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2009年6月25日 (木)

【独占手記】阪中彰夫「証券取引等監視委員会の横暴――膨大な税金を使って、日本経済を沈没。本当に摘発しなければならない重大事件はなぜか素通り」

投資コンサルタント会社「ソブリンアセットマネジメントジャパン」の阪中彰夫社長が24日、証券取引法(=現金融商品取引法)違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。「架空増資」に対し、証取法違反の偽計取引を適用するのは初めてのことだという。かねてより本誌は、阪中社長の取材を進めていたが、その中で容疑を完全否認し、「デッチ上げによる冤罪である」と一貫して主張していた。ここに阪中社長から託された「手記」を2回に分けて公開する。なお、この手記は6月5日に執筆されたものである。(東京アウトローズ編集部)

368369平成19年11月6日から7日にかけて、私の会社(ソブリンアセットマネジメントジャパン株株式会社)及び自宅、株式会社ペイントハウスの会社及び各役員の自宅、その他関連先多数に証券取引等監視委員会(以下、監視委員会)の特別調査課による強制捜査が入った。立ち入り先は70ヶ所とも言われている。その直前に施行された金融商品取引法により強化された証券取引等監視委員会の調査権限により独自に行った最初の強制捜査といわれている。

その直後から、お決まりの監視委員会からのリークと思われる記事がいっせいに各メディアに流された。その内容はおおむね「ソブリンアセットマネジメントジャパン株式会社の幹部社員が、ジャスダック上場の株式会社の株価を不正に吊り上げたとして証券取引法違反(相場操縦)の疑いで関係先を強制捜査した」である。なぜか私の会社だけが実名で報道されており、私が主犯と最初から決め付けるものであった。

それから1年7ヶ月以上が経過した現在まで、監視委員会による推定数十人を対象にした、のべ数百回にのぼる執拗かつ強引な事情聴取にもかかわらず、未だ確たる犯罪性が何も立証されていない。正確に言うと、監視委員会は犯罪性が立証できたと思った時点で、検察庁(東京であれば東京地検特捜部財政経済班、地方であれば各地方検察庁)に告発し、正式には検察庁が受理して立件するのであるが、本件については、未だ検察庁が受理するに足る犯罪性が立証されていないということになる。

ただ本件は監視委員会にとって強化された権限を使った最初の強制捜査であったため、このままでは面子が丸つぶれになってしまう。そもそもこれは後述するように、一部のタレコミに乗ってしまった明らかな見込み捜査であり、はっきりと言えば空振りであったものである。ところが面子上、間違いでした、何もありませんでしたとはいえない。そこで、何とかして捻じ曲げても犯罪性を立証しなければ面子が立たないのである。したがって当初から関係者の事情聴取では、監視委員会の都合の良い調書があらかじめ用意されていて、深夜に及ぶ長時間にわたる署名の強要が連日行われているのである。当然、事実と違うことは誰も署名しようとはしない。そこで「牢屋に入れるぞ」とか「お前は犯罪者なのに生意気な口を利くな」などと大声で机をたたくなどの恫喝が堂々と行われてきているのである。

最近ではいよいよ、何を捻じ曲げても告発まで持っていくというなりふり構わぬ動きが目立ち始めている。そうでなくとも監視委員会は官庁で唯一人員が急増しており(総勢600名くらいになっているはずである)、権限が強大化している組織である。大量の人員と予算(もちろん国民の血税である)を湯水のごとく使って、それこそ何年かかっても、自らを正当化することのみに全力を上げ、都合の良い証言を恫喝によってでっち上げ、何とかして本件を立件・告発しようと躍起になっているのである。

最近囁かれているのは、監視委員会の幹部の人事異動が本年7月であり、つまらない幹部の出世のための点数稼ぎのために本件が使われようとしていることである。その幹部が、前任者に比べて告発した件数が少ないとか、本件の捜査になんと数億円も使ってしまったので格好がつかないとか、役人組織独特の立身出世の具に使われているようなのである。本稿は、監視委員会の行動がいかに多くの矛盾をはらんでいるかを、当事者だからこそ知りうる明確な事実をもって書き記すものである。

371370監視委員会はマスコミ各社に対して圧倒的に優越的な立場にある。それは、監視委員会は一方的にマスコミ各社に情報を「知らせてあげる」立場にあり、マスコミ各社も監視委員会の意向に反するような報道をすれば、当分の間情報を「知らせてもらえなくなり」、他のマスコミ各社に対し、圧倒的に不利な立場に追い込まれてしまうからである。監視委員会は、その圧倒的に有利な立場を利用してマスコミ各社を操り、巧みに情報をリークすることにより監視員会の意のままに世論を誘導できるのである。事実本件についても、強制捜査から一年以上もたった平成21年1月14日に毎日新聞、同年2月25日に読売新聞のそれぞれ社会面のトップ記事として、さらに同年6月4日には産経新聞の社会面にトップではないものの、かなり大きく取り上げられているのである。見出しだけ見ると、毎日新聞は「告発を視野に」とあったものが、その後の読売新聞では「告発する方針を固めた」と書かれ、最後の産経新聞にいたっては、ついに主体が監視委員会ではなく「東京地検特捜部が立件する方針を固めたもようだ。」とだんだん進展しているような三部作の構成になっている。これらの記事は、明らかに監視委員会等が都合のよい部分のみを強調し、都合の悪い部分を意識的に隠し、自らを正当化し、世論をその方向に持っていくために有力マスコミを使った悪質なリークなのである。その悪質なリークに加担したのが毎日新聞と読売新聞と産経新聞であることを覚えておいて欲しい。

