2016年2月22日 (月)

【特別レポート】ソフト開発会社・東証2部「ファステップス」の暴走(2)

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■前回はファステップスの強引なM&Aの内情をあばいた。業務内容に全く親和性のない、まつげエクステ販売会社のエムアンドケイの買収と、それにまつわる社長の川嶋による会社の私物化ぶりを指摘した。しかし、それだけではなく同社には更なる問題点がある。


■昨年4月24日、ファステップスは『第三者割当株式の譲渡及び主要株主の異動に関するお知らせ』をIRした。内容は第2位株主のセントラルプロモーション北海道の割当先株式数 461,000 株が(株)みらいエフエーという会社に1億7518万円で譲渡されたというもの。


■つまり、現在のファステップスの第2位株主は、みらいエフエーである。同社は昨年5月にトラスライド(代表取締役 佐々純平)に商号変更している。社長の佐々は別途、エルミックの社長も兼務しているのだが、なぜか、エルミックは同一商号の会社が2つ存在した。まぎらわしいのだが、渋谷区と豊島区にそれぞれ別法人として、登記されていたのだった(豊島区のエルミックは昨年9月に解散している)。

■一方、トラスライドは登記上では渋谷区渋谷3-27-11祐真ビル新館9Fに本社を置いているのだが、エルミックも同所が本店になっている。もう一方の豊島区西池袋1-4-10に登記されていたエルミックは、(株)里→(株)オメガサービス→クロスマインド(株)→PR(株)→エルミック(株)と度重なる商号変更を経ている会社で、まるで、マルチ商法の会社や地面師の常套手段の如く商号がコロコロ変わっているのである。

■この度重なる商号変更をおこなってきた会社の初代社長は大島昇である。大島はここに登場してきた佐々が代表を務める会社の事実上のオーナーである。以下の朝日新聞2014年2月6日の記事を見ていただきたい。

『家庭やオフィスにウオーターサーバーを設置し、ボトル入りの水を届ける宅配水会社の販売代理店が約1億5千万円の所得を隠し、約4400万円を脱税したとして、東京国税局が同社と実質経営者の大島昇・元社長を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことが分かった。同社はすでに修正申告し、納税したという。』

まさに、この人物が大島なのである。この大島が事実上、支配する会社がファステップスの第2位株主になっているである。

■しかも、豊島区の解散したエルミックがクロスマインドという商号だった2008年ころ、事務所が中央区銀座5-15-10第10矢野新ビル8Fにあった。そこは(株)C Cubeコンサルティングという会社があるのだが、同社はファステップスの税理業務を担当しているというから驚きである。

■佐々が代表を務める会社がファステップスの株主になっているが、それはまるで、大島の存在を隠すかのようにうかがえ、実際は事実上のオーナーである大島が上場企業の株主になっているのである。しかも、ファステップスの税務担当会社も関与しているフシがあるのである。この事実を当の川嶋はわかっているのであろうか。もしや、川嶋が率先しているなんてことはないことを期待したい。まさか、これらの事実関係から、過去に脱税で捕まった大島と川嶋が以前から知り合いで、実は裏で繋がっていた可能性があったら、場合によっては上場廃止に抵触するような事態になり兼ねない。

■前回も触れたが、ファステップスが2002年11月19日に東証マザーズに上場し、その後、セブンシーズホールディングスのグループ会社となったころ不透明な金銭(株式と債務)流れがあったことに触れたが、2006年頃から、不可解なグループ会社間の「身内取引」は行われており、ファステップスの株が流出したことがあった。流出先がメサイアホールディングスと小悪魔agehaで有名な破たんしたインフォレストである。両社にファステップスの株式がセブンシーズホールディングスを経由して譲渡された。メサイアへは株式譲渡日に無担保で多額の貸付も実行しているのだが、回収不能となっている。

 

しかも、後日、メサイアが所有していたファステップスの株式が、勝手に売却されていたことも判明した。このように、なぜ無担保融資が実行され、融資したカネも戻らず、回収の努力さえ行わないのか、という通常のビジネスでは考えられない、不可解な事象が過去から繰り返されていたのである。メサイアの代表はNだが、Nがインフォレストの役員にもなっていた時期があり、融資を実行した時期と重なる。昔のことでもあり、インフォレストのように破たんしている会社もあるため、今となっては全額、回収不能である(しかも、無担保)。親会社のセブンシーズホールディングの不手際かもしれないが、その頃から川嶋のずさんな経営ぶりは疑問視されていた。

