東証1部クミアイ化学工業、過去にも農薬150トンを大量投棄していた
本誌既報のように、さらなる汚染地域の拡大が懸念される、東証1部「クミアイ化学工業」(望月信彦社長=左写真)の「農薬投棄」問題。もともと同社は昭和24年、「庵原農薬」として静岡市清水区(旧清水市)に設立されたのが発祥で、その後、昭和43年に現社名に変更された。同社の筆頭株主は「全国農業協同組合連合会」(JA全農)で、発行済株式の約3割を占めている。同社が生産する除草剤、殺虫剤などの農薬は、そのほどんどがJA全農を通じて全国の農家に安定的に販売されているという。このように同社は実質上、JA全農支配下の農薬専業メーカーと言ってよく、その役員の多くも全農出身者である。
今回農薬などの有害物質を投棄していたのが発覚したのは、静岡市清水区の清水工場近くの民有地だった。ところが、クミアイ化学は過去に、同じ静岡県内の別の所で農薬150トンを投棄していたことが分かった。左に掲げた写真が、それを伝えた『毎日新聞』静岡版(昭和46年7月20日付)。同記事によれば、旧・磐田郡福田町(現在は磐田市に編入)でイモチの農薬プラスチン150トンを、工場進出予定の敷地内で埋めていたという。当時、この農薬はDDT、BHCなどの規制農薬でなかったため、農薬取締法には触れなかったが、「こんなに大量に埋めて絶対影響が皆無とは言えない」「非常識もはなはなだしい」など地元から怒りの声がわきあがった。クミアイ化学は、この農薬を昭和41年から生産していたが、43年に同農薬を使用した稲ワラや土を使ったところメロンやウリに奇形が出たところから生産を中止し、300トンを回収。そしてたまたま工場新設することになった福田町の敷地に埋立て処分したという。
このようにクミアイ化学は、処分に窮した農薬を〝ドサクサ〟に紛れて投棄していた前歴を持っていた。実は、同社による「農薬投棄」はこれに留まらない疑いが濃厚なのだ。前回記事に登場した同社元社員の証言によれば、清水工場の敷地内にも大量の農薬が埋められているという。この証言が事実なら、もはやその社会的責任はクミアイ化学一社に留まらず、JA全農にも波及しかねない大問題だ。
【参考記事】
東証1部・クミアイ化学工業の「農薬投棄」問題で、新たな土壌汚染の事実が発覚
http://outlaws.air-nifty.com/news/2008/11/post-0e7b.html
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