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2007年7月

2007年7月26日 (木)

【ミニ情報】〝エビ・マルチ黒岩勇〟が理事だった財団法人で山崎拓氏が講演

Image1751本日発売の「週刊新潮」でも記事になった、エビのマルチ「ワールドオーシャンファーム」。同社トップの黒岩勇氏が、(財)日本奉仕会の他に、(財)日本経営者協会の乗っ取りを計画していたことは、本誌でも既報の通りだが、同協会が主催する、「2007年夏季  全国経営者大会」が、ホテルインターコンチネンタル東京ベイ(浜松町)で開かれ、第一日目が本日終了した。

大会では、各界の著名人が昨今の経営環境などについて講演を行ったが、トリを飾ったのは山崎拓・衆議院議員(=写真)。選挙直前という時期もあってか、会場にはテレビカメラ数台が持ち込まれ、マスコミも多数詰めかけていた。

同財団の理事に名を連ねていた黒岩氏の名前は、この6月28日になされた登記によると、昨年の12月25日に辞任したことになっている。もし、黒岩氏が入り込んだままだったとすれば、〝茶番劇〟どころでは済まず、ヘタをすれば新たな〝ダマシの材料〟になっていたかもしれない。大会は明日の二日目をもって終了するが、予定されていた、渡辺喜美・衆議院議員の講演は、選挙応援のため取りやめとなった。

2007年7月23日 (月)

【ミニ情報】鹿児島地検、〝街宣傷害〟の因果関係を立証するのは困難と判断

Dscn0814鹿児島県警がまた〝大恥〟をかいてしまったようだ。本誌既報のように、奄美大島の砕石会社を批判する街宣活動を展開していた右翼・民族派メンバーら10人を、鹿児島県警は傷害容疑などで逮捕していた(当初、7月2日に9人が逮捕されていたが、その後、1人が追加)。

ところが、鹿児島地検が拘置期限ぎりぎりの7月20日に下した判断は、「処分保留による全員釈放」だった。地元紙の21日付「南日本新聞」(=写真)によれば、同地検は「街宣と心的傷害の因果関係について、現時点での立証は難しい、と判断した」という見方を伝えている。同地検の次席検事は「(右翼らは)街宣活動自体は認めたが、動機や共謀関係などで十分な証拠が得られなかった。引き続き捜査し、最終的な処分を決める」と話しているという。

すでに本誌では、今回の街宣活動を指導した民族派「心道誠会」の大山英人会長に直接、取材し、「街宣そのものに違法性はなかった」との心証を得ていた。しかも、砕石会社の女性役員が出していた被害届けは、「頭痛や不眠など約3カ月の治療を要する心的傷害」など極めて曖昧な内容であり、はたして街宣との因果関係を公判で立証できるのか、という〝当たり前〟の疑問を提示してきた。本誌記事を読んだ警視庁幹部OBも、「街宣を取り締るには、脅迫、恐喝、威力業務妨害などを適用するのが普通で、たしかに傷害というのは聞いたことがない。警察庁も今回の件は色んな意味で注目しているようだね」との感想を洩らしていたほどだ。

連日6時間以上の警察の取調べに対して完全黙秘した大山会長は釈放後、本誌の電話取材に次のように応えた。「取調べの刑事が東京アウトローズの記事を私に見せて、『何が第2の志布志事件だ。200%起訴は間違いない』と罵声を浴びせられた。しかし、鹿児島県警は1年がかりで行ってきた捜査でも、私たちを起訴できなかった。最初から〝逮捕ありき〟の完全な見込み捜査だったのです。検察の最終的な処分はまだ決まっておらず予断は許しませんが、今回の事件が鹿児島県警による違法な捜査であったことを広く世間に訴えていきたい」

鷲見一雄氏の司法ジャーナルも、「地方警察は痴呆状態という親父ギャグで済むのか」というコラムの中で、今回の事件について取り上げている。鹿児島県警が今後、厳しい検証に晒される事案をまた一つ抱え込んでしまったのは間違いないだろう。

【お知らせ】宝田豊・新マネー砲談、本日更新

本誌好評連載中の宝田豊・新マネー砲談。本日、「株主優待は猿の餌付け」という〝刺激的〟なタイトルの記事をアップしました。もちろん、内容も〝過激〟です。下記のリンク先からご覧下さい。参考までに冒頭部分を紹介しておきます。
http://outlaws.air-nifty.com/takarada/