■そもそも、これまで記したような株主や身内取引といった問題点があるにもかかわらず、川嶋は強行にエムアンドケイを買収した。買収から約3か月経過したが、やはり本誌が指摘した通り、思ったほどシナジーを得られていない状況になっているようだ。ファステップス傘下になってからというものの、エムアンドケイの経営は目標利益に対し、実際は大幅に到達していない可能性が高い。そもそも、買収価格15億円のうち、ほとんどが借入のため毎年の返済もこのままでは、おぼつかなくなってくる。それを受けてか、株価は2015年9月24日につけた高値660円だったのが、買収発表後、あれよあれよと下がり、今年1月18日には、とうとう最安値の267円にまで下落した。買収したまつげエクステ会社の利益も半分、株価も半分。川嶋は企業価値を半減させている事実に気付かないのだろうか。

■また、川嶋は昨年10月頃、ある株主に対し、とんでもない提案が持ちかけた。それは「あなたが保有するファステップスの株式を1億円で買い取る」というもの。ある株主の保有分を1億円で買い取るというのだが、1億円という価格は時価の3倍の値段である(約1700円)。川島氏はある株主に対し1億円での買い取りの代わりに、エムアンドケイ買収やファステップスの経営に口出しをするなということを暗に要求していた。この提案は川嶋が切羽詰まった状況を明らかにしただけであった。

■ちなみに、これらの川嶋の行為が上場廃止基準に抵触する可能性があるか、日本取引所グループに問い合わせたところ、ジャスダック上場廃止基準のその他(公益又は投資者保護)に抵触する恐れがあるとしている。大島が第2位株主企業の事実上のオーナーであることや川嶋による株式買い取りの持ちかけは、あくまでも個別案件のため上場管理部と日本取引所自主規制法人考査部の間で審査されてはじめて処分が決定されることだが、その議題に上がっても不思議ではない行為であることと、十分に考査されるべき事案でもあり、情報提供されてもおかしくはない話なのである。

2015年12月 4日 (金)

【特別レポート】ソフト開発会社・東証2部「ファステップス」の暴走(1)

Imagesfh3wsszp■10月15日、東証2部に上場するファステップスが、あるニュースリリースを発表した。「エムアンドケイ株式会社の株式及びPlurecil Holdings Limitedの出資持分の取得(子会社化)に関するお知らせ」という長々としたタイトルだ。しかし、その内容は、スマートフォンアプリ開発会社であるはずのファステップスが、何故か、美容関連販売のエムアンドケイを買収したというものなのだ。業務内容にまったく親和性もなく、あきらかに不可解なM&Aである。ここにいたる伏線があるので解説しよう。

■そのまえにファステップスおよび川嶋誠社長についてふれておく。そもそもファステップスは、先日、関係先を強制捜査された村上世彰が出資する「セブンシーズホールディングス」のグループだった。ファステップスに商号変更する前の「ザイオン」と言った方が通りがいいかもしれない。同社の創業者は小林仁幸である。2002年11月19日に東証マザーズに上場し、のちに東証2部となった。結局、同社は2011年5月、「セブンシーズホールディングス」グループを離脱する。しかし、同グループだった頃に不透明な金銭(株式と債務)の流れもあるのだが、それは機会を改める。

■創業者の小林が率いる同社に、07年2月、当時の株主の意向をうけた川嶋は代表取締役に就任している。実は、その川嶋による「会社の私物化」が甚だしい、との声が周囲で強まっている。川島の放蕩ぶりを紹介すると、ひとつは、社業そっちのけで「ゴルフ三昧」の日々を過ごしている、というのがある。たしかに、社長業に接待ゴルフはつきものだが、周辺関係者からは「限度があるだろう」、「社長業はいつしているのか」、「コースが仕事場か」等々との声が聞こえてくるほどなのだ。これでは経営を放棄している、と言われても仕方がないだろう。