まず、問題とされている事件について簡単に説明しよう。
当時ジャスダックに上場していたペイントハウスが、平成17年5月に行った約3億円の増資について架空増資等の疑いがあるということである(強制捜査直後の監視委員会からのリークでは相場操縦となっており、全く変わっているのだが、この点については後述する)。世に言う架空増資とは、増資の払い込み等で会社に支払われた資金が、実態のない取引等で投資家に還流していることを言う。ところが本件は、上記のリーク新聞記事すべてに図解された説明がついているので、それらの説明をあえて引用すると、
(1)投資家であるロータス投資事業組合がペイントハウスの新株予約権278,000株を引き受け、すぐに全株行使して、ペイントハウスには約3億4000万円の資金が実際に払い込まれている。このロータス投資事業組合の出資者は当社(ソブリンアセットマネジメントジャパン株式会社)である。
(2)ペイントハウスはこの資金のほぼ全額を使って、発注していたシステム開発の代金3億1500万円(消費税別)を支払った。このシステムがペイントハウスにとって事業再生のために絶対必要なものであったからである。
(3)開発代金を受け取ったシステム開発会社は、それで債務を返済した。その債務とは、その約二ヶ月前に、ある銀行への債務が海外ファンドに債権譲渡されていたものである。
(4)その海外ファンドの資金運用と管理を委託されていた当社(ソブリンアセットマネジメントジャパン)がその資金を預かった。

これでもって当社から出た資金が「還流」しており、つまり「架空増資」であるというのが監視委員会の主張である。前述のように「架空増資」とは、会社に増資で払い込まれた資金が、実態のない取引等で投資家に直接還流することであり、本件は全く別個の複数の案件(システム開発と債務の弁済と、さらには債務の弁済を受けた海外ファンドと当社との委託関係)の決済が同時期になったというだけである。さらに海外ファンドがシステム開発会社に対する債権を取得したのは、増資決定の約二ヶ月も前の話なのである。

さらに重要なことは、その増資の前後1年くらいの間に、当社がペイントハウスに貸付等で資金援助したのは総額50億円くらいになる。この増資による3億4000万円ほどは、援助総額のごく一部にすぎないのである。尤も、この約50億円は、さまざまな形で少しずつ回収しながら、また貸付等で援助して行ったものの合計ではある。その間の増資による調達は、この3億4000万円と、同時に行った2億4000万円のデッド・エクイティ・スワップと、その約3ヶ月後の10億円弱のみである(こちらの増資は、何も問題がないそうである)。

当社からの援助総額全体のごく一部が増資による資金調達であり、さらにその増資による資金調達のこれまたごく一部が本件増資によって調達した資金なのである。総額約50億円の資金援助をしたということは、その間にペイントハウスが総額約50億円の資金を使ったということであり、ペイントハウスが支払ったシステム代金はそのごく一部に過ぎないのである。つまり全体で約50億円の資金援助を行い、そのごく一部である3億4000万円の本件増資による資金が、たまたま順番で約50億円の資金使途のごく一部である3億1500万円のシステム開発代金の支払いに当たっていただけのことなのである。

監視委員会が問題としているのは、あくまでもこの3億4000万円の本件増資で入った資金がシステム代金の支払いに当たっていることだけで、当社がそれよりはるかに大きな資金をペイントハウスに援助していたことは、徹底的に無視しており、前述の毎日新聞と読売新聞にリークされている説明でも、あたかもこの3億4000万円のみが当社とペイントハウスの資金のやり取りのすべてであるように説明されている。悪質な情報操作なのである。

監視委員会が事情聴取(あくまでも任意のはずが、前述のように最初から犯罪者扱いし長時間拘束して恫喝をするのである)の際に作成してくる調書について言えることは、全く言っていないことを書いてくることはさすがにない。しかし、説明の流れの中で当方にとって重要なことをわざと抜いたり、逆になんでもないことに誇張した説明を加えたり、又は全然違うときに話したことが別の流れの中に挿入されたりしていて、結果としてニュアンスが全く違って取れるようなものが非常に多い。これに対して「おかしい」と申し入れると「全部自分で言ったことではないか」といい、「大事なこの点が抜けている」と言うと「どの部分を調書に入れるかは、こちらの決めることだ」といって取り合わない。当然署名を拒否すると、恫喝が始まるのである。それでも拒否すると、多分「自分が証言したのに、署名を拒否している」などの説明書きをつけて、こちらの印象を悪くする材料に使うのである。

このような事情聴取を30回以上も受けた、関係者(被疑者ではないはずである)であるサンライズ(ペイントハウスからシステム開発を受注した会社)の梶本社長は、余りにも過酷な取調べでとうとう精神に変調をきたし、さらにストレスから大腸がんになってしまったのである。監視委員会は、サンライズが開発してペイントハウスに納入した本件システムが、全くのガラクタであるということをでっち上げたくて、サンライズの社長でありシステム開発の責任者でもあった梶本に、何とか思い通りの証言をさせようと、それこそ連日過酷に取り調べた結果なのである。もちろんシステムは正当に開発されている。この責任は誰が取ってくれるのか?(以下、次号に続く)

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多摩センター売却時も裏金もらっているらしい

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