【真相レポート】東証1部「東栄住宅」の暗部、〝聖蹟桜ヶ丘〟物件を追う(2)

本誌に特別寄稿している企業犯罪研究会が、今月発売の「紙の爆弾」09年1月号に有名事件物件〝聖蹟桜ヶ丘〟の核心をつくレポート(=左写真)を寄せている。そこで、同レポートを基礎に、本誌が独自入手した資料も交えながら再論してみたい。
周知のように今年11月7日、警視庁生活経済課は、和牛商法「ふるさと牧場」(東京・港区)の相田勇次社長ら同社幹部6人を詐欺容疑で逮捕した。相田社長らは設立から約12年間で全国の約1万4000人から約387億円を詐取したとみられ、そのうち226億円8000万円ほどが未返還になっているという。
同レポートは、この未返還になっている約226億円のうち、少なくとも32億円が「リバーサイド開発」(旧東洋畜産)側に流れたと指摘する。当時はまだ東洋畜産という社名だった同社は96年7月16日に、「ふるさと共済牧場」(現ふるさと牧場)にM&Aされた。同牧場の役員だった伊藤博夫氏と、東洋畜産ならびに同社株主22人の代理人らの間で株式譲渡などを締結したのが左の協定書である。同協定書は東洋畜産の発行済全株式を15億円で伊藤氏側に譲渡すること、さらに伊藤氏の代理人である飯塚孝弁護士に15億円を預託し、東洋畜産の債務を処理することなどを骨子としていた。全株式の譲渡予定日は同年7月29日とされた。ちなみに、伊藤博夫氏は旧伊藤銀証券(現エース証券)の元社長その人である。

そして、ふるさと共済牧場からこのM&A資金30億円に見合う27億円が確かに支払われていたと見られるのだ。それを裏付ける一つの資料が左に掲げた同牧場の三菱東京UFJ銀行「普通預金口座」で、全株式譲渡予定日の7月29日に同口座から27億円の資金移動の痕跡があった。さらに、ふるさと共済牧場の〝影のオーナー〟と見られる南勇二氏に対し、同協定書の締結日7月16日に5億円が振り込まれていた。それを示しているのが、左のもう一枚の写真の「振込受付書」である。
つまり、東洋畜産のM&Aに関する協定書には、ふるさと共済牧場の名は一切出てこないが、同牧場から和牛以外の目的で巨額資金が流出したことは間違いないと見られる。さらに重要なのは、東洋畜産という会社には、聖蹟桜ヶ丘の物件を所有する他は何の資産価値もなく、流出した資金は実質上、土地買収に使われていたということである。
(以下次号に続く)
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