■川嶋は何故か、事業とは一切無縁な中国に頻繁に出張している。そのため、ある中国人女性と会うことが目的ではないか、との噂まで流れている。すでに相手の女性の具体名も、別の日本人女性を含め複数でている。もちろん、こうした噂の真偽は不明なのだが、日中はゴルフ三昧で、夜な夜なお笑い芸人Jなどを連れて飲み歩く川嶋の姿から、まったく「根も葉もないこと」と言い切れない、という声が社内外で圧倒的に多い。要は、「遊んでばかりで、なにもしていない」というのが川嶋に対する評価なのである。

■そんな川嶋が初めて仕事をしたと思ったら、今回の不可解なM&Aである。前述のとおり、事業内容が無関係でシナジーを得られそうにない、「まつげエクステ」という美容関連の「エムアンドケイ」を15億円で、とつぜん買収したのである。実は、ファステップスは、今回のM&Aにかかる資金を第3者割当増資により調達しようとしていた。しかし、「株主からの反対」や「東証の許可をえられず」、いずれにせよ増資は取りやめになった。それでも川嶋は買収を強行し、なんと自己資金による分割払いということになった。

■しかも、今回のM&Aは、川嶋が過去から続けている不透明な企業間取引の延長線上にある可能性がある。ファステップスが買収したエムアンドケイは、「まつげエクステンション」専門のプロ向け商材の販売、まつげエクステンションの施術者を育成するためのスクール事業をおこなう会社で、社長は村井幸雄ある。

■村井は現在、「モバイル・コマース・ソリューション」(以下MCS)の社長も兼務しているのだが、じつはMCSもセブンシーズホールディングの子会社、つまり両社とも「セブンシーズホールディングス」グループだったのである。しかも、当時のMCSの社長はなんと川嶋だった。セブンシーズホールディングスのIRで明らかにされているが、川嶋がMCSの社長だった06年7月24日、セブンシーズホールディングスはMCSを約10億円で100%子会社化していたのである。つまり、当時から身内間で会社の売買がおこなわれていたのだ。

■そして、今年6月9日、セブンシーズホールディングスはMCSを「モバコマ」(村井社長)に6億円で売却した。村井はこの6億円を東京都民銀行からの融資で賄っており、村井にとってエムアンドケイの今回の売却(15億円)は、資金面でまさに「渡りに船」であったろう。要は、06年7月に、川嶋がMCSをセブンシーズホールディングスに10億円で売却して以降、繰り広げられる一連の取引は、「企業買収」に名をかりた3者間による巨額資金のやりとりに過ぎなかった可能性まであるのだ。

■シナジーを得られないエムアンドケイを何故、株主の強硬な反対を押し切ってまで買収しなくてはならないのか。買収金額は15億円だが、エムアンドケイにそれだけの企業価値はあるのか。

■今回のエムアンドケイの買収金額15億円は妥当だと川嶋は主張する。ある外資系企業はエムエンドケイを21億円で買収すると提案を出したようだが、村井とは友人関係だから、ファステップスに15億円で売却することになったという。しかし、ある関係者は「通常ビジネスであったら、すこしでも高い金額で売却するのがセオリー。友人だからといって6億円も値引きに応じるか」と、至極あたりまえの疑問を口にする。また「友人だからといって、21億円が手に入るM&Aの案件を6億円も値引き、しかも分割払いに応じるのはナンセンス」と一刀両断だ。

■本誌は次回以降も、川嶋が何故、ここまでしてエムアンドケイを買収しなくてはならなかったのか、ファステップスに潜む問題点を追及していく。ちなみに、エムアンドケイの買収により、傘下の香港子会社もファステップスのグループ会社になった。これで、川嶋は大手をふって中国出張に出掛けることができるようになったわけである。

   

2015年6月26日 (金)

