【特別寄稿】みずほ信託銀行のアキレス腱「京橋プロジェクト」、魑魅魍魎の百鬼夜行"漆黒の闇〟を暴き出す(3)

前回も記したように、「アーバンコーポレイション」(房園博行社長)は、07年2月7日付の「ニュースリリース」で、連結対象の特別目的会社(SPC)が保有する京橋3丁目の不動産を東京建物に譲渡したと発表した。
しかし、当該不動産の信託受益権を07年3月15日に購入したのは「京橋開発特定目的会社」だった。この「京橋開発」の優先資本金417億円は、みずほグループの一員であるみずほ信託銀行および東京建物が出資したと推定される。2社はみずほグループの中でも同じ芙蓉グループに属する。
ここで疑問なのは、不動産のプロであるアーバンが、しかも〝不動産ミニバブル〟の絶頂時に、東京建物に譲渡予定の733億円を諦めて、京橋開発に売却したのかという点である。アーバンは過去に、倒産隔離のためのビークルであるSPC群を操作し、莫大な利益を上げてきた経緯がある。
実は、この物件は26筆によって構成されている。そのうち最後の1筆がキャセイ不動産の所有で、今年の3月31日になってようやく京橋開発に所有権移転された。しかし、〝地雷源〟と言うべき問題を抱える3筆があった。しかも、その3筆は当該物件の中核を成していた。何故なら、3筆のうち1筆が中央通りに面しており、物件の〝表玄関〟に該当していたからだ。この3筆に瑕疵があれば当該不動産の価値は当然半減する。3筆の所有権者は「塚本商事機械(株)」(塚本正進・代表取締役)であった。
塚本商事機械は大正14年の創業から85年の社歴を誇る会社である。塚本正進は東洋大学の現理事長でもある。登記簿謄本および信託原簿から3筆の履歴を概説すると、02年9月、みずほ信託銀行に信託を目的として所有権が移転している。委託者と受益者が塚本商事機械で、受託者がみずほアセット信託銀行(現みずほ信託銀行)であった。
その後、受益権は以下のように転売されている。
「(有)エフ・アール・ディベロップ」(02年9月)
「(株)岩田産業」(05年8月)
「(株)京橋プロジェクト」(06年3月)
「京橋開発特定目的会社」(07年3月)
同時に、この3筆をめぐって魑魅魍魎が百鬼夜行した。「3筆の売却権を持っている」と称する「(株)市村企画院」(代表取締役 市村義明)が暗躍していたのだ。(以下次号・敬称略)
【文責「企業犯罪」研究会】
【冒頭左写真=市村企画院によって偽造された「売渡承諾書」】
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