<株主優待は猿の餌付け>

*株主優待制度は「株式持合い制度の嫡出子」
*赤字会社が行う株主優待は「タコ配に等しい愚挙」

株式投資は資産運用であり、「貰い乞食のシノギじゃないよ」と嫌味の一つも言いたくなる。株主優待制度は日本独特の奇習であり、外国の証券市場では考えられないという。外国の株主に対する収益還元は、配当金支払いや自社株買いで行われるからだ。我が国の場合、配当金支払いは会社法によって、配当可能利益の計上を前提とする。しかも定時株主総会の決議が必要だ。配当金支払いは利益処分の項目に計上される。

ところが株主優待は、会社法の規定がないうえに株主総会決議も要らず、取締役決議のみで実施できる。そのとき、株主優待制度は以下の一項目として処理される。
(1)交際費、(2)売上から控除、(3)広告宣伝費、(4)その他販管費、(5)利益処分項目

2007年7月20日 (金)

【ミニ情報】鹿児島県警、街宣に〝傷害容疑〟を適用した民族派メンバーらを「全員釈放」

Dscn0813本誌既報のように、鹿児島県警は7月2日、右翼・民族派メンバーらの街宣活動に対して〝傷害容疑〟などを適用。9人もの大量逮捕に踏み切っていたが、拘置期限が切れるギリギリの本日になって全員を釈放した模様だ。本誌は今回の事件について、「街宣活動そのものに違法性がなかったため、鹿児島県警は〝無理な容疑〟を仕立てたのではないか」などの疑問を呈していた。詳細が分かり次第、お伝えしたい。

【写真】警察発表を〝鵜呑み〟にし、「右翼逮捕」を仰々しく報じた地元紙

【注目記事】鷲見一雄『朝鮮総連本部売買 蟻地獄にはまった元検事長』

Dscn0812司法ジャーナルの鷲見一雄氏が月刊「タイムス」8月号に、朝鮮総連中央本部の売買をめぐる詐欺事件で逮捕された緒方重威、満井忠男両容疑者に関して注目すべき記事を執筆していた。鷲見氏は両容疑者とかねてから親交があったが、05年頃から〝異変〟を感じていたという。以下に同記事を要約して紹介する。

満井氏は不動産業者を集めて「日本経済再建協議会」を結成し、90年に実施されたいわゆる「総量規制」に反対する一方で、東京とは別に長崎プリンスホテルのオーナーとなり、東京、長崎の2箇所を拠点にしていた。98年3月19日、満井氏は債権回収妨害の容疑で警視庁捜査2課に逮捕。はじめは安田好弘弁護士を弁護人にしていたが、途中で緒方弁護士にチェンジ。ここから緒方・満井両氏の交流が始まったという。

「さて、筆者(鷲見一雄)は現在、交流はないが、2年ほど前までの5年間は満井・緒方両氏と親交があった。親交といっても、筆者は満井氏の長崎を拠点にした仕事に限られており、満井、緒方氏が長崎以外で何をやっていたかはほとんど関与していないが、その頃の2人にさしたる異常さは感じられなかった。
 異常が感じられるようになったのは三正、長崎プリンスホテルの所有会社の破産に続き満井氏個人も破産した05年以降だ。この年、満井氏は長崎を撤退。緒方弁護士も御正・市原法律事務所から独立した。
 この頃から、満井氏はそれまでの『事業家』然とした風格や言動は消え、完全な利権仲介ブローカーになった感じを受けた。筆者は危険を感じ遠ざかった」

そして、同記事は彼らの〝異変〟のひとつとして、次のようなエピソードを紹介している。05年2月26日、満井氏から鷲見氏のもとに、「緒方弁護士と一緒に1億円の詐欺に遭った」などという内容の電話があったが、その後、回遊式の庭園で知られる「何有荘(かゆうそう)」(京都市)をめぐる詐欺事件で、満井氏が1億円を騙し取られていたことが分かったという。同事件は、日本工業社長の大山進容疑者らが、京都地裁で競売中の何有荘の担保権抹消や立ち退き費用名目で金を騙し取ろうと計画。虚偽の買い付け協定書を満井氏らに示し、架空の売買話を信用させていた。

ここで面白いのは、鷲見氏がある2課ベテラン刑事の次のような言葉を引いている点だ。「苦しくなった事業家が、1億円騙されたと言ったら、5倍の穴があいていると思いなさい」