【東京アウトローズ3行情報】 「巨額簿外負債疑惑」のミュゼプラチナム 「情報漏洩」で社員を解雇、社内で疑心暗鬼、広がる

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■脱毛サロン最大手「ミュゼプラチナム」の運営会社・株式会社ジンコーポレーション(社長・高橋仁、以下ミュゼとする)はこの間、巨額簿外負債や経営危機疑惑に揺れているが、同社が昨日付で社員を「情報漏洩」を理由として解雇していたことが分かった。本誌などによる一連の報道を受け「情報統制」を強化したい狙いだろうが、社内では疑心暗鬼が広がっている。

■ミュゼは25日、子会社「(株)ジンインターナショナル」の社員を解雇したと社内で通知すると同時に、「依命通達(不法行為の禁止)」と題する文書で各部署に〈部下社員に対する教育・指導管理の徹底〉を求めている。内容を見ると、解雇処分者に「不正行為の容疑」があり、「まぎれもない犯罪行為」がおこなわれていたとするなど、前回のボーナス打ち切り通知にて高橋の苦しい胸の内を明かしたものとは打って変わり、全体として穏やかでない。

■〈事案の概要としては、前回の処分に関連して情報漏洩等の調査を行っておりましたが、調査上、処分者については、不正行為の容疑が確認されたため(中略)6月25日付けで解雇処分としております。処分者が行っていた行為は、まぎれもない犯罪行為であり、刑事告発だけでなく、民事賠償請求についても視野に入れ、厳正に対処する方針です〉

■〈また、今回の件に加担していた者についても、今後も調査する予定ですが、故意に嘘をつく・庇う等の虚偽の申告をした者は、処分者と共犯関係にあるものとし、刑事・民事を含め厳正に処分致します。また、在職中に行った行為については退職後だったとしても責任を取らせます〉

■この間、本誌のほか新潮社「Foresight」が内部情報をもとにミュゼの経営危機を報じた。関係者によると、警察OBが今回のようなミュゼ社内での「情報統制」を主導しているという。ミュゼが「漏洩」したとする情報は、顧客情報なのか、経営情報なのか定かではないが、「犯罪行為」とするだけの法的根拠が本当にあるのか、具体的な言及もなく甚だ疑問だ。しかも、処分者を「庇う」者も「共犯」として刑事も含め「厳正に処分」するなど、という文面に及んでは、人権侵害の疑いさえあり、脅迫まがいの内容と言わざるを得ない。

■なお、ここで付言するなら、今回の解雇処分者は、本誌とはまったく無関係である。仮にミュゼが本誌への情報提供を疑い、解雇処分をおこなったとするならば完全な不当解雇である。

【本誌スタッフライター 半田修平】

2015年6月25日 (木)

【東京アウトローズ ピリ辛ニュース】 ジャスダック上場「SOL Holdings」、ついに捜査が本格化へ

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■周知のように、バイオ燃料「スーパーソルガム」に絡む一連のIRで大相場(年初来高値909円=3月5日)を演出したSOL Holdings(宮嶋淳社長)。その当時から本誌は、金融ブローカー大場武生らとの「反社疑惑」が根強くある同社について注意を喚起していたが、案の定、株価は大暴落した。


■同社もIRに一部誤りがあったことを認め、社内調査委員会などを設置。しかし、これは事が終わった後に次々と訂正を出す「ハコ企業」の典型的な手口にすぎない。さすがに当局も放置できないと判断したのか、ここに来て捜査に動き出していることが分かった。
「SESC(証券取引等監視委員会)と警視庁組対総務課が連携して調べを進めています。スーパーソルガムはバイオ燃料として本当に使えるものだったのか、SOLが公表した品種改良などにウソはなかったのか、こうしたことをスーパーソルガムを強く推奨していた学者・専門家から事情を聴いているのです。その供述しだいでは、風説の流布でいけると見ています」(関係者)

■さらに、監視委員会から組対総務へは「別のボール」(=他の容疑)も投げられているとされ、「大場・宮嶋コンビ」に対する包囲網は確実に狭まっている。

2015年6月22日 (月)

【東京アウトローズ ピリ辛ニュース】 ネットで広がる「ミュゼ疑惑」、新潮社の会員制国際情報サイト Foresightも記事掲載

■本誌が口火を切る形となった脱毛サロン最大手「ミュゼプラチナム」に絡む数々の疑惑。新潮社の会員制国際情報サイト Foresight(フォーサイト)も19日、「脱毛エステ最大手」に浮上した「経営危機説」「健康被害隠蔽」と題する記事を掲載した。
 
