平成電電の「自社ネットワーク網」に関する内部文書を入手
本誌は、みずほマネジメントアドバイザリー(MHMA)が作成した「平成電電会社に関するご案内」という文書を(=左写真)入手したことを既に明らかにしている。この文書については、『財界展望』06年2月号で本誌・鈴木順もふれているが、紙数の関係で詳細な内容を公開することは出来なかった。
同文書は、MHMAが05年10月24日付で平成電電のスポンサー候補に提示したものである。平成電電側から提出された資料にもとづきMHMAが作成、全部で10ページになっている。
その中身は以下の5項目で構成されていた(=左下写真)。
①事業内容
②自社ネットワーク網
③CHOKKAおよびADSL加入者数推移
④事業収支
⑤CHOKKA事業の収益率
中でも注目されるのが、「自社ネットワーク網」に関する記述である。周知のように、平成電電は「平成電電匿名組合」を通じて490億円にのぼる巨額資金を集め、通信設備に投資したとされてきたが、その実態はこれまで明らかになってこなかった。
同文書によると、平成電電のネットワーク網は、全国基幹網11000km(光ファイバーIRU契約、一部WDM化、伝送速度30ギガ)、地域網22000km(NTTGC局間のファイバー網)、交換機∑14台(収容能力150万チャンネル)、遠隔集線装置(NTTGC局2220局に4644台、うち1166台はADSL用DSLAM専用装置)で構成されている。
「全国基幹網」には250台の伝送装置、「地域網」には3300台の伝送装置が設置されているほか、NTT局舎2220局に設置された遠隔集線装置(RT装置)4644台は以下のような内訳になっている。
Samsung製Acemap 2334台
Lucent製AnyMedia 1144台
NEC製AM32 1166台
こうした設備・機器を平成電電は、匿名組合などからのリースでまかなってきたとされ、そのリース債務は842億円に達すると見られる。ただ、ここで注意が必要なのは、あくまでも平成電電側が出してきた数字であり、第三者による検証がおこなわれたものではないということである。
平成電電被害者対策弁護団によれば、匿名組合の管理・運営をしていた平成電電システム、同設備の2社は依然として検査を拒否しているという。490億円もの巨額資金が何に使われたのか、その実態解明が急がれる。