こうして、六本木のTSKビルにまで手を出した緒方・満井コンビの転落が始まった。「破産して会社を潰した老人に大金を稼がせてくれるほど、事件物の不動産は甘くないというのが常識である」と鷲見氏は断じている。詳細は月刊タイムス8月号を ご覧いただきたい。

2007年7月18日 (水)

【お知らせ】宝田豊・新マネー砲談、「航空行政批判」第2弾記事を掲載

本誌好評連載中の宝田豊・新マネー砲談。第2弾の「航空行政」批判を本日アップしました。下記のリンク先からご覧下さい。

<反省する国と居直る国>

*日本航空の〝過去の栄光〟は公的助成の成果
*「オープンスカイ」?糞食らえ!

http://outlaws.air-nifty.com/takarada/

2007年7月17日 (火)

【ミニ情報】湯河原・老舗旅館「天野屋」、〝文化財〟申請・登録後に転売

Dscn0787Dscn0802_1誌既報の天野屋旅館(神奈川県湯河原町)は、「登録有形文化財」として認められた直後に転売されていたことが分かった。

写真は天野屋の土地登記簿謄本。甲区をみれば一目瞭然だが、この6月29日に、東証1部上場の会員権販売会社「リゾートトラスト」(本社・名古屋市)へ売買により所有権が移転している。実は、この取引には東京都内の不動産会社が介在していた。

乙区に目を転じると、「クリスタルゲート」という会社が昨年3月15日に根抵当権10億円を設定していたことが分かる。ファイナンスは横浜銀行湯河原支店。ある地元関係者は次のように話す。
「土地・建物だけではなく、旧所有者である有限会社・天野屋の全社員権もクリスタルゲートに譲渡された。そのため、土地・建物の所有権移転登記をする必要はなかった。天野屋の評価額は約13億円だったが、外観の保存などを条件に相当割安な額になったようだ。旧持ち主を説得するため、湯河原町の有力者も動いたと聞いている」

こうして天野屋旅館の新しい所有者となったクリスタルゲートは昨年10月、文化財保護法57条1項に基づく「登録有形文化財」の手続きを申請。その後、文化財審議委員会などを経て、この6月に晴れて天野屋は「登録有形文化財」として認められ、あとは今月の官報告示を待つだけという状況になっていた。

ところが、今月の初めになって、クリスタルゲート側は突然、「登録有形文化財」の取り下げを出来ないか、窓口である湯河原町教育委員会に問い合わせてきたという。まさに、クリスタルゲートが、リゾートトラストに天野屋を転売した直後の出来事だった。そのため、地元では「天野屋が取り壊されるのではないか」と危惧する声が早くも出ている。

さらに、クリスタルゲートは「最初から転売が狙いだったのではないか」(前出の地元関係者)との疑惑も浮上している。同社は平成17年12月に設立(池口正浩・代表取締役)。その僅か3ヵ月後に天野屋を買収していた。
「クリスタルゲートは、天野屋を地上げするために急遽、つくったような会社で、旅館経営のノウハウや資金など元々持ち合わせていなかった。今回、クリスタルゲートが手にした転売益は5億円以上で、ずいぶん荒っぽいことをすると評判になっている」(前同)

どうやら、伊藤博文や夏目漱石ら著名人が定宿としてきた「天野屋旅館」が〝危機〟にあることだけは間違いなさそうである。

2007年7月16日 (月)

【ミニ情報】ワールドオーシャンファーム・黒岩勇らが「財団法人乗っ取り」を画策

Dscn0805Dscn0806本誌で再三取り上げてきたエビ養殖マルチ商法の「ワールドオーシャンファーム」。同社トップの黒岩勇氏は過去に、「ユーゼン」、「IASプロデュース」などといったマルチ会社を立ち上げては潰し、その都度、全国の人達から何百億円もの金を吸い上げてきた。すでに報道にもある通り、ワールド社は刑事告訴されており、エビ養殖事業の〝インチキぶり〟は白日の下にさらされた、と言っていいだろう。ところが、この黒岩氏をめぐって新事実が判明した。

黒岩氏らワールド社の役員が、「日本経営者協会」という財団法人の理事に名を連ねていたのだ。同財団は昭和60年に設立、現在は東京・銀座に事務所をかまえている。過去に、前田勝之助・東レ名誉会長、弓倉礼一・旭化成相談役、松田昌士・JR東日本元会長など有名財界人が理事に就任していたが、いずれも昨年6月に退任していた(登記は昨年10月)。これらの有名財界人に代わって、同財団に入り込んできたのが黒岩氏らである。関係者によると、すでに同財団は黒岩氏らに乗っ取られている可能性が高い、という。