■女性誌を抱える大手出版社は、どうしても敬遠しがちなテーマだが、今回のForesightの動きは注目される。本誌も引き続き、「ミュゼ疑惑」を掘り下げていく方針だ。

2015年6月17日 (水)

【東京アウトローズ ピリ辛ニュース】 「事件化」も視野に入ってきた「オプトロム」で元日興証券のアレンジャーがキーマンとして浮上、  金融ブローカー大場武生が「石山ゲートウェイ」に触手

●名証セントレックス上場の「オプトロム」(三浦一博社長)。周知のように、同社は「反社疑惑」などで第三者委員会を設置、さらに「決算遅延」も加わって、経営的混乱の極みにある、と言っていい。もはや、「上場廃止が先か、事件化が先か」とまで囁かれている。そうした中、今年3月の増資をアレンジしたと見られる元日興証券のMが、捜査当局のターゲットになっている模様だ。



●ジャスダック上場の「SOL Holdings」(宮嶋淳社長)などを「ハコ企業」として、イジリ回してきた金融ブローカー大場武生。今度はあの石山GatewayHoldingsに触手を伸ばしている、との有力情報。

2015年6月11日 (木)

【東京アウトローズ3行情報】 脱毛サロン最大手「ミュゼプラチナム」の経営危機が表面化、夏のボーナス見送りの一方、社長は競馬に熱中

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■「巨額簿外負債」の可能性がある脱毛サロン最大手「ミュゼプラチナム」を運営する株式会社ジンコーポレーション(社長・高橋仁、以下「ミュゼ」とする)だが、ここにきて、経営悪化が表面化している。今月、同社は従業員に「夏季賞与について」と題する文書で、夏のボーナス支給見送りを通知したことが分かった。

■文書で高橋は、ミュゼ経営悪化の苦悩を次のように綴っている。〈人件費の増加と脱毛機のバージョンアップの設備費が大きくかさみました。一方で、予約が取れない中で新規受け入れは抑制しなければなりませんし、解約も増えました。以上のような状況下で売上高は伸び悩み、人件費等の支出が増えた結果、27年8月期の決算は大変厳しい数字になる見込みです〉

■既報の通り、ミュゼは解約が出た場合は売上を取り消す会計処理を行っているため、新規受け入れ抑制と解約増は同社の売上を大幅に減少させる。本誌が入手した資料によると、ミュゼの解約人数は昨年夏頃から急増しており、2013年の同時期に比べると月の解約人数は2倍近くにまで膨れ上がっている。ミュゼはインターネット上で「予約が取れない」といった利用者の声が広く聞かれ、同業他社の乱立などの市場環境変化も重なり、売上減・解約増につながっていると思われる。

■ミュゼの「羽振りのよさ」の象徴であった広告をめぐっても、社内で軋轢がおきているという。「実は、年明けにマーケティングのトップが経営陣とそりがあわず事実上のクビとなった。それからというもの集客施策の失敗が続き、社内で不満が募っています。また、6月のミュゼの収支予算を見ると、広告宣伝費の予算が初期計画に比べて8億円から21億円に増えているんですが、5月の支払いが予定より少なかったのと、ミュゼがこれまで以上に大胆なコマーシャルを打つという話もないので、これは代理店への支払いを繰り延べているからだと噂されています。いずれにせよ決済ができるかがミュゼの正念場ですね」(内情を知る関係者)

■ミュゼは今年3月に、メインバンクである常陽・足利銀行を幹事としたシンジケートローンにて13億円を新たに借り入れているが、資金繰りは依然として厳しい模様。銀行のさらなる支援がなければ、苦境を脱することは難しそうだ。

■そのような社内状況のなかで、高橋は5月末のスポーツ報知紙面に登場、インタビューで競馬話に花を咲かせていた。むろん、「脱毛事業」と「競馬」の関連性はほとんどないので、純粋に高橋の趣味でしかないが、社内からは「馬を買う金があったら資金繰りに回せ」との声が出ているという。

【本誌スタッフライター 半田修平】

2015年6月 9日 (火)

