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2009年2月24日 (火)

【特別寄稿】日本郵政・西川善文社長の「犯罪」を糺す(下)

Nishikawa07年10月1日、郵政民営化によって、「独立行政法人郵政簡保機構」が誕生した。その資産は、郵便貯金約130兆円、簡易保険約110兆円。つまり、240兆円もの巨額資金を保有する世界最大の金融機関が誕生した。

この郵政簡保機構は旧勘定として日本郵政株式会社と分離されている。同機構には、旧郵政省の総務審議官であった平井正夫(日本データ通信協会理事長)が初代理事長に就任した。日本郵政と郵政簡保機構との分離は、国民の財産である同機構を〝捨て石〟として資本の餌食にするためである。

かつて道路公団民営化のプロセスでも、民営化会社と特殊法人日本高速道路保有・債務返済機構との分離があり、40兆円の債務がこの特殊法人に飛ばされた。また、国鉄の分割民営化では、旧清算事業団(承継団体=鉄道建設・運輸施設整備支援機構)に巨額債務が押しつけられ、結局、国民の血税であがなわれた過去を決して忘れてはいけない。我々は、郵政簡保機構の分離設立の裏にある真実を知るべきである。

郵政簡保機構は130兆円の資産を西川善文の息のかかった三井住友系の信託銀行に預託した。奇策を弄したマイナス10億円という入札額により、「日本トラスティサービス信託銀行」(以下、日本トラスティ)は、130兆円の資産を預かることに成功した。よほど悪知恵の働くアドバイザーが背後にいたのであろう。

日本トラスティの株主は3社のみである。三井住友系の「住友信託銀行」と「中央三井信託銀行」、そして国有化された「りそな銀行」が、それぞれ3分の1の株式を保有している。つまり、当時、権力者であった小泉純一郎竹中平蔵が、影響力を行使できる国有銀行たる「りそな銀行」と、西川善文の影響下にある住友信託と中央三井信託の3行が、日本トラスティのオーナーというわけだ。この日本トラスティは、小泉、竹中、西川の3者にとって、郵政簡保機構の巨額資金を移転させるハコとして最適であった。

日本トラスティは、宮内義彦が経営するオリックスを救済するため、株式を買い支え、結果、約15%を保有する同社の筆頭株主に躍り出ている。オリックスは、CDS指数が1912・50(09年2月20日現在)と異常な数値を示しており、有利子負債も5兆7000億円に達する。しかし、宮内は郵政民営化の功労者として、報酬を受け取り続けている。それがオリックス救済であり、国民の金が注ぎ込まれているのだ。

一葉散って天下の秋を知る。オリックスの筆頭株主を知って郵政民営化の本質を知る。「郵政民営化」の本質とは、対米従属化と国内利権化のさらなる進展である。それが郵政資金による米国債の購入となる一方で、郵政資産の国内売却という形になってあらわれている

ちなみに、日本郵政グループ各社の主な不動産だけでも、簿価で2兆8400億円に達する。この不動産の売却を利権化したのが西川善文であり、その実行部隊は旧三井住友銀行から引き抜いた「チーム西川」である。周知のように、横山邦男専務執行役が現場指揮官として暗躍した。物議を醸した「かんぽの宿」や「旧郵政物件」の不可解な売却問題は、西川および「チーム西川」らの経営責任が問われてしかるべきだ。

郵政の国内利権化を進める上で、〝マフィア銀行〟である旧住友銀行出身の西川善文は、もっとも相応しい人物だった。しかし、彼らが予想だにしなかった経済恐慌が世界を襲い、国内の政治・経済状況も完全に流動化をはじめた。小泉を筆頭とする「新自由主義」が政権内部でも動揺を来たしていることに、それは端的にあらわれている。

こうした政治・経済的な流動化が、日本郵政をめぐる利権問題を今回、〝スキャンダル〟の形をとって先鋭的に噴出させた。したがって、西川の辞任および「チーム西川」らの日本郵政からの排除は、様々な意味で今後の大きな試金石になろう。同時に小泉、竹中の「任命責任」も本来問われてしかるべきだが、今回の一連の問題がどのように決着していくのか、注視する必要がある。(完、敬称略)

【文責・企業犯罪研究会】

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コメント

小泉・竹中・西川・宮内、
この4人が極悪売国カルテットってのは周知だろうけど、
表にでてこなくて甘い汁だけ吸ってのうのうとしてんのがいるよね?
少なくても3人は確定かな?