本誌既報のように、黒岩氏は、財団法人「日本奉仕会」(初代理事長・故吉田茂)も金にあかせて買い取っていた。こうした休眠財団を利用して、新たな〝詐欺の舞台〟にしようとしていたのであれば言語道断だろう。

ところで、当の黒岩氏はといえば現在、消息不明。関係者の間では、国内、アメリカ、フィリピン、さらにはキューバ逃亡説まで出ているという。

2007年7月14日 (土)

【ミニ情報】東京新聞が1面トップで報道、OHT株損失「株価操縦容疑で捜査へ」

Dscn0804東京新聞は13日付夕刊の1面トップ(=写真)で、さいたま地検特別刑事部がOHT株に絡む株価操縦容疑の本格捜査に乗り出した、と伝えている。

すでに本誌では、さいたま地検に別件で逮捕されていた関澤賢治容疑者が、OHT株増資(05年6月)にも関与していた可能性が高いことなどを指摘してきた。東京新聞の記事は、関澤容疑者との関連について触れていない。しかし、同容疑者を逮捕したさいたま地検が引き続きOHT株の本格捜査に乗り出すという一連の流れは、やはり同容疑者が〝キーマン〟の一人だったことを強く示唆するものだ。

ある証券業界記者が次のようにいう。「椿弁護士が失跡しているため、高澤がどこまで供述しているのかが最大のポイントでしょう。いずれにしても椿弁護士は、高澤らに捜査の手が及びそうになり、慌てて姿を消した、という線が強くなってきました」

さいたま地検による今後の捜査が注目されるが、今回の事件を見ていると、「大盛工業」の株価操縦事件を思い起こさざるを得ない。この時は、キーマンの大場武生容疑者(指名手配中)を捜査当局が取り逃がしたため、背後にいた〝黒幕〟をあぶり出すことはできなかった。いずれ椿弁護士にも「逮捕状」が出ることになると思われるが、その場合、早期の「身柄確保」が重要だろう。

【追記】本誌・宝田豊が「鉄砲取引」について詳しいコメントを寄せている。非常に参考になるので、ぜひお読みいただきたい。今回のOHT株は、借名口座を使い信用取引の追証を支払わなかった新しいタイプの「鉄砲事件」と言える。

【追記2】東京新聞14日付朝刊で、関澤被告(川上塗料の株価操縦容疑で6月に起訴済)とOHT株の関連などについて触れている。また、同記事は、さいたま地検特別刑事部が13日、椿弁護士の事務所など関係先を家宅捜索した、と報じた。一方、時事通信は、椿弁護士が借名口座に絡む「詐欺容疑」でさいたま地検に刑事告訴されたことを伝えている。

【追記3】読売新聞は14日、15日の両日、OHT株に関連して次のように伝えている。今回の借名口座による未払いは「30社以上の証券会社」に及び、その被害総額は100億円に達するという。椿弁護士らは、06年ごろからゼネコン幹部ら10数人の知人に依頼して銀行口座と証券口座を借りていた。その口座数は「少なくとも50口以上に上る」としている。また、川上塗料の株価操縦容疑で、関澤被告と共に逮捕・起訴されていた中前祐輔被告も、椿弁護士の依頼に応じてOHT株を売買していたという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070714i104.htm?from=main1
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070715i301.htm

 

2007年7月13日 (金)

【お知らせ】宝田豊・新マネー砲談、今度は「航空行政」に切り込む

本誌好評連載中の「宝田豊・新マネー砲談」。ご存知のように、「JAL問題」追及は8弾を数えたが、今度は「日本の航空行政」に切り込んできた。そして、「局あって省なし、省あって国家なしの伝統は健在」、「国土交通省のゴリ押しを盾にJALは悠々自適」というのが宝田の結論だ。詳細は下記のリンク先からご覧いただきたいが、冒頭部分をここで紹介しておきます。
http://outlaws.air-nifty.com/takarada/

