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2007年5月15日 (火)

【注目記事】「検察ウォッチャー50年が見た 政財界汚職と検察の実像」(月刊TIMES4月号)

Dscn0637 最近、司法ジャーナリストの鷲見一雄氏が、KSD事件で逮捕・起訴された村上正邦元労相の「無罪論」を展開し、注目を浴びている。

いわゆるKSD事件とは、財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」の「ものつくり大学」構想に絡む贈収賄事件で、01年当時、自民党の参院議員会長だった村上参院議員と、同元秘書の小山孝雄参院議員が逮捕された。贈賄側としては、古関忠男・KSD理事長(05年死亡)が逮捕されている。

村上氏の容疑は、KSD側の請託を受けて、「ものつくり大学」の設立を推進すべく、参院で代表質問をし、5000万円と事務所家賃2288万円の計7288万円を賄賂として受け取ったという受託収賄罪。村上氏は終始一貫して「無罪」を主張してきたが、1審2審とも「懲役2年2カ月、追徴金7288万円」という厳しい実刑判決が下っている。現在、村上氏は最高裁に上告して審理中。そこに、〝強力な援軍〟として司法ジャーナリストの鷲見一雄氏が登場してきたわけだ。

鷲見氏が「月刊TIMES」誌上で展開している〝村上無罪論〟をまとめると以下のようになる。
(1)「代表質問」は請託の対象にならない。代表質問は議員なら誰でも勝手に何でも質問していいものではなく、執行部に諮られ繰り返し吟味され、ようやく実現する。村上氏は文字通り自民党を代表して質問したわけで、もし検察が問題視するなら村上氏個人ではなく、自民党を対象とすべきだ。一方、「委員会質問」はそれほどの制約はない。かつてリクルート事件で池田克也議員などは相手から金をもらって質問して立件されたが、これらと村上氏のケースはまったく根拠が違う。

(2)97年1月10日、参院議員会館731号室で、また同月22日には都内の料亭で、古関忠男KSD理事長から「ものつくり大学」設立に絡む依頼を受け、同月25日の参院本会議で村上氏は代表質問をおこなった。同月6月半ばごろ、同731号室または参院内の幹事長室で古関理事長から他の議員にも働きかけてほしいと頼まれた。これらの請託の謝礼として、同年10月、現金5000万円と、97年6月から99年7月までの2年間、事務所家賃として2288万円を受け取った。以上が検察側による事件の構図だが、鷲見氏は「決定的におかしなところがある」という。
(A)1月10日に本当に請託を受けたのか。当時の政治状況は、翌日に橋本内閣が誕生するなど、参院の重鎮だった村上氏は多忙を極めていた。幹事長室での請託にしても、同室には副幹事長、職員など複数の誰かがいるため、最も請託には不向きな場所だ。このように、実は検察側の描いた構図はアナだらけで、肝心の「請託と応諾」という重要な事実関係を証明できていない。
(B)検察側は、村上氏が現金5000万円を返却したと主張している。しかし、返却したとされる時間に村上氏は議員会館にいなかった。アリバイがあるのだ。
(C)現金5000万円について、贈賄側の古関理事長は時効が成立していると免責されているが、これは「司法取引」の疑いが濃い。
(D)「村上逮捕」の決め手となったハズの古関理事長の自白調書が法廷に出ていない。提出されたのは、村上逮捕後に供述させた新しい自白調書のみで、古関理事長があきらめて検事の言われるままに供述したことは想像に難くない。逮捕前の自白調書には、検察によほど都合の悪いことが書かれているのではないか。

(3)自白したハズの古関理事長は、控訴審で一転して否認に転じた。このように「村上有罪」の最大の根拠だった自白の信用性が揺らいでいるのに、検察側は再捜査していない。自分たちの不都合になるから再捜査しないというのでは、司法のあるべき姿ではない。

鷲見氏は同記事の中で、今回の村上事件は「検察史に残る汚点」とまで断じている。詳細は「月刊TIMES」4月号をご覧いただきたい。

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