られ、貴重な時間を無駄にした上、今も事業的な痛手を負っているのである。

このように、私、松本が自らの体験をもとに市場の浄化を訴えているのは、何も西田晴夫だけがきっかけだったわけではない。ビジネスとして、上場企業の救済に取り組んでも、会社を私物化する輩から圧力がかかり、あらゆる妨害が行われる、これが現実なのである。

今までこのような根本的な問題を身をもって訴える人間はいなかった。私は自らが経験した実話を語ることによって、読者諸氏に問題の本質を理解していただきたいのである。私は、その活動の一つとして現在、東京アウトローズ主催の勉強会で、世にあるべき市場の姿を訴え続けている。

勘違いされておられる方が多いかもしれないが、私の敵はヤクザや反社会的勢力ではない。証券市場を支配する無知な人々こそ本当の敵なのである。そして私は信じている。公正で活気ある市場こそが、将来の日本経済を成長させる原動力になるということを。

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