<成田はアジアのシャッター街>

「経済社会のグローバル化が進展し経済連携の制度化が拡大する中、産業の一分野であるとともに経済社会活動を支えるインフラである航空輸送についても、変革の波が押し寄せている。東アジアは経済成長を達成する過程で域内の貿易関係が緊密化し人流・物流も活発化しているが、将来にわたって活発な経済社会活動を維持し我が国の国際競争力を確保していくためには、国際交通インフラとして旺盛な需要に対応した航空輸送サービスを柔軟に供給していかなければならない。このためには、航空会社ができる限り自由な競争環境の下で航空ネットワークの拡大や運賃・サービスの多様化を図れるよう、東アジアの航空市場を段階的に自由化していくことが重要である」

なーんて話は机上の空論、青臭い大学院生の博士論文と切り捨てるのが日本政府のホンネなのである。すなわち、頭の中身は 「 国益とはナショナル・フラッグ・キャリアの利益 」 と誓った1953年制定の日本航空株式会社法から一歩も踏み出していない。真の国益とは国土交通省の天下り保全およびナショナル・フラッグ・キャリアの利権なのである。

2007年7月11日 (水)

【ミニ情報】有名弁護士が関与したOHT株「鉄砲事件」(3)

Dscn0764大証2部上場・川上塗料の株価操縦容疑で6月上旬に逮捕されていた関澤賢治容疑者が、OHT株「鉄砲事件」の〝キーマン〟として浮上してきた。これまでの報道によると、関澤容疑者らは川上塗料の株価をつり上げるため、03年4月3日から5月14日にかけて、売り注文と買い注文を繰り返し、取引が活発なように装っていたという。同容疑者らの詳細な手口は分からないが、おそらく「高いところでクロス(取引)をふっていた」(兜町関係者)と見られる。これは、仕手筋が株価を高騰させるために、よく使う手法の一つだ。

ある証券業界記者は次のようにいう。「逮捕前の5月に、さいたま地検刑事部などが関澤の関係先を家宅捜索していた。まだ、はっきりしたことは言えないが、椿康雄弁護士が行方をくらました理由は、この辺りにあるのではないか」

すでに本誌は、椿弁護士が代理人を務めていたOHT株に絡む「シンガポール・ファンド」に、関澤容疑者は出資していた可能性が高い、と指摘したが、それに関連して実に興味深い事実が判明した。

Dscn0799写真の法人登記簿謄本は、「キャラノ・インベストメンツ・ピーティーイー・エルティーディー」というシンガポールの投資顧問会社のものだが、その〝日本代表〟に関澤容疑者が就いていた。同社は05年6月30日、関東財務局に投資顧問業の登録を申請し認可されている。さらに謄本を見ると、04年11月18日に支店(=日本事務所)が東京都港区赤坂7丁目2番21号に登記されていた。同住所は、故・高橋治則氏が率いていたイ・アイ・イー系企業が入居する「草月会館」そのもの。ちなみに、草月会館は6階以上がオフィス棟になっているが、オメガプロジェクト・ホールディングス(ジャスダック)、ユニオンホールディングス(東証2部)といった上場企業も入っている。

今回のOHT株「鉄砲事件」の背後に〝草月グループ〟の陰が見えてきた。

2007年7月10日 (火)

【ミニ情報】有名弁護士が関与したOHT株「鉄砲事件」(2)

Dscn0767 本誌既報のOHT株「鉄砲事件」で、新たな事実がいくつか分かった。失跡した椿康雄弁護士らは、株価をつり上げる目的で複数の借名口座を使った疑いが持たれているが、この借名口座の中には大手ゼネコンK社の部長級幹部が関与したものもあった模様だ。ある証券業界記者は次のようにいう。「1人で20社近くの証券口座をつくらされ、椿弁護士側に貸していた人もいたようです」

また、椿弁護士が代理人だった3つのシンガポール・ファンドに関しては、「大量保有報告書」だけでは玉の処分・移動を追いきれなかったが、IR資料や四季報などから少なくとも昨06年10月までに全ての玉が処分・移動したと見られる(OHT社は4━10月決算。06年4月期の株主名簿には同ファンドのうちコメルツバンク・サウスイースト・アジア6999株17%が残っていたが、同年10月中間決算期には、その名もきれいに消えていた)。

さらに、05年6月の第三者割当増資の直後、ヘンドリック・プロフィッツ(4320株、10・6%)から、イギリス領ヴァージン諸島の2つのファンドに玉が移動していたこともIR資料で分かった(譲渡価格は1株16万2000円で割当価格と同額)。その内容は以下の通り。
(1)Damone Investments Group Limited(Portcullis TrustNet Chambers,P.O.Box 3444,Road Town,Tortola,British Virgin Islands)譲渡株式数1500株(3.6%)
(2)Collins Investment Group Limited(Portcullis TrustNet Chambers,P.O.Box 3444,Road Town,Tortola,British Virgin Islands)譲渡株式数900株(2.2%)

