新銀行東京で不正融資を繰り返していた青木千代美容疑者は〝詐欺常習犯〟だった!?
新銀行東京(本店・東京都新宿区)の融資をめぐる詐欺事件で逮捕された元行員の青木千代美容疑者。同容疑者は毎月1億円単位の融資を実行し、07年3月に退職するまでに約100社に総額約23億円の取引を成立させていた。しかし、そのうち十数社への実行分、約3億6000万円分が貸付先破綻の末に未回収となっている。
実は、青木容疑者はヤマシナのMSCBを仕切った暴力団グループの実行犯だったのである。新銀行東京のスキャンダルを嘆く石原都知事は、金融機関を司る責任者の人選を誤ったとしか言いようがない。新銀行東京はビー・エヌ・ピー・パリバ信託銀行を居抜きで買って社名変更したような会社だ。「貸金業のド素人を経営陣に抜擢スカウト」⇒「現場のワルは好き放題」としか考えられない。
大証2部上場のヤマシナ(=左写真)は、2000年頃に4000円近い株価を示現した、というセールストークで、〝インチキ増資〟を繰り返している会社だ。その責任者が青木容疑者だった。2000年3月高値 3830円⇒2008年安値 19円
ヤマシナ 平成16年3月期 中間決算短信(連結)
平成15年11月26日
常務取締役総務部長 青木千代美
昭和27年2月15日生
昭和45年4月㈱住友銀行入行
平成2年8月㈱住友銀行東京中央支店副参事
平成12年8月当社入社総務部財務部長待遇
平成13年1月当社経理部部長待遇兼経理課課長
平成13年6月当社総務部長(現任)
平成13年6月当社取締役に就任
平成13年9月ジェイ・ランド㈱取締役に就任(現任)
平成15年2月㈱山科サービス取締役に就任(現任)
平成15年6月当社常務取締役に就任(現任)
http://qoe.jp/file/E00305DV1
青木容疑者は、ヤマシナ在職中の03年7月(平成15年)に自己破産していたという。ところが、不思議な事に同年11月26日発表の同社9月期中間決算報告書では、引き続き常務取締役総務部長の肩書きで登場していた。04年からは専務取締役総務部長の佐々木正義氏と交代している。青木容疑者は株式投資の信用取引で多額の損金を出し、東京地裁で破産を宣告されていた。
しかし、青木容疑者は破産後も隠匿財産で株式投資を続けていた。逮捕容疑となった金融ブローカーの渡部善和容疑者、大丸正志容疑者(住吉会系元組員)などから受け取ったリベートの約400万円を、証券会社にある自分の口座に入金していたことも判明。2人との関係はヤマシナ在職中に知り合った、仕手戦のグループ(盆仲)だという。
【参考記事】
「ヤマシナのMSCB譲渡益に国税局が調査」(07・12・30朝日新聞)
大手ネジメーカー「ヤマシナ」(本社・京都市)が発行した新株予約権を利用し、投資額の10倍もの利益を上げる仕組みに投資した関東、関西、東海地方などの約15の個人、企業が東京、大阪、名古屋などの国税局の税務調査を受け、総額で約40億円の申告漏れを指摘された。
「ヤマシナ」の私募CB 80億円調達術とその行方(財界展望03年11月号)
究極の「私募債」錬金術の原点を追跡、わずか3年で80億円を調達した「究極の錬金術」の全貌とは。
(本誌・宝田豊)
« 【注目記事】『紙の爆弾』12月号「芸能界への入口としての〝新宿2丁目〟」 | トップページ | 【ミニ情報】大麻・覚せい剤で逮捕された元AV女優の倖田梨紗、エイベックス系芸能プロ「フィットワン」関連の所属 »
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130981/43055621
この記事へのトラックバック一覧です: 新銀行東京で不正融資を繰り返していた青木千代美容疑者は〝詐欺常習犯〟だった!?:
« 【注目記事】『紙の爆弾』12月号「芸能界への入口としての〝新宿2丁目〟」 | トップページ | 【ミニ情報】大麻・覚せい剤で逮捕された元AV女優の倖田梨紗、エイベックス系芸能プロ「フィットワン」関連の所属 »
コメント