【真相レポート】 マザーズ上場「省電舎」のエクイティファイナンス中止の裏側、「IRを出せ」Oakキャピタルが突きつけた数々の要求

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■今月5日、決算短信に「継続企業の前提に関する重大な疑義」があることを盛り込む訂正をおこなったマザーズ上場・省電舎。同社は今年4月に、実際には破綻している事業をでっち上げ、Oakキャピタル(竹井博康・代表取締役会長兼CEO=写真)を引受先とする増資を企てたものの、破綻を本誌に暴露され中止に追い込まれたばかり。仮に成就していれば日本の株式市場の歴史に新たな汚点を残したに違いないが、本誌は今回、増資中止に至った内情の一端を知ることができたので、明らかにしていきたい。

■この問題は、省電舎が4月3日のOakキャピタルを引受先とする第三者割当増資の資金使途のうち、目玉事業である「バイオガス・プラントを貸与して行うIPP事業 静岡案件」が、昨年11月時点で破綻しており、さらに提携先である株式会社ゲネシスから再三にわたる契約解除や開示の訂正を求められていたにも関わらず、増資を強行したことにある。詳しくは過去の記事を参照いただきたいが、事業がおこなわれる見込みが皆無なのに資金集めをするなど、詐欺と言っても過言ではない。

■引受先であるOakキャピタルはSMBC日興証券の紹介で昨年10月より省電舎のデューデリジェンスに入っている。「静岡案件」破綻はその直後で、当初は省電舎側が事情を詳しく説明しておらず、Oakキャピタルが騙された形となっていた可能性も高い。というのも省電舎の内部統制というのは凄惨たるもので、当時社長の中村俊が社内で孤立していたのである。

■それを示すエピソードが、ゲネシス社が東証に送付した文書に記されている。〈省電舎およびドライ・イーの代表取締役である中村俊氏から本年3月9日に当社代表の大橋に対して突然電話にて「明日静岡に出向くので会合を開催したい」の申し入れがあり、中村氏が本年3月10日に静岡に一人で来訪し、(中略)その際に、中村氏から「社内の役職員から情報が上がってこないのでよくわかっていないのだが、本当に静岡の案件はだめになったのか」「15億円かかるなら、その15億円を省電舎で出せば、金融機関から借入ができなくても案件はできるのではないか」」等の話がありました〉

■だが、投資事業のプロであるOakキャピタルが約半年にわたるやり取りの中で、案件破綻の情報を知らなかったはずはない。それに加え、Oakキャピタルが省電舎に対して、人目を引くようなIRを出すよう要求していたと、関係者はいう。
「Oakキャピタルに、エクイティファイナンス準備のために資料の提供をしていると、次第にOak側からすでに破綻している事業もIRに盛り込むよう、要求がされるようになった。省電舎のIRにある静岡案件だけでなく、福岡案件などもとうの昔に破綻している。OakのIRにある、〈海外企業との技術提携〉ですが、これもライセンス料が高すぎて破談になっています。2月頃には、『水素関連で何か出せないか』と、水面下で要求がおこなわれていました」

■ところが3月上旬頃、なんらかの理由でOakキャピタルと省電舎の交渉が沙汰やみとなる。そこで新たな資金の出し手として浮上したのが、事件化する前のグローバルアジアホールディングスだ。
「省電舎側で資金繰りを担当していたのが、現社長の嘉納毅です。これが3月頃にグローバルアジアを引っ張ってきた。同社からは『中国の富裕層が3月末までに数十億を国外逃避する必要がある。ついては、8億円を省電舎に出す代わりに、残りの金額を何らかの形で日本の口座におけるようにしてほしい』という要求があったといいます。要するにマネーロンダリングに協力しろ、ということです。さらに役員の全員退任も条件に付いていました。ただこの話も、グローバルアジアに強制捜査が入り終了しました」(前出・関係者)

■また、グローバルアジアとの出資交渉と並行した形で嘉納が会っていたとされるのが、粉飾決算のエナリス元会長、久保好孝であるという。省電舎とエナリスは上場前から関係が深く、27年3月期の売上の半分以上がエナリスに対するものだ。嘉納と久保は社外で頻繁に連絡を取り合っていたという。