そうした中、注目されるのが関澤賢治氏である。この増資後の05年10月期の株主名簿に、2218株(5・4%)の大株主として突如、登場していたのだ。ここで簡単に断定はできないが、上記ヴァージン諸島の2ファンドの玉は、関澤氏の所有株だった可能性が高い。そうならば、同氏は実質上、シンガポール・ファンドの出資者の1人だったことになる。そして、同氏も06年10月期には株主名簿から姿を消していた。

すでに、この関澤氏は今年6月上旬、大証2部・川上塗料の株価操縦容疑で逮捕されている。今回の「鉄砲事件」のキーマンが、意外な所からもう一人浮上してきた。

2007年7月 8日 (日)

【注目記事】「検察批判を繰り返す宗像紀夫弁護士の思惑」(政経東北7月号)

Dscn0754 福島県の地方誌「政経東北」7月号に、元東京地検特捜部長の宗像紀夫氏を批判する記事が掲載された。宗像氏は現在、中央大学法科大学院教授で、いわゆるヤメ検弁護士として活動している。同氏は福島県三春町の出身。

同記事が問題にしているのは、福島民報6月17日付の『日曜論壇』に執筆した宗像氏のコラム。「前知事裁判の行方━正義の所在」と題し、収賄容疑で逮捕・起訴された佐藤栄佐久前福島県知事を擁護する内容だった。たしかに宗像氏のような元検察幹部が、公判前に次のような〝検察批判〟を展開するのは異例だ(第1回公判は6月21日)。
「検察官が『政治家の逮捕』にこだわって無理な筋書きを作り、潔癖で有能な一人の地方政治家の政治生命を奪ったのでなければよいがと思うのである。前知事は、業者からの贈答品は、デパート止めにしたほどの潔癖さと慎重さで対処していたと聞いている」

こうした〝佐藤擁護論〟の背景として、同記事は「宗像家のルーツ」について触れている。詳細は政経東北7月号をご覧いただきたいが、宗像氏は、佐藤前知事とは県立安積高校の同窓で、3年後輩にあたるという。ちなみに、宗像氏が佐藤擁護論を福島民報で展開したのは今回で3回目。過去に「週刊新潮」(06年11月30日号)が取り上げていた。

2007年7月 7日 (土)

【ミニ情報】有名弁護士が関与したOHT株「鉄砲事件」、戦後最大級の規模へ

Dscn0743 すでに、マスコミなどで報じられているように、六本木ヒルズにあった「椿総合法律事務所」(東京都港区)が突然、解散した。代表の椿康雄弁護士には、借名口座を使ったOHT株の「鉄砲取引」に関与した疑いが持たれている。〝鉄砲被害〟にあったのは、大和証券、アイザワ証券、楽天証券など20社前後の証券会社。損失を確定していなかったり、未発表の会社があるためハッキリしたことは言えないが、被害総額は20億円をはるかに上回る規模と見られる。そのため、「戦後最大級の鉄砲取引」だったのではないか、との見方も浮上している。椿弁護士は、OHT株が暴落した5月中旬以降、消息を絶っているという。

今回の鉄砲事件について、ある市場関係者は次のように解説する。「鉄砲被害が20億円以上出たということは、一方でそれを抜いて〝大儲けした連中〟がいるわけです。当初20万円前後だったOHT株は、今年1月には150万円台まで急上昇している。おそらく、借名口座から買い注文を信用枠一杯でドンドン出す一方、20万円前後で取得した低コストの玉をぶつけて売り抜いていた、のではないか」

まり、事件の〝基本構図〟としては、買方と売方が同一グループでなければ成立しないわけである。言い換えるなら、借名口座による〝鉄砲〟を事前に知っていた連中は、椿弁護士以外にもいた、と見るのが自然ということだ。

そうした中で注目されるのが、05年6月30日に実施されたOHT株の第三者割当増資である。発行総額21億円(単価16万2000円、発行数1万3000株)のこの増資は、シンガポールの3つのファンドに割り当てられているが、いずれも代理人は椿弁護士だった。以下は、当時の割当株式数である。

(1)コメルツバンク アセット マネジメント アジア4940株
(2)ヘンドリック プロフィッツ4320株
(3)サイノ エキスパート インベストメンツ3740株