西川日本郵政社長の懐刀、敵前逃亡か
http://www.data-max.co.jp/2009/02/post_4694.html

日本トラスティは企業年金などのカストディとして使われてるのであり、自己勘定における純投資で個別株を保有することはしません。

そんなことは常識。郵政の金でオリックスを買い支えていることが問題じゃねえの。

この話、いつの間にやらオリックス叩きになってるけど。
天下りにいったいどれだけのかんぽの宿が使われてたか。
マネージャ支配人、話したこと誰でもあるでしょうに。
踊らされてるのは誰かよく考えた方がいい。
役人の天下り先が民営化で消える、そういう抗争。
どっちもどっちとしか言えないけど、少なくとも価値はとっくに毀損してるんだけどな。

この問題を考えるときに、二つの問題を混ぜて話して、今回の本質を見えなくしている輩が多い。
二つの問題とは、
一つ目は、「役人がかんぽの宿を天下り用に作ったことはけしからん」という点。
二つ目が、「かんぽの宿の売却方法に不透明なところがあり、オリックスへの売却には不正があった」という点である。

一つ目については、誰しも同意するだろう。
二つ目については、利益を受ける側の人達、それ以外の人達では考え方が違う。利益を受ける側の人達にとってはその事実を肯定したくないのであろう。
この二つの問題を混ぜて話すことにより、今問題となっているのは二つ目の問題であるのに、一つ目の問題を強調することにより、論点のすり替えが行なわれていることになる。

ディベートの常套手段だ。
一部の輩は、いつもこの方法を使っているようだね。
そろそろこの方法も化けの皮が剥がれやすくなっていることをお忘れなく。

いろんな意見、見解があるが、問題はただ1つである。西川善文社長の「犯罪」を糺すというより、大きな騒動の裏にはいつも中央官僚が主役である事を認識しないといけない。
日本郵政の実際の制御は、西川社長ではない。今度のいろんな問題を実際に実行した中心は郵政官僚である。日本郵政の社員はこの間まで官僚であり、今はこの騒動を静かに見ている。
運よく行けば、目の上のたんこぶの西川社長以下の役員が居なくなってしまうので、ほくそ笑んでいる。
我々はあらためて、『かつて道路公団民営化のプロセスでも、民営化会社と特殊法人日本高速道路保有・債務返済機構との分離があり、40兆円の債務がこの特殊法人に飛ばされた。また、国鉄の分割民営化では、旧清算事業団(承継団体=鉄道建設・運輸施設整備支援機構)に巨額債務が押しつけられ、結局、国民の血税であがなわれた過去を決して忘れてはいけない』と書いてあるように、自民党政権の不出来が極大化したら、いつも最終的には民営化以外に方法が無くなり、問題の本質が見えなくなる。
問題は①長期自民党政権のいい加減な政策運営、②それを支えておる多くの官僚組織が自民党を見て、国民を見ていない事、 ③どんな時でも官僚は人員削減もなし、給与削減もない。反対に関連会社が多く作られて、天下り場所が増える可能性もある。
我々が注意すべきは、事の本質を西川問題に矮小化されて、いつの間にか「西川社長が解任されたら、問題が解決した」ように終わる事である。どこに問題の本質があるか・・・を考える事が大切である。

郵政の資産 簿価で記してるところに情報誘導が見られる こんなものは売れてなんぼ 若干は甘いところもなければ誰も引き受けない 現にオリックスとの話がおしゃかになった後 誰も手を挙げないではないか このまま持ち続けて赤字垂れ流しを続けるほうが血税の無駄遣い この部分だけ取り上げてどうする それならむしろ過去に天下り先など利権がからんで無駄遣いした連中を表に出せ。

確かに国民の税金で購入したものを安く売った・・・それは問題ありだけど、
国民の税金で不要なものを購入していたのは誰なのでしょうか?
そのことは、絶対に忘れてはいけないと思うんだけど・・・
喉元過ぎれば…で、忘れてるんじゃないのでしょうか?
社会保険庁の件にしても
官僚たちが甘い汁を吸っているの忘れちゃいけないんじゃないかな?
民間での西川社長に、お役所仕事の方たちのあま~い考えにお灸をすえてほしいなぁ

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