■このように右往左往するなかで、最終的に省電舎はOakキャピタルへの増資をおこなうに至った。4月3日の発表直後の5日、本誌が案件の破綻を報じたところ、Oakキャピタルの動きは早かったという。
「6日にOakの社員が省電舎に来て、『東京アウトローズの記事は嘘、反論のIRを出してくれ』と命じ、それで出てきたのが7日の訂正IRです。ところが、8日に今度は東証から、大量の質問書が届き、期限が翌日9日でした。さらにゲネシスから再度、契約解除の申し出があり、増資は中止となったのです」(前出・関係者)

■一連の騒動はむしろ滑稽ではあるが、これが日本の株式市場の実情なのである。
【本誌スタッフライター 半田修平】

2015年6月 4日 (木)

【東京アウトローズ ピリ辛ニュース】 「事件化」は必至の情勢、グローバルアジアホールディングス

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■先頃、事件化したハコ企業「石山GatewayHoldings」の次はどこか。すでに今年3月、粉飾決算の疑いで証券取引等監視委員会と警視庁組対3課の合同による強制調査を受けた「グローバルアジアホールディングス」(瀋培今社長)が最も有力だ。早ければ来週、遅くとも組対3課が人員をとられる今月の株主総会集中日あけと見られている。

■事件の鍵を握る前副社長と旧実質オーナーのいわゆる「ダブルK」ら関係者は連日、事情聴取されている模様だ。概ね「旧経営陣」による犯罪として摘発される方向だが、さる警察関係に強い事情通によれば、「組対3課は別の切り口も模索している。旧アイビーダイワ時代から続くグローバルアジアと闇社会の関係だ」という。そうした一端を知る人物として新たに暴力団関係者のOが浮上している。

2015年6月 1日 (月)

脱毛サロン最大手「ミュゼプラチナム」の(株)ジンコーポレーションに純資産を吹き飛ばす『巨額簿外負債』の可能性、解約が相次げば「売上マイナス」か

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■「綺麗になりたい」という女子の欲望をかなえる日本の美容業界には、なぜこうも不祥事が多いのか。エステ大手の「TBCグループ」は昨年1月、強引な勧誘が仇となり消費者庁より行政処分を受けた。美容整形の「たかの友梨」は社長の暴言が暴露され、今年4月に社長辞任で禊をそいだ。今回、本誌は脱毛サロン「ミュゼプラチナム」で知られる(株)ジンコーポレーション(社長・高橋仁、以下ミュゼとする)のスキャンダルを同社関係者を通じて掴んだ。

■ミュゼといえば、人気モデルのトリンドル玲奈の車内広告で知られ、ゴルフ、サッカーのスポンサー、社長の高橋氏は馬主にもなっている羽振りのいい会社だ。昨年度の売上は380億円、国内外・約200店舗を展開、従業員は約4000人の巨大企業である。業界全体を見れば、脱毛サロンが乱立・低価格競争が繰り広げられ、状況は厳しい。だが最大手のミュゼは同社特有の「爆弾」を抱えている。

業界最大手ミュゼが抱える「爆弾」

■内情を知る関係者が暴露する。「ミュゼの今期の業績を月次で見ると、前年に比べ売上が減少し、解約が増え、キャッシュ不足が深刻化しています。何よりも問題なのが、ミュゼは売上計上の仕方に問題があり、そのために巨額の簿外負債があるのです」

■最近では「月額1万円」などの少額から始められる脱毛プランのサロンも増えたが、一般的には「全身脱毛○○回コース」というように、サロンと顧客は長期間で複数回にわたる施術の契約を結び、顧客はあらかじめまとまった金額をサロンに支払う形をとっている 。これを特定継続的役務提供といい、契約期間の途中で解約した場合、顧客は未消化の役務分から一部の損害賠償金を差し引いた額を返金してもうことができる。

■サロン側としては、一度金額を受け取ったとはいえ、当期に施術を行なったわけではなく、場合によっては返さなければいけないものである。受け取った金は前受金としてバランスシートに負債計上し、施術の進捗にあわせて売上計上していくのが、発生主義に基づく正しい会計処理である。