そこで、本誌は、この3つのファンドの大量保有報告書を調べてみた。(1)コメルツバンク アセットは昨06年の5月19日450株、5月26日1100株、6月7日800株、6月22日1200株の計3550株を処分したことが報告されていた。ところが、(2)、(3)の2社については、第三者割当を受けて大量保有報告書が提出された05年7月6日以降、変更報告書が出された形跡はなかった。

はたして、この3つのシンガポール・ファンドが、今回の鉄砲取引の〝売方〟として何らかの関与をしていたのかどうか、今後の解明が待たれる。

Dscn0747

Dscn0748

【写真】3つのシンガポール・ファンドが椿康雄弁護士に宛てた「委任状」

2007年7月 6日 (金)

【ミニ情報】OHT株20億「鉄砲取引」に関与した弁護士事務所

Dscn0737東証マザーズ上場の「オー・エイチ・ティー」(OHT、広島県福山市)株をめぐって総額20億円以上の〝鉄砲被害〟が出ている問題で、都内の弁護士らが借名口座を使って取引していた疑いが浮上している。すでに、マスコミが報じているが、この弁護士は東京都港区の六本木ヒルズに事務所を構えていたT氏。T弁護士は同株が暴落した直後の5月中旬から行方をくらましているという。

T弁護士は、OHTが05年6月に第三者割当増資をした際、シンガポールのファンドなど2社の代理人を務めていた(=写真、大量保有報告書)。市場関係者によると、「高値で売り抜けたタネ玉があったハズで、T弁護士は仕手筋Sグループと親しい関係にあった」と見られている。

【鉄砲取引】注文を出して売買を成立させながら、株券や代金を証券会社に払わない不正取引。注文だけして決済しない行為を、発射したら戻ってこない鉄砲の弾に例えたとされる。 Dscn0735 Dscn0736

2007年7月 5日 (木)

【ミニ情報】明治創業の湯河原・老舗旅館「天野屋」が取り壊しか!?

Amanoya 湯河原温泉(神奈川県)を代表する老舗旅館だった「天野屋」が、〝取り壊し〟の危機にあるようだ。

天野屋旅館が創業したのは明治9年(1876年)。伊藤博文、犬養毅、東郷平八郎、澁澤栄一、夏目漱石、横山大観などの定宿として知られている。夏目漱石は、この天野屋旅館で『明暗』を執筆し、作品の舞台にもなっていた。

こうして、明治・大正・昭和そして平成と、100年以上も営業を続いてきた老舗・天野屋が、一昨年の05年4月に閉館していた。宿泊客の減少などで、経営的に行き詰まったためと見られる。すでに、天野屋の所有者も、不動産会社(東京都港区)を間に挟んで東証1部上場のホテル会社に転売されている。

ところで、この天野屋は、文化財保護法に基づく「登録有形文化財」になっていたが、最近になって、新しい持ち主が「取消しの意向」を窓口である湯河原町教育委員会に伝えたという。ある地元関係者は次のように話す。「文化財の登録を取り消す、と聞いてびっくりした。売却時の約束である〝外観の保存〟などを反故にしよう、としているのではないか。このままでは、貴重な文化財の天野屋が取り壊されてしまいます」

さらに、天野屋が東証1部ホテル会社に転売された経緯には、様々な〝不透明部分〟があると見られる。詳細が分かり次第、お伝えしたい。

2007年7月 4日 (水)

【お知らせ】宝田豊・新マネー砲談が第8弾「JAL問題」追及記事

本誌好評連載中の宝田豊・新マネー砲談。ご存知のように「JAL問題」の徹底的な追及を展開してきたが、ついに今回で第8弾目となる。しかも、そのタイトルは「ハイエナVS寄生虫」というのだから過激だ。宝田のいう「ハイエナ」「寄生虫」とは何を指すのか。それは、下記の記事でじっくりとご確認いただきたい。

http://outlaws.air-nifty.com/takarada/

2007年7月 3日 (火)

【ミニ情報】あの鹿児島県警が右翼・民族派の街宣活動に傷害容疑を「初適用」

まさかと思っていたが、本当に鹿児島県警が2日、本誌既報の右翼・民族派メンバーら9人の逮捕に踏み切った。すでに、MBC南日本放送などが伝えている。

Dscn0707今回逮捕されたのは、民族派「心道誠会」の大山英人会長(=写真)など。報道によると、その容疑は、「街宣活動によって、会社役員の女性が頭痛や不眠など、精神的に不安定な状態となる全治約3ヵ月の傷害を負わせた疑い」だという。