■ところがミュゼでは、顧客から受け取った金をすべて売上として処理し、前受金を計上していないというのだ。実際、信用調査会社を通じて入手したミュゼのバランスシートには、前受金という勘定科目は存在していない。

■同じく脱毛サロンを経営する同業他社ではどうか。規模では劣るが、車内広告で存在感を増している脱毛サロン「銀座カラー」を運営する(株)エム・シーネットワーク(社長・塚田啓子)の場合、14年4月期の売上高は約51億円で、前受金は約27億円と、売上高に対して53%の比率で計上されている。

■08年に総額50億円の所得隠しを国税に指摘された(株)ザ・フォウルビ(社長・田中操)は「ジェイエステティック」を運営。14年7月期の売上高73億円に対し前受金約37億円と、こちらも50%程度である。
  2014年 2013年 2012年
㈱ジンコーポレーション(ミュゼプラチナム)8月期決算 売上高 38,671,272 31,952,141 24,638,442
総資産 15,115,559 12,840,146 9,643,525
前受金 ??? ??? ???
㈱エム・シーネットワークスジャパン(銀座カラー)4月期決算 売上高 5,172,638 4,658,827 3,582,285
総資産 3,331,576 2,685,891 1,867,300
前受金 2,752,477 2,260,485 1,532,294
売上比率 53.21% 48.52% 42.77%
㈱ザ・フォウルビ(ジェイエステティック)7月期決算 売上高 7,367,590 6,152,951 5,237,502
総資産 14,258,894 14,803,951 15,007,336
前受金 3,714,168 4,175,943 4,474,768
売上比率 50.41% 67.87% 85.44%

■季節的な影響などはあるだろうが、売上高に対して概ね50%程度の比率で前受金が計上されている。仮にミュゼの規模で同水準の前受金が計上されるならば、直近の売上高380億円で考えれば少なく見積もっても100億円超となり、結果、同社の純資産(約60億円)を吹き飛ばす額になる可能性が高い。

■実はミュゼは、社内でこの前受金計上すべき未消化分を『役務金』として認識しているという。本誌が入手した内部資料によると、その総額は今年に入り「600億円」を超えている。この中にはすでに債権の時効となったものや、支払った本人自身が忘れているものなども含まれるので、『役務金』すべてが前受金となるわけではないが、相当な額の前受金が簿外になっているということだ。

■ミュゼはこの簿外となっている前受金について、顧客から解約があった場合に売上を取り崩すことで会計処理をしている。例えば14年8月期の顧客との契約金は400億円を超えていたが、一定の解約があった結果、380億円となっている。つまり解約金が契約金の総額を上回ってきた場合、売上がマイナスとなってしまう。ミュゼは近年、契約した顧客から「予約が取れない」と苦情が相次いでおり、先月に新潮社系ニュースサイトでも批判されていた(新潮フォーサイト「『医師法違反』の声もある『脱毛エステ』疑惑の商法」:http://www.huffingtonpost.jp/foresight/hair-loss_b_7347876.html)。悪評が広がり、解約が増えれば同社の財務を壊滅させる可能性は高い。

振りのよさの裏側で業績悪化

■ミュゼは最近、景気のよさそうな話題に包まれている。今年4月には、イメージキャラクターを今までのトリンドル玲奈からラブリというモデルに変えた。3月には、地元のサッカーチーム「福島ユナイテッドFC」とスポンサー契約を結んだ。だが、内情を知る関係者は、ミュゼは昨年からすでに資金繰りに窮していたと打ち明ける。

■「そもそも、売上計画の前に広告費の予算が決まるような会社です。いまのミュゼの状況を冷静に見たら、受ける余裕なんてないんですよ。特に今年は、例年より解約が増えて資金負担も大きい。去年に沖縄ツーリストと新会社を作る計画が発表後に破断になりましたが、その理由も、実はミュゼの資金不足だった」

■むろん、ミュゼは非上場会社で、市場を騙しているわけではない。しかしながら、本誌の指摘が仮に事実であるならば、4000人の従業員が路頭に迷う日もそう遠くない。
【本誌スタッフライター 半田修平】

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