実は、逮捕前に大山会長は本誌の取材に応じていた。その際、同会長は「会社役員の女性が被害届けを出しているため、逮捕される可能性がある。しかし、これは鹿児島県警による完全なデッチ上げです」と話していた。これは言うまでもないことだが、街宣活動そのものは違法でもなんでもない。同会長によれば、所轄署に道路使用許可をもらって、届出通りのコースを回り、騒音防止条例の範囲内の音声でやっていた、という。しかも、音楽は、よく右翼団体が大音量で流している国歌などではなく、「島唄」を流していた、ともいう。

この街宣活動には、毎回、警察の追尾車がハリ付いていたため、自然と大山会長らの行動も慎重になったようだ。それにしても解せないのが、鹿児島県警が逮捕容疑としている「精神的に不安定な状態となる全治約3ヵ月の傷害」という部分である。なんとも曖昧な内容の被害届けとしか思えないが、仮にそれが本当だとしても、はたして大山会長らの適法な街宣活動との因果関係を公判で立証できるのだろうか。

同会長らの街宣活動そのものに違法性がなかったため、鹿児島県警は〝無理な容疑〟を仕立てたのではないか。そうだとすれば、これは完全な「第2の志布志事件」になる。

2007年7月 2日 (月)

【注目記事】ベルダ7月号「東和銀行 大蔵OB頭取の乱脈経営」

Dscn0732会員制情報誌「ベルダ」7月号に面白い記事が載っていた。それは、群馬県の第二地銀「東和銀行」に絡むスキャンダル。「金融ジャーナリスト匿名座談会」と銘打たれた連載の中で指摘されていた。

東和銀行は前期に281億円の最終赤字に転落。旧大蔵省出身で、長らく君臨してきた増田熙男(ますだ・ひろお)頭取が5月11日、突然辞任を発表していた(後任も大蔵OBの吉永國光氏)。

ところが、同記事によれば、この〝増田辞任〟の背後には「女性スキャンダル」や「情実融資疑惑」が燻っているというのだ。しかも、この一件は、「天下り禁止論議」(渡辺喜美行革担当大臣による公務員制度改革)に大きな影響を与える可能性がある。そのため、自らの立場が悪くなるのを懼れた財務省・金融庁サイドが、この件に限っては「もみ消しに躍起になっている」というから驚きだ。詳細はベルダ7月号をお読みいただきたい。

2007年7月 1日 (日)

【ミニ情報】鹿砦社「名誉毀損」事件で、最高裁が上告棄却

鹿砦社の松岡利康社長からメールで「上告棄却のご報告」が本誌にも届いた。それによると、松岡社長が名誉毀損で逮捕・起訴されていた刑事事件で、6月25日、最高裁は上告を棄却(決定書到着は27日)。同社長の「懲役1年2ヵ月・執行猶予4年」が確定した。これは、上告趣意書を提出してから僅か1ヵ月での棄却決定だったという(詳細は同社の出版ニースをご覧いただきたい)。

松岡社長はメールの中で、「残念です。悔しいです」「言いたいことはいっぱいありますが、日を改めます」と語っている。同事件は、松岡社長が05年7月12日に逮捕され、192日間も長期勾留されるなど、「名誉毀損罪」としてはまさに異例の展開だった。

言うまでもないことだが、憲法21条には「表現の自由」が保障されているため、検察当局も「名誉毀損罪」絡みではそれほど無茶をしてこなかった。これは、マスコミや世間の批判も考慮してのことであろう。ところが、「鹿砦社事件」では、国家権力による〝徹底的な弾圧〟がおこなわれたと言っても過言ではない。本来なら〝言論弾圧事件〟として、大きく取り上げるべきものだったが、何故かほとんどのマスコミが無視した。

これには色々な理由があったようである。大手新聞社などは日頃から記者クラブを通じて検察寄りの報道をしているため、というのもその1つであろう。しかし、これだけでは週刊誌などの雑誌ジャーナリズムまでが、鹿砦社事件を無視した理由は分からない。実は事件当時、鹿砦社をめぐって様々な情報が飛び交かい、「敢てさわる気がおきなかった」(ベテラン週刊誌記者)というのだ。

鹿砦社事件が一応の〝決着〟をみた今、そうした情報の真偽を含めて、松岡社長の口から明かされることがあるのか今後注目される。

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